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広がり続けるクライアントの課題

MiiTel を提供する RevComm 小松さん の企画したリレーブログ企画 #SaaSLovers の6日目担当の 小木曽 です。カスタマーエンゲージメントプラットフォーム Repro を提供する Repro株式会社 にて Solution Sales を担当しています。

前回、『SaaSビジネス Advent Calendar 2019』にて、ポエム「部分最適と全体最適、マーケティングSaaS選び方(提案の仕方)」を書きましたが、今回もポエムです。

すでに、この5日間で学びの多い素晴らしい記事ばかりの中で恐縮ですが、中小企業から大企業まで、さまざまな会社のマーケティング、特にデジタルマーケティング領域の課題解決に向けた提案をしている中で難しさ、今後の展開について個人的に思っていることを書きます。

基本的には、アライアンスが解決策だと思っており、アライアンスに関しては昨日の木本さんの記事が参考になるので、ぜひ読んでいただければと思います。

吉澤さんの記事も、Reproでのパートナーとの取り組みについて書かれているので、ぜひ読んでいただければと思います。特に、「レバレッジ」の部分が個人的には重要だと思っています。

それでは、ポエムスタートです。

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先日、自粛の温度感が高まる直前に大阪でライブをしてきました。

1つのSaaSですべての課題は解決できない

BtoB SaaS は、クライアント企業の課題の一部を解決するための手段であり、当然ながら1つの SaaS ですべての課題は解決できない(導入しただけで解決しないというもっと当たり前の話もある)。

特に、現在扱っている MarTech(マーテック)領域の SaaS に関しては、多様化するマーケティングチャネルにおいて、全体設計(全体を設計しきれていなくても将来的な大枠のあるべき姿)の中で、何を解決するのかを明確にしたうえで導入の判断を行うことになる。

夢物語として、すべてが解決する(ようにみえる)SaaS も存在するが、完全にフィットして解決するケースはかなりレアだろう。

現在、Reproではカスタマーエンゲージメントを高めることを目的としたサービスを提供しており、マーケティングチャネルの中で、webサイトやアプリといった箱、メールやプッシュ通知といったプッシュ型のコミュニケーション手段において、ユーザーの行動情報や属性情報を用いて(ユーザーとの継続的な関係を築くことを目的とした)適切なコミュニケーションの実現を支援している(※1)。

しかし、あくまでwebサイトやモバイルアプリに来たユーザーに対してのコミュニケーションを統合管理、改善するためのサービスであり、デジタルマーケティングのすべてを解決できるサービスではない。

※1 今後のサービスの展開によっては、領域が変わる可能性がある。もともとモバイルアプリ向けのグロースハックツールとして提供してきた背景があり、ファネル分析やリテンション分析の機能を用いた課題の発見、シームレスで施策を実施できる点も優れている。モバイルアプリの広告識別子を広告媒体に連携する機能もあり、similar userターゲティングによる新規ユーザーの獲得に向けた機能もある。

クライアントの課題を解決するためにどうしているか

Reproでは、Repro Partner Union という形で、さまざまな企業とアライアンスを組んでおり、クライアントの課題にあわせて必要なパートナーを紹介する形となっている。

ただ、重要なのは "営業担当がクライアントの理想と現実のギャップを把握し、適切な課題解決手段として紹介できるか" である。

Salesが商談することではなく契約の締結が前提であるのと同様に、紹介することだけではなく紹介した案件が契約につながること、顧客の課題解決手段としてマッチしているときにはじめて、アライアンスの価値が発揮される。

他社のサービスを理解していないと適切な紹介ができないため、営業担当者にとって一定の負荷はかかるが、顧客の課題解決のためには自社で提供していない領域は適切なパートナーとの連携が必須である。

どこまでの領域を解決するのか

自分自身のキャリアが広く浅く(※2)のためデジタルマーケティングの領域に関しては一定の基礎知識があり整理ができるが、さまざまな企業の人と会う中で課題が全く同じなんてことはなく、組織構造自体が課題であるケースや未知の課題に遭遇することもある。

日々、さまざまな状況の企業と出会い、その度にインプットして課題を整理し提案を行うが、どこまでの領域を理解して提案すべきなのかが分からなくなることもある。

コンサルティングファームであれば、長期的な時間軸も含めて全体を捉えて整理して優先順位を決めて提案を行うことに価値がある(ということ自体にフィーが発生する)が、さまざまな領域が複雑に絡み合うような SaaS の営業は SaaS を検討する企業が増えるにつれて、提案領域が広がり続けるのだろうか。

※2 大学中退後、1社目ではエンジニアとしてキャリアをスタートしバーティカルメディアの構築を中心としてマーケティング領域も担当。その後、コンテンツマーケティング事業を立ち上げ、広告代理事業と統合し、SEO・コンテンツマーケティング・広告に関してクライアント企業に対して支援。その後Reproに入社し、自社のマーケティングを担当、カスタマーサクセスチームに異動しモバイルアプリのグロース支援、サービスの領域がwebに広がると同時にセールスチームに異動。

SaaS アドミンという仕事が解決する?

現在の自分が抱えている漠然とした課題は、企業側で適切に SaaS を選定するファンクションが存在していないことにより発生しているケースも多く、石井さん の note を読んで、SaaS アドミンという仕事が解決するのではないかと期待しているし、 SaaS アドミンに興味を持っている(現状、日本における SaaS アドミンに関する情報はほとんどない)。

ただ、SaaS アドミンがうまく動ける状況には、現在基幹システムでしか管理できていないようなデータを各種 SaaS に連携できる状況を作ることがスタートになる。以前の記事でも書いたように SaaS がAPIを充実させることは前提とし、企業は基幹システムのデータをより各種 SaaS に連携しやすいような環境整備(DWHやCDPの導入)が必要になると考える。

SaaS アドミンに関しては、次の2記事をぜひ読んでいただきたい。

個人的な今後の展望


漠然と日本を良くするために生きたいと考える中で、某社のCMOが言っていた "日本を良くするためには外貨を稼ぐか、子供を3人作るかの二択" (※3)ということばを大事にしていが、向井さん のツイートを見て、目からウロコが落ちた。

今までの自分自身の経験を踏まえて日本を良くするために、より多くの日本企業が優れたマーケティングを行えるような仕事をできるように努力していきたい。

※3 現在、彼女がいないため、子供を3人作る以前の問題である

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