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[2021年版]ブロックチェーンコンテンツを企画する上で、遊んでおくべき、おすすめゲーム25選

NFTの盛り上がりによって、ブロックチェーンゲームってどうよ?という声を非常によく聞くようになりました。私も、どういうゲームとしての事例があるのかご説明する機会も多くあった為、今回は、その"まとめ"の意味も込めて、ブロックチェーンのゲーム事例について、ご紹介したいと思います。あくまで、事例として知ることができるように、なるべく様々なジャンルや用途などを含むように掲載しており、コメントにも頂いておりますが、売り上げ金額などの順番などではなく、個人的にこの用途面白いなーと思ったまとめであることを、ご留意ください。日々の売り上げランキングなどについては、DAppRadarなどのゲームについてをご覧いただければと思います。(https://dappradar.com/)

さて、ブロックチェーンのゲームとしての利用方法は、実はかなり古く、ビットコイン が登場した頃、マインクラフトなど既存のゲームの中で、トレジャーハントのような仕組みとして使われていました。ビットコインはWalletの秘密鍵によって管理されているため、秘密鍵が他人に漏洩してしまった場合、資産を引き出されてしまうため、秘密鍵の管理は厳重に行う必要があります。しかし、それを逆手にとって、大量のビットコインを保管したWalletの秘密鍵を広大なゲームの世界に記載して、それをプレイヤーに探してもらうという、トレジャーハントを楽しむコミュニティが多く現れました。この方法を用いると、ゲーム側との密なシステム連動は必要なく、一定の長さのテキストを保存、表示する機能がゲームの中に実装されていれば、どのようなゲームでも遊ぶことができるという手軽さがこうしたコミュニティを活性化させ、さらには、現在注目されているメタバース構想のルーツにもなっていると言われています。トレジャーハントをマインクラフト向けにmod化したSatoshiQuestは、今でも非常に人気があります。


その後、ERC721と呼ばれる非代替トークンの登場によって、ゲームにおいてはキャラクターやアイテムといった固有のデジタルアセットが管理できるようになり、ゲームの活用幅は劇的に広がりました。2017年に発表されたCryptoKittiesでは、さまざまな遺伝子をもつ、見かけの異なる仮想子猫を購入、販売、作成できることは非常に注目されました。コントラクトにゲノム情報が記録されていて、二つと同じ猫は存在しないばかりか、父親と母親の猫なども辿ることができる点など非常にユニークなブロックチェーンの使い方をしています。


これまではデジタルコンテンツは、全く同じものを大量に複製することができる点がメリットであったのに対して、CryptoKittiesでは子猫が希少であるほど、その価値は高くなり、さらには、二次流通市場での売買によって、価値が高まることによって、新たなマネタイズ手法が生まれました。
初期は、オープンセールと呼ばれる販売手法によって、ゲームのリリース前から、アイテムを販売するような手法なども一般化しましたが、一方で、希少価値モデルは、市場にキャラクターやアイテムなどを大量に投入することが難しく、多くの人に遊んでもらいにくいと言った側面もありました。
それに対して、現在はAxie Inifinityを爆発的なヒットに押し上げたYeildGuildGamesのように、イールドファーミング(ゲーミング)と呼ばれる、限られたアイテムを貸し出すことによって、マネタイズする方法によって、希少価値を守りつつも、多くの人に遊んでもらえるような方法が模索されており、これからもマネタイズにおける手法は徐々に確立されて行くのではないかと思います。

それでは、いくつかゲームの事例をご紹介したいと思います。左上の数字は、ランキングというわけではないのですが、私が個人的に遊んで欲しいなと思う順番と考えていただければ幸いです。

1.CryptoKitties(クリプトキティーズ)

https://www.cryptokitties.co/
全てのクリプトゲームはここから始まったとも言えるかもしれません、ブロックチェーンゲームの元祖とも言われ、クリプトコレクティブル市場の扉を開いたゲームと言えます。ユーザーは、さまざまな遺伝子を持つ希少性を持つ猫を購入、繁殖、取引することができます。ユニークなどは繁殖などのルールベースもすべてコントラクトで管理されているところで、publicに公開されたコントラクトコードは多くの開発者が読んで、これにインスパイアされたゲームがたくさん生まれました。


2.Axie Infinity(アクシーインフィニティ)

https://axieinfinity.com/
ポケモンのように様々な種類のキャラクターが存在しています。フィリピンなど、東南アジアでは、このゲームによって生計を立てているというニュースなどがきっかけで、実際にPlayToEarnが体現できるゲームとして注目を浴びました。プレイヤーはAxiesを購入、交換、繁殖させることができ、トーナメントで他のプレイヤーやチームと戦うためにも使用できます。イールドファーミングと呼ばれる形の新しいマネタイズ方法を確立しました。


3.UPLAND(アップランド)

https://play.upland.me/
例えるならポケモンGO + モノポリー?になるかもしれませんが、ユーザーがデジタルの地図上を行き来した現実世界にマッピングされた土地を購入、販売、取引できます。地球のメタバースを提唱しており、現実世界とデジタル世界の間の境界線を曖昧にすると言う大きな野望を持ったプロジェクトでProperty-to-USDベータプログラムによってその実現について提案を行なっています。地球のメタバースを提唱しており、現実世界とデジタル世界の間の境界線を曖昧にすると言う大きな野望を持ったプロジェクトでProperty-to-USDベータプログラムによってその実現について提案を行なっています。ティリアという、Second Lifeを作った企業の完全子会社の製品を基盤として使っており、マネーロンダリングの防止や詐欺防止などの米国の規制要件に準拠している点など本格的な土地取引を想定しているようです。
ティリアという、Second Lifeを作った企業の完全子会社の製品を基盤として使っており、マネーロンダリングの防止や詐欺防止などの米国の規制要件に準拠している点など本格的な土地取引を想定しているようです。

4.GODS Unchained (ゴッズアンチェーンド)

https://godsunchained.com/
マジックザギャザリングに影響を受けているとされていますが、内容は、ハースストーン、シャドバのような完全ターン制のカードゲームになります。ユーザーはデッキを構築し、カードをプレイして、対戦相手と戦う、カードゲームです。ブロックチェーンベースのゲームとして、プレイヤーは勝ったカードを完全に所有し、自由に販売または交換することができます。


5. Decentrand(デセントランド)

https://decentraland.org/
最近話題のメタバースを主軸とした自由度の高いゲームです。メタバースのプレイヤーは、土地を所有し、構築し、プレイし、仮想体験に参加することができます。購入した土地は、自由にカスタマイズができることが特徴で、オークションハウスのサザビーズがNFTアートの展示を行ったり、音楽&アートフェスが開催されるなど、様々なイベントが行われています。


6.BlankosBlockParty(バンコスブロックパーティ)

https://blankos.com/
何に近いかと言われると、どうぶつの森に近いような気がします。各ゲームプレイヤーが自分だけのデジタルビニール(おもちゃの形で独自のカラフルなキャラクターアバター)を作成することができます。ユーザーは、独自の「ブランコス」を収集しながら、仮想世界を探索することができます。他にもレーシング、鬼ごっこ、コレクション、シューティングと言ったミニゲームなどで遊ぶことができます。Deadmau5やBurberryなどのタッグで非常に期待されています。

7.Age of Rust(エイジオブラスト)

https://www.ageofrustgame.com/
文明崩壊後の世界で、放棄された宇宙ステーションや不思議な洞窟などを冒険するSFをテーマとしたFPSゲームです。パズルの報酬として、NFTやビットコインを受け取れる点やEnjinを基盤として利用しているため、EnjinPFとの相互運用性が大きな特徴です。Steamで公開されていましたが、Steamの規約でNFTゲームが禁止となり、今後の展開が非常に注目されています。

8.MyCryptoHeroes(マイクリプトヒーロズ)

https://www.mycryptoheroes.net/ja
国産のRPGゲームです。古き良き時代のソシャゲを思わせるような懐かしいドット絵のキャラクターとブラウザによって表現されています。歴史上の英雄たちを集めて育成し、様々な武器やアイテムなどをゲットして、3vs3のバトルで遊ぶことができます。

9.The Sandbox(ザサンドボックス)

https://www.sandbox.game/jp/
こちらもメタバース領域のゲームになります。ゲーム内で作成したキャラクターやアイテムをNFTマーケットプレイスで販売することで収益をあげることができます。すべてのステージやキャラクターはマインクラフトよりもっと細かい3Dのドット絵で描かれていて、GameMakerと言われる専用のツールで、ユーザーが自由に3Dドット絵を作ることができる点が特徴となっています。オリジナルIPなどのドット絵をゲームに登場させてコラボをするなどが可能です。


10.くりぷ豚レーシングフレンズ

https://www.crypt-oink.io/webapp/guest?lang=jp
こちらも国産のクリプトゲームで、国内ブロックチェーンゲームの先駆けとも言われています。組み合わせは、公式によると3京6,000兆通りのパターンがあるそうです。不思議な生き物「くりぷトン」をお見合いして新しいトンを収集したり、育成して他のオーナーとレースで競いあうとレースゲームになっています。関連商品として、上原ファームのくりぷ豚として、栗とカシューナッツをたっぷりと食べさせ豚肉の販売などもしているという非常にユニークなプロダクトで、ゲームと食品の相互運用性の事例と言えるかも?


11.Mobox

https://www.mobox.io/#/
Block Brawler、Token Master、Trade Actionと言ったミニゲームのゲームプラットフォームという位置付けです。NFTキャラを用いて、マイニング報酬を得ることができます。報酬はMOBOXトークンの形で暗号を獲得することが可能。またMOBOX暗号通貨とBinance Coin(BNB)の間の分散型取引も合わせて提供しており、将来的には、ブロックチェーンゲームのSteamを目指しているのかも?と言われてるプラットフォームです。まだゲームとしての面白さは個人的にはそこまでないですが、暇つぶしにぽちぽちやると良さそう。


12.LIGHT NITE(ライトナイト)

https://lightnite.io/
Fortniteのようなバトルロワイヤルゲーム。勝者はビットコインを得ることができ、敗者はビットコインを失うという非常にシンプルなゲーム。冒頭で少し話題にでたSatoshiQuesetのチームによって作られているそうで、賞金稼ぎというコアなコンセプトを持っているのではないかと思います。ライトニングネットワークを使って、高速にトランザクションが実行できるようです。


13.Splinterlands(スプリンターランズ)

https://splinterlands.com/
遊戯王のようなカードゲームで、しっかりとゲーム単体として成立しているイメージがあります。また、ゲームに勝つだけで、トークンを手に入れることができるのも、dAppsを体感する初心者の方にも非常に良いと思います。(多くのゲームの場合は、特別なアイテムだけがNFT化されていたり、ランキングに入ることが求められるなど、トークンとの接点がないものもあるため。。)


14.Cryptopop(クリプトポップ)

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.mansoon.cryptopop&hl=ja&gl=US
CandyCrushのようなゲーム。プレイヤーは、画面に表示される暗号通貨のシンボルを一致させることでポイントを獲得できます。一時期流行したFaucet(フォーセット)に近い形のアプリケーションで、プレイすることでわずかなEthereumを手にすることができます。NFTということではないのですが、この手のゲームは一時期、SaruTobiなど、非常に流行したジャンルのゲームで、クリプトゲームとしてこういう使い方もあるよ、という一例かなと思います。


15.Cryptovoxcels(クリプトボクセルズ)

https://www.cryptovoxels.com/
こちらもメタバース領域の作品で、自分が保有しているNFTアートなどを空間に自由に飾って展覧会などを行うことができます。他のメタバースゲームと同様に、この世界の中で自由に楽しむことがコンセプトになっていますが、アバターを比較的自由に作ることができ、見た目や着ている洋服などを工夫することができます。



16.Illuvium

https://www.illuvium.io/
まだリリースされていませんが、Ethereumでの最初のAAAゲームになるとの話題で非常に注目を集めています。異なる能力、クラス、カテゴリを持つIlluvialsと呼ばれる生き物が住んでおり、プレイヤーはそれらを捕獲し、他のIlluvialと戦わせることができます。または、ILVトークンと引き換えにクリーチャーを売ることもできるとのこと。特徴は、ゲーム内の利益の100%はプレーヤーと利害関係者に還元され、プレーヤーにはIlluvianDAOを介して製品関連の決定に投票する権利が与えられるなど、ゲーム運営の方向性などについてもユーザーの関係性が求められるという革新的な面を持つゲームです。

17.JobTribes(ジョブトライブス)

https://jobtribes.playmining.com/
職業を擬人化したキャラクターを操るカードゲームです。非常にユニークなテーマ性と、可愛いキャラクターで個人的に非常に注目しているゲームです。eSportsでの活用を提唱していて、積極的に様々なイベントが行われています。本家の情報によると、チャンピオンシップ2021で優勝した人には、優勝賞金は過去最高額の5,000,000 DEAPを予定しているとのこと。

18.ContractServant(コントラクトサーバーント)

https://cscg.jp/webapp
国産のRPGゲームです。サーヴァントと呼ばれるキャラクターカードによる陣形タクティカルバトルゲームで、トークンサーヴァントは例え同じ絵柄のサーヴァントでも一つとして同じパラメーターの個体は存在しない唯一無二の存在であることが特徴です。

19.EGGRYPTO(エグリプト)

https://eggrypto.com/
プレセールなどで購入した卵を孵化させ、モンスターを集めバトルなどを行うゲームです。無料でモンスターを収集できることが特徴となっています。

20.BlockleteGames(ブロクレットゲーム)

https://www.blockletegames.com/
デジタルゴルフゲームのDAppsで、ユーザーは"Blockletes"とよばれるデジタルアスリートを購入、育成し、トーナメントに出場し、賞金を稼ぐPlayToEarn型のゲームです。

21.ChainMonsters(チェーンモンスターズ)

https://chainmonsters.com/
ドイツのゲームスタジオB-SideGamesにて開発中のタイトルです。元はEthereumで開発されていたゲームですが、途中でNBATopShotと同じFLOW基板での開発に移されました。ポケモンに影響されてつくられたという同タイトルはマルチプレイヤーオンラインロールプレイングゲームとなっています。

22.CHOJO -Crypto Girls Arena-

https://chojo-cga.seventage.co.jp/
格闘技をテーマにした“激闘体験型ブロックチェーンRPG”と表現されているが、美少女育成型ゲームです。ブロックチェーンのゲームとしては珍しい美少女ビジュアルのゲームで、過去のソシャゲユーザーなどにも受け入れられそうなテイストや世界観が特徴的です。

23.MatrixWorld(マトリックスワールド)

https://matrixworld.org/home

カナダのMATRIX Labsによってつくられる、ハイクオリティな3Dメタバース空間。特筆すべきは、様々なブロックチェーンをつなげるマルチチェーンメタバースといわれる取り組みをしている点で、既に、EthereumとFlowによって領土が構築できるようになっています。今後も様々なチェーンとinteroperabilityを担保し、双方向にマルチメディアNFTを持ち出したり、持ち込むことが可能で、チェーンのinteroperabilityに注目です。

24.AlienWorlds(エイリアンワールド)

金銭的インセンティブのあるゲームはボットの運用などが行われることがありますが、AlienWorldsもまたAutoMiningやBotFarmingという手法などによって稼ごうとする人々が後を絶たないゲームともいえます。インセンティブゲームの運営視点でも非常に興味のあるゲームです。

25.BIVOUAC(ビバーク)

https://bivouac.vercel.app/
最後に筆者が実験的に作っているゲームもご紹介します。Caves of Qudなどインディーズゲームからインスパイアして作っているサバイバイルゲームです。ゾンビのいる町から、様々な武器などを駆使して、生き残ることが目的。配信プレイなども推奨していて、手持ちの物資(NFT)を用いて、配信中のサバイバーを助けることなども想定しています。

Conclusion

さて、様々なブロックチェーンゲームが存在していますが、これらのゲームにおいては、概ね、アイテムをトークンという形で保持していることが特徴となっています。現在、NFTの用途の多くは、トレーディングカードという位置づけで捉えられていることが多いですが、ゲームでの利用は、トークンの流動性を担保する上で非常に期待されている使い方となります。流動性の担保とは、誰かが誰かにカードを積極的に交換に働きかける動機付けです。ゲームトークンは、ブロックチェーンによって、二次流通売買時の手数料を発行元に対して注入し続けることができますが、金庫に寝かせてしまうような流動性の低いカードはマネタイズの観点でいくと相性の悪いものとなってしまいます。ゲームやその中で行われるイベントなどによって、トークンの流動性を高めることのできる、「ゲームとしての利用価値」は今後も高まって行くことが期待されています。

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