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Web3、メタバース、NFTの関係性とは(初心者向け勉強会サマリー)

最近、私が主催する勉強会の中で、Web3、メタバース、NFTこれらの概念にどのような関係性があるのか、初心者向けに解説するものが、非常に人気のコンテンツとなっています。今回は、勉強会で利用しているドキュメントを使いながら、Web3、メタバース、NFTが導く、未来のコンテンツのあり方について、資料を中心とした勉強会サマリーとしてお届けしたいと思います。

Horizon Workroomsでメタバース体験

さて、勉強会はMetaのHorizon Workroomsを使って行っています。MetaQuest2を購入している人は、その場にアバターとしてログインしていただき、持っていない人も、Webブラウザーからアクセスすることもができ、最大50名の参加が可能です。

左がMetaQuest2というVRデバイスです。他にもARデバイスなど様々なデバイスが存在しており、こういったデバイスが、デジタル世界への没入体験を可能としています。

プライムエンパイアの世界が現実に

私の4歳の息子が大好きなニンジャゴーというアニメで、プライム・エンパイアという話があります。その中では、伝説のゲームプログラマー、ミルトン・ダイアーのつくったゲームの世界に飛び込むというストーリー設定があり、主人公たちはゲームセンターに置かれた筐体を通じて、ゲームの世界と現実世界を行ったり来たりすることが可能です。このようなSFでは当たり前に語られていた空想の話が今や現実となっています。
Microsoftのホロポーテーションという技術の動画をぜひ見てみてください。
動画の中に登場する少女と、男性はまったく異なる空間に存在していますが、外部カメラとARデバイスによって、全く同じ空間に存在しているように思います。

このようなVRやARの提供する没入体験は、人類にとってどのような役に立つのでしょうか。もともとメタバースはデジタルツインという構想からスタートしたと言われています。デジタルツインは、仮想空間に現実世界をコピーしてくることで、危険な工事現場や宇宙空間などの訓練、フライトシミュレーターなど、一部の人たちの高度な訓練などに使われてきました。

それがよりVRやARゴーグルなどの発展とともに、このような没入体験は、身近なものになりました。そして、普段の買い物や旅行など生活に活用されるようになったのが昨今のメタバースであると言われています。

Meta社の動画の中で、メタバースの普段使いにおける最も楽しい使い方、素晴らしさが動画で説明されています。動画の中では、遠く離れた友人同士が一緒にライブを楽しむシチュエーションや、そのライブの中で、デジタルCDを購入したりNFT化されたアバターの洋服などを手に取る様子が表現されています。

デジタルとフィジカルにおける相互運用の課題

さて、プライムエンパイアの世界や、Meta社の事例のように、デジタルとフィジカルが双方向に作用するケースにおいて、これまでの技術のままでは、様々な障壁があります。

たとえば、リアルのお皿は一つ一つ作るのが大変であることに比べ、デジタルのお皿はコピペで大量生産ができてしまうことや….

電子書籍で買った漫画は、飽きても、友達に譲渡することはできません。
また息子がスタジアムで買ったユニフォームを自宅できることは当然のことだと思われるかもしれませんが、デジタルの世界で、ゲームで購入したアバターは、別のゲームの中で着ることはできません。(この問題もMeta社の動画の中で触れられています)

インターネットの仕組み自体は、リアルとデジタルが連動できるように作られているわけではありません。そればかりか、昨今のインターネットにおける大きな時代変革とともに、データのあり方は大きく変わりました。人々の行動を記録するビッグデータ、人々のECサイトのでの購入履歴から、歩数などのヘルスケア情報まで、膨大なデータがトラッキングされ価値を持つようになることなど、10年前は誰も想像しなかったのではないでしょうか。そのような意味で、テクノジーの置かれている環境が大きく変化してきており、それらを支える基板技術自体も変化の時期に来たとも考えられます。

Web1.0,Web2.0,Web3.0

Web1.0ではインターネットを通じて読むことが可能となりました。
Web2.0ではインターネットを通じて読む+書くことが可能となりました
そして、Web3.0では読む+書くに加えて、データを手に取ることができるようになりました。
(もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事にも記載しています。)

NFTとは相互運用を担保する規格

それではNFTはなんなのでしょうか?よく船のコンテナのような仕組みであると説明することが多いのですが、今回は、mp3ファイルのような仕組みであると完結に説明してみました。.mp3という規格にしたがって音楽をフォーマットすることで、.mp3プレイヤーという再生機では、どのメーカーのものでも同じように音楽を再生することができます。

仮想通貨が、様々な取引所を通じて取引できるように、NFTもまた様々なアプリケーションを超えて扱うことが可能となります。様々なアプリケーションとの接続性こそがNFTの最大の機能であると言うことができます。

NFTは投資や、投機としてのみられかたをするケースがありますが、お金だけの価値ではありません。

デジタルの世界でも、フィジカルの世界でもブロックチェーン という基盤をもちいることで、1個のアセットはどこに行っても1個であることが担保されています。どこかで増えたり、減ったりすることはありません。

様々なメタバース空間があったとしても、必ずアセットの個数や品質は管理されます。さらに、デジタルの世界をフィジカルの世界に取り出すことや、フィジカルのコンテンツをデジタルに取り込むようなことも、RFIDなどタグなどの工夫によって実現可能となっています。

下記はRobloxのなかで、NFTを取引できるようにプログラミングした事例を紹介しています。

また下記の事例は、ドローンに設置したボックス型のQRコードに、スマホをかざすことで、巨大な飛行船を登場させ、その飛行船から、デジタルのボールを降らせる実験の事例です。このボールを手に取ることで、NFTはユーザーのWalletにいれることができ、さらにはこのボールを他のゲームの中で、ピンポン球として利用することができるといった相互運用性を実現することができます。

DeNAでは様々なNFTアプリケーションを通じて、サービスを提供しています。

Web3.0の現状の課題

さて、Web3.0の現状の課題にどういうものがあるでしょうか。技術に関することや法律に関することなど様々な課題がある中で、今回の勉強会の中では、その概念における既存のビジネスとは異なる概念や価値観の違いについて触れています。

多くのケースでは、他社をライバルとみなすことで、多くのユーザーデータは共有されてきませんでした。このことは、ユーザーにとっては、ベンダーロックインといわれる状況や、何度もログイン作業を繰り返す必要があるなど、大きな不便を強いられてきたとも言えます。

近年ではコンピューターのテクノロジーは広く、深くなってきている現状があります。AIなどをはじめ、ブロックチェーン技術や、ロボティクス、バイオテクノロジーなど様々な技術分野が開拓されている現状があります。こういった中で、すべての技術を把握することは困難な状況になりつつあります。

自動運転などを想像すると、いかに複数のテクノロジーが混ざり合って実現されているかが分かるのではないでしょうか。

ブロックチェーンの相互運用性を用いて作られている事例は様々なものがあります。
エストニア政府におけるeGovernanceをはじめ、MOBIや、EnergyConsocioumなど様々な事例があります。

これらの事例のように様々な企業やサービスの枠を超えてつながりあうことで、人類として、サービスにアプローチできるような、そういった世界観を目指すことが必要とされていると思います。

Conclusion

さて、Web3、NFT、Metaverseの関係性について、かなりざっくりと説明しました。ビギナー向けの入り口として、まずは、Web3やメタバース、NFTに興味を持っていただくことができれば幸いです。
もう少し詳細を知りたい方は下記の記事などに紹介しておりますので、ご覧ください。


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