料理中
辿り着くことのない橋を何と呼ぼう うみほたる、それかデラシネ
講義室の生徒みんな行儀良く行儀が良くて顔が見えない
雨曝しすこし外して口ずさむ声かき消してやがてセピアに
待つはずのひとからメールが来てそこから風雪の野へと入る
毎日はおれんひととの表題は、「生活」で合っているんだろうか
じゃがいもの皮を剥かずに料理する手先をみている光の先を
情欲をそのままにした瞳であってどうしても光ってしまう
豪雪の窓辺にいても死ななくて栞を挟む場面で閉じる
おおまかな輪郭でできた人の子にレモンのお茶はすこし重たく
黎明の日照りの予報、ピクニック、影など避けて本など捨てて
手羽先が指に似ている生き物と生き物としての重奏ながれ
それからは起こらなかった結末を数える独房に爪を立て
思い出は食べれないから安売りの春雨を買う、半透明の
今日もまた季節外れのクリスマスツリーを見てしまったまひる
冗談はよそうよこんな白昼夢一緒に見れてしあわせでしょう
毎秒を掻き集めても届かない百々の川瀬は生のはじめの
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