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週末工芸VOL.4 工芸の進化は明治時代にもあった。

先日金沢にある国立工芸館に訪問してきました。
偶然なんですが。
そこでこんな展示がやっていました。

■明治の進化

明治維新後、日本の海外進出の一環として、万国博覧会に工芸品が出展された。
多くの日本の工芸品が出品され、その多くが欧米の美術館やコレクターの手に渡りました。
 当時の職人たちは、伝統的な技術を受け継ぎながらも、ヨーロッパの新しい技術を取り入れ、西洋と日本の技術を融合させて工芸品を進化させていきました。
また、武士という強力な後ろ盾を失った彼らは、生き残りの道を模索していた。
明治の職人たちも、生き残るためには変わらなければなりませんでした。
変化しなければ生き残れない時代だったのです。

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なんかすごくないですか?
何かを意識して作っているようにとても見えます。
今回見ていてとても感じました。
また4つ目の写真ですが宮川香山ってかたの作品
訪問して数日後にここの関係者の方と会うという奇跡。。

■令和の進化って?

しかし、今の時代はどうでしょうか?
今の時代はどうでしょうか?
しかし、今の時代はどうでしょうか?

全国の伝統工芸品は1984年(昭和59年)に生産額がピークを迎えました。
そこからバブル崩壊後の長い経済低迷や安価な海外製品の台頭、ライフスタイルの変化などによって生産額も年々減少し、現在はピーク時に比べ5分の1、約1,000億円程度の生産額になっています。

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参照:四季の美より
https://shikinobi.com/traditionalcrafts-info

そうなると現在は明治時代と同じで伝統的な技術を受け継ぎながらも、テクノロジーという新しい技術を取り入れ、テクノロジーと日本の技術を融合させて工芸品を進化させていかなければならないのではないでしょうか?
そのためには日本の生活にも溶け込んでいないテクノロジーをなんとかする必要もあるとは思ってます。

■しかし・・・

ただそれだけでは正直無理だとも思っております。
ただテクノロジー活用してもモノは売れません。
新しく何かを付け加える必要もあると思います。
なぜ伝統工芸は素敵なのか?なぜほしくなるのか?
その部分をキュレーションする必要性もあります。
そうしないと某クールジャパンの失敗と同じになるからです。

そもそも日本人は自国文化の売り方を知りません。
アニメも伝統工芸も同じです。
それも自国内のマーケットでも一緒です。
コンテンツに頼りすぎる部分もあると考えます。
その部分を「週末工芸」で追及していきたいとも考えます。
答えは出ていません。これが私たちの現在の問いです。



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