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読書感想文:「愛するということ」エーリッヒ・フロム

こんばんは。シンガーソングライターのオガワマユです。

祖父が面白いよと貸してくれた本。
実際に面白かったけれど難しくて、妊娠中から少しずつ少しずつ読み進めて、やっとこさ読み終わりました!
出産後はますます時間がなくて、内容を忘れないようにメモを取りながら読むからいよいよ時間がかかりましたが、勉強みたいで面白かったです。
そう、勉強の本です。愛の。

30年以上読み継がれている世界のベストセラーの改訳版。

愛は一般的に感情の問題とされていると思いますが、
愛は技術であり習得できる能力である、という内容。

しょっぱなから、
"愛は「その人がどれくらい成熟しているかとは無関係に、誰もが簡単に浸れる感情」ではない"
と、突きつけられます。

歴史、哲学、宗教などと絡めて、愛の理論、愛の習練について語られますが、
わたしは勝手に、音楽って愛だったのだなあと、あらためて証明されたような気持ちで。
というのは、本著に記された「愛とは◯◯」みたいな部分が音楽で感じることと通じていて、
ということは愛とは音楽であり、音楽とは愛であるという式が成り立つのではと。

例えば、
「本当の意味で与えれば、必ず何かを受け取る」
「愛は活動であり、魂の力。」 
「ふたりの人間が自分たちの存在の中心と中心で意思を通じ合うとき、すなわち、それぞれが自分の中心において自分自身を経験するとき、はじめて愛が生まれる」
などなど。

わたしはいつもライブで何かを与えているとは思っていないけれど、いつもたくさんのものを受け取っていて、
魂の力を振り絞っているつもりで、
自分の中心と、聴いてくださってるあなたの中心で何かが繋がって、まるで自分自身を経験出来るような時間を生み出せたらと思っていて。

そして、
「そうした経験にもとづく愛は、たえまない挑戦である。
安らぎの場ではなく、活動であり、成長であり、共同作業である。」

音楽は、愛なのでした。

そして、様々な愛についても書かれていて、友愛、自己愛、もちろん親子愛のことも。
今、親子愛について学べてよかったです。

「母親は生命を与えることもできるが、奪うこともできる。
愛の奇跡を起こすこともできるが、他の誰よりも子どもを傷つけることもできる。」
「子どもが自分から離れていくことを望み、後押ししなければならない」
「すすんで別離に耐えられるかどうか、別離のあとも変わらず愛し続けられるかどうか」

はい、がんばります!

孤独から逃れるために人を愛しても、何も埋められないってことですね。
まず自立して一歩目。
明日も愛ある一日を。



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