DIGIDAY BLAND LEADERS 2020 #2
20min毎に進むピッチ。京都で二日でも濃いDBLを1Dayは中々ハードワークだなぁと思いながらもあっという間に時間は過ぎていきます。めしうまし。
ファッション業界は今後、なにを持って成功とすべきか?
大西 理さん 株式会社グラニフ 執行役員
高坂 マールさん foufou 企画 デザイナー
私、小川はファッション非常に疎く、スティーブジョブズ、あるいはのび太並みにワンパターンなもので、foufouさんを失礼ながら存じ上げず、なんだか独創的なお洋服屋さんのようです。
1.セールスがなくプロパー8割
2.購入までの導線が狭い(インスタとかTikTokのみ)
3.合理性でブランドは作れない
”知らない人に買われるのが怖い”とおっしゃってました。とかくめちゃくちゃ注目されているブランドだそうで、発売日には即刻SOLDOUT。
今回大西さんと共にD2Cについて語ってもらうという趣旨。
ー今どんな課題をもっているか
高坂氏
ラグジュアリー、レガシィブランドもEC始めたりインターネットの施策について前向きになっている。思ったよりも早く他の会社がきた。foufouはカウンター。ここにいちゃいけない。町にわざわざ行くという体験を今度逆に作ろうとしている。
大西氏
ECとかデジタルは個別に打ち手として進んでいった。その中で見つかった課題が色々ある状況。今まで信じてた売り場が機能喪失し、売り場をなくした危機感から、一気にデジタルに向いた。それはそれでよかったけど 会社がデジタルに向いたか?と言われるとまだまだ。
トラディショナルな企業、百貨店とかにこだわりすぎた企業が倒産するなどという象徴的な出来事も最近あった。さすがの危機感から業界企業全てがデジタルの方向には向いた。
ーD2Cとはどういう定義
高坂氏
先祖返りに近い。かつて、ブランドは卸先を持たなかったし、セレクトショップはなく、直接顧客に対してやっていた。それと同じことやっている。
・僕らはお客さんと呼んでいる
"お客さん"と"お店"というくらいの距離感も欲しい。共創ー仲間になると責任が発生するから。でも距離感は近いと思う。スマホ開けたらお客さんからのメッセージ来る。逆に直接不具合がでたときも来る。矢面に立つ覚悟がないとできない。
大西氏
D2C、いろいろな定義があるあるが、大切なのは”コミュニケーションをお客さんとちゃんととれること”だと思う。距離感とそのセンスももちろん必要。私たちはファンと呼んでいる。
Twitterの中の人にような距離感。ブランドやメーカーに対してファンになってくれるお客様をいかに作れるか。消費者側もダイレクトにつながりたい欲求がある。ダイレクトだからコントラストは強い。良い方向のエンゲージメントをコツコツ重ねていく努力があって、悪い方向へのリスクも取ってD2Cをやられている。
ーこれからの戦い方
高坂氏
自分で本だしたりしてる。発信していくのは続ける。ブランドとしての姿勢は変えない。この服をきて高揚感あるか。自然体でお客さんと共に年を取っていけたらいい。とにもかくにも健やかにありたい。
大西氏
一貫して”Tシャツをキャンバスにしてデザイナーに自由に表現してもらう”は変わらない。グラフィックデザインを事業の中心として、グラフィックデザインで戦う。最も共感されるデザインの集団になる。オリジナルの良いグラフィックに出会えていないお客さんもいる。誰もが好きなものに出会えるように、みんなにキャンバスを持ってもらいたい。
アパレルの大量生産大量廃棄はやっぱりよくない。QR生産構成比を高め、極力オンデマンドにしたい。受注予測はきちんとやりながら、必ず自分の好きなデザインがあるという状態。
ここでもやはり一貫性。洋服は特になのかもしれない。イメージがそのままブランドで、そのイメージを着るかどうか。コウサカさんの自然体という感覚はすごく好き。あと、大西さんのいうキャンバス。デザイナーにとっても、僕らにとっても、Tシャツって自己表現するためのキャンバスでした。そして、どの業界にもやっぱりサステナビリティは大切。
ーこれからの挑戦
高坂氏
今、僕らの集客はミルフィーユ。6万人のフォロワー。伸びちゃうから大変。たとえ伸びても健やかさを続けていく。
大西氏
「もう売上と言わなくていい。売上は経営が考える。ファンの為に頑張ろう。昨日よりも今日ファンを増やすということを目指してほしい。」と言っている。そういう企業にしていきたいと思っている。
アパレルブランドの体を表す、お二人の哲学が非常に勉強になりました。
やはり「玩具業界」は不況に強かった!?:新時代へ、タカラトミーの打ち手と勝算
木村 貴幸さん 株式会社タカラトミーNEXTビジネス本部 NEXT事業室 室長
※スライド内容のSNS NGと記載ありましたので感想のみ。
おもちゃ業界は不況に強い。コロナ渦でできなくなったことも多いけど、根幹は変わらない中でのデジタイゼーションの取り組み。
確かに親御さんたちは子供のことだとよりシビアにリスクを見ます。体験・手に取ることがさせられなくなったリアル店舗の、"意味の問い直し"は、クルマをはじめとした他の業界においても発生していることです。
Sandbox Presentations 04
馬嶋 慶さん The Trade Desk 北アジア・セールス ゼネラル・マネージャー
広告主サイドに立つDSP The Trade Desk。新谷さんが卒業されて後任の方からのプレゼンテーションは、"コネクテッドTVとOTTで拡大するデジタル広告市場"について。TTDは社員1800人もいて、6割がエンジニアということも意外と衝撃でした。
コネクテッドTV広告市場は2024年には558億まで成長すると見込まれており、成長率は年50-70%。TTDがTV系に接続できるようになると、TVの接触ログもREDSで返してくれるのかな。色々なことができそうです。問題はCookieですけど。
Woking Group Discussion:みんなで考える、新しいデータ活用の世界
モデレーター
渡邉 桂子さん 株式会社ビーアイシーピー・データ 代表取締役
菅 恭一さん 株式会社ビーアイシーピー・データ 取締役 戦略責任者
1Dayでもワークショップはちゃんとあるんです。1日目の寝る前のベッドで翌日発表のパワポ作る必要がないのは若干気が楽かも。
BICPの渡邊さんから説明。データは掛け合わせる時代へ。自分達の商品とどんなデータをかけ合わせれば、どんな価値、サービスが作れそうか。顧客に受容されそうか。企画をグループディスカッションで作成していく。
私たちテーブル8はマクドナルドの山野邊さん、Dysonの神山さん、青木商事の青山商事の藤原さん、FUJI FILMの篠田さんに菅恭一さんが入り20分でスピード企画。FUJIFILMさんの製品をコアに医療費増加の問題と高齢者の薬管理を解消するサービスの企画提案。マーケターだからという部分もあるかもですが、他社との掛け合わせや他社からの視点でどんどんアイデアが伸びていくことを目の当たりにしました。(ピッチまでちゃんとやりたかった)
あれ、前半後半に分けようと思ったんですが、VOL3に続きます。
VOL.1はこちら
長文、お読みいただきありがとうございます。