おがてぃ

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おがてぃ的コミュニケーション論①タテマエとホンネを使い分けない。

 ご無沙汰しております。以前の投稿からだいぶ間が空いてしまいました。しばらく書く気も起きなかったのですが、先日イベントでお会いした人から「noteを書かれているんですね」と言われ、久しぶりに書いてみようという気になりました。以前と同様なるべくわかりやすい、あまり臨床心理学の知識のない人でも理解しやすいよう表現や言葉を選んで書いていきたいと思います。みなさまよろしくお願いします。  さて、今日書きたいと思ったのは、いわゆるコミュニケーションについてです。しかも「これからはこう

    • 「プラスワン」の支援

       こんにちは。おがてぃです。ようやく花粉症が落ち着いてきて、少しものを書く気になってきました。  今回は支援の中で僕が意識していることのひとつである「プラスワン」について書いてみたいと思います。  基本的に僕は一回の面接や相談の中では、アドバイスや社会資源の紹介はひとつしかしません。あとはだいたい相手に質問して現状を確認したり、相手のできているところを発見してそこを伸ばすような関わりをするだけです。このスタンスは発達障害者支援センターで働いている時に身についたもので、たく

      • どうにもならないことは、どうにもしない。

         ご無沙汰しております。おがてぃです。  自分の心理臨床のアプローチについて整理して、ひと区切りついた感じがしていたのですが、 「あなたが日頃臨床でやっているのは、それだけじゃないでしょ?」 と、何人の方からもっと書けと言われたので、とりあえずもう少し続けることにしました。  今後は散発的に僕が心理臨床をする際に意識していることを投稿していきたいと思います。まとまりが悪いことがあるかもしれませんがご了承ください。  仕切り直しの第1回目は、僕が処遇困難事例にアプロー

        • 4つのアプローチ:空気を良くする②

           長く続いた僕のアプローチに関する話も今回でひと区切りとなります。写真は横浜にあるTERA COFFEEのコーヒー・バッグ。三角形の形をしていてティーパックみたいにして淹れます。以前友人からいただいたのですが、すっきりとして飲みやすく、それ以来ちょくちょく購入しています。  さて、今回は前回に引き続いて「空気を良くする」ということについて書いていきたいと思います。  前回の投稿で空気を良くする際の目標として①お互いに発言しやすい雰囲気を作る②集団や組織への出入りが保障され

        おがてぃ的コミュニケーション論①タテマエとホンネを使い分けない。

          4つのアプローチ:空気を良くする①

           写真は高島平駅から徒歩数分の珍来というお店のつけ麺焼肉定食。もの凄いボリュームですが、焼肉もつけ麺も美味しいのであっという間に食べられます。このお店はラーメンもチャーハンも大概のものが美味しいので、重宝しております。  さて、前回までは「手ごたえのある取り組みをする」ことについて書きました。今回は最後の4つ目のアプローチとして「空気を良くする」ということについて書いていきたいと思います。  面接でもそうですが、グループや講座、あるいは施設や組織といった場面で「場の雰囲気

          4つのアプローチ:空気を良くする①

          4つのアプローチ:手ごたえのある取り組みをする②

           写真は池袋にある「うな達」さんという鰻屋さんの金曜限定ランチ。カレーライスの中盛りですが、よそのお店の大盛り以上あって食べ応え十分でした。味も日本のカレーという感じで僕好みです。  さて、前回は「手ごたえのある取り組みをする」ことについて書きました。今回は「手ごたえの確認の仕方」書いていきたいと思います。  相手が手ごたえを感じているかどうかは、こちらからの働きかけに対してどう反応してくるかでわかると思います。こちらが何かアドバイスをしたとき、それを熱心に聞いていたり、

          4つのアプローチ:手ごたえのある取り組みをする②

          4つのアプローチ:手ごたえのある取り組みをする①

           写真は以前食事に連れて行ってもらったお米がテーマでのお店で、2種類のお米をいただきました。美味しいお米っていくらでも食べれそうなんだなと思いました。また付け合わせのちょっとした品々が美味しくてお米に合うこと!写真には載ってないのですが、後から出てきたお魚もとても美味しかったです。  さて、上記とは全く関係なく今回のテーマです。前回までは「共感を示す」ことについて書いてきました。今回は「手ごたえのある取り組みをする」ことについて書いていきたいと思います。  当事者でもご家

          4つのアプローチ:手ごたえのある取り組みをする①

          4つのアプローチ:共感する、される②

            今回の写真は福岡で食べた大砲ラーメンのトンコツラーメンです。自分が食べた中で一番美味しかったトンコツラーメンで、その匂いからは比べ物にならないほどすっきりとしていて、入っている細麺がいくらでも食べれそうになります。でも、店内はすごい匂いだし、床は結構ツルツルしているので、苦手な人は一定数いそうだなぁと思いました。  さて、前回は共感を示す必要性や共感の程度を調整することについて書いてきました。今回は「相手に共感してもらうこと」について書いていきたいと思います。  何度

          4つのアプローチ:共感する、される②

          4つのアプローチ:共感する、される①

           あけましておめでとうございます。今までfacebookのシェア機能で紹介をしていたため、noteに直接来ている方にあいさつや写真の説明を全くしていないことに今さら気づきました…写真に関しては今まで僕が食べた美味しかったものを載せています。今回は近所の居酒屋さんのやきとん盛り合わせ(タレ)になります。今までここ以上に美味しいやきとんには出会ったことがないくらい美味しいです。お通しで出てくる大根おろしのウズラの卵のせに絡めて食べるとまた良い感じになります。   さて、前回まで

          4つのアプローチ:共感する、される①

          4つのアプローチ:距離感を調整する②

           前回は距離感を調整するとして、相談の頻度やメール、電話などの媒体の利用を少し取り上げて話をしました。今回は実際に支援を行っている際の距離感について書いていこうと思います。  僕は不登校やひきこもりの方が通うフリースペースやグループなどで支援をしていたことがあり、そこに通ってくる人とどのように関わるかがひとつのテーマでした。  部屋に入ってきた時の相手の表情や状態、その後の言動などから「今日はこのくらいで関わろう」という風に決めていました。なので、その日によって関わり方は

          4つのアプローチ:距離感を調整する②

          4つのアプローチ:距離感を調整する①

           前回は僕が心理臨床家としてアプローチする際の前提条件について書きました。今回からアプローチの具体的なポイントについて書いていきたいと思います。ポイントは4つあって ・距離感を調整する。 ・共感をする、される。 ・手応えのある取り組みを一緒にする。 ・空気を良くする。  となります。このうち今回は「距離感を調整する」について書きます。  ここでいう距離感とは、基本的には「心理的な距離感」ないし「対人的な距離感」という意味合いで使っています。ただこの距離感を調整する

          4つのアプローチ:距離感を調整する①

          アプローチの前提条件

          今まで4回にわたって、緒方の考える「こころの健康」について書いてきました。 改めてまとめると ・「ほっ」とできるときがあるかどうか。 ・「よし、やるか!」と思って動けるか。 ・わかってくれる誰かがいるか。 の3点になります。  この3つを点検して、それが不足ないし上手くいってないようであれば、なんらかのアプローチする必要があると判断します。 アプローチについては以下の4つにまとめました。 ・距離感を調整する。 ・共感をする、される。 ・手応えのある取り

          アプローチの前提条件

          こころの健康③:わかってくれる誰かがいるか。

           前回、前々回と僕の思うこころの健康について書いてきました。今回は最後の3つ目として ③ わかってくれる誰かがいるか。 について詳しく書いていきたいと思います。 「わかってくれる」とはどういうことでしょうか?一応心理臨床家である僕の専門分野からいうと「共感してもらえる」ということが近い感じになりますが、同時に「理解してくれる」「受け入れてくれる」ということも伴っている気がします。  僕には子どもが3人いますが、子育てについてはいつも悩んでいます。子どものことを理解し、

          こころの健康③:わかってくれる誰かがいるか。

          こころの健康②:「よし、やるか!」と思って動けるか。

           前回は僕の考えるこころの健康のひとつとして『「ほっ」とできるときがあるかどうか』について書きました。今回は2つ目として ②「よし、やるか!」と思って動けるか。 について詳しく書いていきたいと思います。  前回と同じようにアメリカの心理学者であるアブラハムマズローの人間の欲求5段階説に沿って説明すると④承認(尊重)の欲求 (Esteem)⑤自己実現の欲求 (Self-actualization)と被るところが多いのではないかと思っています。また他の心理学の用語では「自己

          こころの健康②:「よし、やるか!」と思って動けるか。

          こころの健康①:「ほっ」とできるときがあるかどうか。

           前回は「こころの健康」として3つの視点を持ちたいということについて書きました。 今回はそのうちのひとつである ①「ほっ」とできるときがあるかどうか。 について詳しく書いていきたいと思います。  アメリカの心理学者であるアブラハムマズローは自身の自己実現理論の中で人間の欲求を5段階にして説明していました。一番下からそれぞれ①生理的欲求(Physiological needs)②安全の欲求 (Safety needs)③社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social n

          こころの健康①:「ほっ」とできるときがあるかどうか。

          僕の考える「こころの健康」とは?

           自分自身の心理臨床家としてのアプローチを検討していく際、まずは僕自身が「こころの健康」というものをどう考えているのか改めて整理する必要があると思いました。当たり前ですが、何らかのアプローチをする際にはそれが必要とされる現状と、その現状を変えて目指すゴール(目標)があるからです。僕はあくまで心理臨床家としてアプローチを考えているので必然的に「こころが健康である」ことを目標としてアプローチを組み立てるべきなのだろうと思いました。しかし、この「こころが健康である」とはどういった状

          僕の考える「こころの健康」とは?