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20世紀の詩ですが(1)

 双子座の月


エルンストは 冷静なのに
革命を信じている
拠点から野営 分裂 裏切り
リオ・グランデを とりまく

エルンスト かつての同志は
うまくやったよ まだ覇者でいる
革命家もロックンローラーも同じ
生きて たちまち死ぬのが英雄

エルンストが 夜空を屋根にして
葉巻を ふかすときに
裏側で生まれた ひともいる
大臣になったのは いくつだった

ここでは 脚がマッチ棒のようで
髪の色が抜けた 格好いいひとたちが
街にたくさん 花を捧げているよ
でも エルンストのためじゃない

足し引きのない生活って どんなもの
二十世紀の交差点に 人がいっぱい
ぶどう酒とパンだけで生きられない
みなさん お誕生日おめでとうございます

エルンスト 親指を立てて笑う
リオ・グランデは 突き抜けて晴れ

今日も いい日だ

※エルンスト……エルンスト・チェ・ゲバラ
※リオ・グランデ……大きな川の意

20世紀に書いた詩を、他のところにも出していますが、引っ張ってきました。今日は双子座の満月で、見ていたらつい、うってつけかな、いいかなって。

しかし、スマホでうまく撮れないものですね。
おそろしいことに、今日はあとひとつ投稿するかもしれません。

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