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2022年1月26日の「消費者理会」はインサイトフォースの山口義宏さん

株式会社秤の小川と申します。10年以上の総合広告代理店でのコミュニケーション支援の経験とデジタルマーケティング会社とPR会社でのコンサルティング経験を経て、2018年にマーケターに有用な効果検証法をメインテーマとして統計や因果推論の知識をまとめた「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」を出版、2019年12月に法人を設立し、今は業務委託でアドバイザーやアンバサダーなど複数の役割で活動しています。

本noteとイベント告知のキービジュアルで秤と書かれたグラサンを私がかけているのは、昨年2020年末に作った、インタラクティブ動画MILで作成した「複業マーケター『秤貴史』」からです。平成の名ドラマ、大好きな只○仁のオマージュ企画です。

JX通信社の松本健太郎さんのお声がけから、同社の新たなチャレンジをサポートする役割も担っています。同社は、「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を目指す報道ベンチャーです。

私は、FASTALEART for Marketingというツールのアンバサダーとしても活動しています。これは、マーケター向けにユーザーの興味がある1テーマに分析対象を絞り込み、そのテーマでのツイートの抽出と分類までを機械学習によって行い、人間が行うと膨大なリソースがかかるデータの前処理を効率化し、ブランドの消費者動向や仮説のタネをいち早くキャッチすることを可能とした先進的なツールです。以下がサービスサイトです。

今、松本さんとは弊社のプロジェクトでテストケースとして、FASTALEART for Marketingを使って定性調査であぶりだすような、仮説の種を発見する取り組みをしています。

ソーシャルリスニングは、必要な情報を定義してそれを抽出する時点からテクニックが必要です。ただ、漠然と「こんな言葉が多く言及されていました」といった分析ではほとんど役に立ちません。FASTALEART for Marketingは、テクノロジーの力を使って、スピーディにSNS上にある消費者を収集し、最短距離でマーケティングの仮説を考えることができるツールだと思います。

過去の分析例


10回目の「消費者理会」

2022年になろうとしています。私は来年はじめるマーケター向けの講義や、分析のレポートなどの仕事が残っていますが、なんとか正月三が日までの休みを取ることができそうです!

松本さんのお声がけからはじめて、毎月開催し、来年1月26日水曜日で10回目となるイベントが「消費者理会」です。われわれがお話を聞きたい、学びたいと思う方をゲストに招いてお話をお聞きする消費者理解をテーマにしたマーケター向けの夜会的なウェビナーをめざしてはじめたものです。

これまでの開催でお越しいただいたゲストは下記の皆様です。

・2021年4月 ニューバランスジャパン 鈴木 健 氏
・2021年5月 リサーチャー 菅原 大介氏
・2021年6月 プリファードネットワークス 富永 朋信 氏
・2021年7月 ソフトバンク 井上 大輔 氏
・2021年8月 才流 栗原 康太氏/ブランディングテクノロジー 黒澤 友貴氏
・2021年9月 ファミリーマートCMO他 足立 光氏
・2021年10月 TORiX 高橋 浩一氏
・2021年11月 カーマインワークス 深田 昌則氏
・2021年12月 ゲスト無し。松本さんと小川

松本さんと相談しながらオファーする方を考えてご提案しご出演いただくことができました。振り返ってみるとすごい方ばかりです。

マーケターにとって外せないスキルの消費者理解について、ゲストの皆さんそれぞれのお考えをお聞きしながら我々も学んできました。JX通信社のビジネスの目的としては、FASTALEART for Marketingの普及がありますが、このウェビナーではツールの宣伝を一切なくして、参加者の皆さんとともに、ゲストの方からお話を聞いてリアルな学びを共有するコンセプトで行っています。

ゲストの皆様にはイベントの前打ち合わせでは、当日、いくつかのテーマをご用意してお聞きするので、ぶっつけ本番でのトークをお願いしています。普段のマーケティング談義のような会話をお話しをいただくようお願いしています。たとえば「なぜ、消費者理解が必要なのか?」など、モデレーターの松本さんが投げかけるテーマは、小手先のテクニック論ではなく、本質論が多いので、みなさんそれぞれ、お話頂くお考えもさまざまです。すご腕マーケターの皆さんの思考をお聞きしながら、自分自身がきづかなった視点を確認しています。

2022年最初、1月26日水曜日20時から21時の消費者理会はインサイトフォースの山口さんです。

マーケリアルサロン主宰、ブランディングの著書も多数のマーケティングコンサルティングの大先輩です。 

山口 義宏 (やまぐち よしひろ)氏。
インサイトフォース株式会社 代表取締役

東証一部上場メーカー子会社で戦略コンサルティング事業の事業部長、東証一部上場コンサルティング会社でブランドコンサルティングのデリバリー統括などを経て、2010年に企業のブランド・マーケティング領域特化の戦略コンサルティングファームとしてインサイトフォース株式会社を設立。
BtoC~BtoB問わず企業/事業/商品・サービスレベルのブランド~マーケティング戦略の策定、マーケティング4P施策の実行支援、マーケティング組織開発・育成を主業務とし、これまで100社を超える戦略コンサルティングに従事。
その他、クラフトチョコレート「Minimal」の社外取締役、マーケティング人材育成サービス「Growth X」、月額4万円からの定額住居サービス「ADDress」の戦略アドバイザー等も担う。

■著書
マーケティングの仕事と年収のリアル(ダイヤモンド社)デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール(翔泳社)プラットフォーム ブランディング(SBクリエイティブ) 他

マーケティングの仕事と年収のリアル

山口氏の著書を読ませて頂きました。私は一人法人の代表なので自分の報酬は自分で決めるので、年収を上げる興味よりも、経営をどうやって安定させるか?数年先は何を目標にするか?などの将来を考えるフェーズですが、この書籍で改めてマーケティング業界の構造を俯瞰することができました。

本書ではマーケティング職のキャリアを6段階の成長ステージとして俯瞰しています。事業の成長フェーズや、ご自分の特性により目指す方向を整理できます。

大半の人がステージ3の入り口、特定領域の専門家(スペシャリスト)で停滞するそうです。私も広告会社での業務経験が10年を超えて、広告業務での自己成長に限界を感じて事業会社のマーケティング職に転職するか本気で考えたことがありました。その道を選んでいたら、おそらく今はマーケティングか新規事業開発の責任者をやっていたと思います。結局、その事業会社には行かずデジタルマーケティング会社のプロデューサー兼コンサルタントの道を選んで、その後PR会社の執行役員を経験してから独立しました。

「手に職をつける」という言葉があります。私の場合はマーケティングのコミュニケーションも、リサーチもデジタルマーケティングの実行の要点が全てわかるスキルを身につけることを目指しました。ビジネスは結果が全てですが、必ず報われることはありません。しかしスキルはやればやるだけレベルアップできるので努力は必ず報われます。その観点からスペシャリストを選択しました。

もともとマーケティング戦略の意思決定をギャンブルにしたくないという想いが強く、その観点からゼロから分析を学んで書籍を一冊出しています。

因果推論やリサーチのためのサイエンスの知識に相当詳しくなり、分析のテクニックもレベルアップしたので支援会社側で多くのマーケターをサポートするほうが需要があると考え独立しました。

私はステージ3より上のステージに上がることなく、スペシャリストの道を選んだのですが、ステージ6のマーケティングに強い経営者は希少で、市場が求める最強のマーケターだと思います。いつかオファーがあれば突っ込んでみたいと思っています。

ステージ3で離脱してスペシャリストとして活動していますが、それを続けるには営業力も重要です。仕事が安定して入るサイクルを作るのは大変です。私も道半ばです。また、ステージ4以上に上がっていくのも、責任範囲を増やして覚悟をもって事業会社の中で戦う必要があります。

どういった戦い方が現実的で、自分がどのレベルまで行けそうか?を客観的に見極めるためにこの書籍でマーケティング業界の構造理解をしながら、キャリアの可能性を想像し、方向性を決めておくことは大変有意義だと思います!


2023年4月14日更新

確率思考の戦略論で紹介されたプレファレンスを最適化するダッシュボードを紹介します。

https://hakari-corp.net/n/nd634f1e20357