子どもの自殺軽減の鍵は治安悪化神話に騙されないこと

 子どもの自殺・いじめ・虐待増加の原因に関しては、私の周りを見るにつけ、「過干渉」「過度な習い事、スマホ漬け、ゲーム漬け」が子供の「健全育成(嫌な言葉だが…)」にとって必要不可欠な「大人が『見守り』という名の管理監視を行わない子供自治集団だけでの自由な外遊び」の機会を奪っていることが大きいと思う。
 公文式やスポーツ少年団や放課後デイサービスなど大人が管理監視しているところでは、決して醸成されないトラブル処理能力・自己肯定感・信頼感・コミュニケーション能力・gridがその中で培われる。
 そしてそれは大人から見れば「汚い・うるさい・危ない」ものだ。だから子供にとっては面白いのだ。
 単純な話、大人にとってもそれはストレス軽減であり虐待の軽減に確実につながる。
 そんなことを言っても、今は遊び場がなくて、とかいう向きには、遊び場所はあるじゃないか!公園はスカスカだよ。雑木林も路地も少子化によって空いていると言いたい。
 そして少なくとも私が見聞する上尾市・さいたま市・新宿区でいうと、さいたま市が最も公園等で子供が子供だけで生き生きと遊んでいるのを見かける。
 これはさいたま市では下校時に子供だけで生き生きと楽しそうに道草をしながら帰っていることと無関係ではないだろう。
 上尾市や新宿区では低学年になんか付き添い【PTAとかに当番やらせているのか?】をつけており、子供は去勢され目が死んでしまっている。 
 まともな親なら、地域住民なら、子供の笑顔を、生き生きとした姿を見ていれば、子供だけでの自由な外遊びが大事なことだってわかっている。
 それを邪魔しているのは例の悪名高い自民党県議団の「虐待推進条例」に見られる「治安悪化神話」に基づく過度な子供の権利の制限と囲い込みだ。https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282680763675904
 治安は悪化などしていないし、猟奇的殺人もある一定の確率では江戸時代からずっとあるもので、リスクをゼロにすることはできない。交通事故のリスクをゼロにしたいからといって、全く外出しなかったらどうなる?
 「うるさいから外で遊んで来い!」と言えばいい。帰ってきたら美味しく栄養のある食事を用意さえすれば。
 自然にそこで「今日はカブトムシも捕まえた」とか「今日は缶蹴りをした」とか会話も生まれようもの、子供の世界があるからこそ大人との対話が成立するのであって、大人が常時見守っていたらメンタルやられますよ。
 半端な地方都市で多くみられるパターンは「うるさいから外で遊んで来い!」と言っても家でゲーム漬け・スマホ漬けだから、「それよりは…」と習い事させるパターン。それは一番悪循環。

 ただこれに関しては地域差が大きいと思う。子供にとってはそれは地域ガチャ学校ガチャみたいなもので天国か地獄かといっていいほど大きいだろう。
 私がやっている太陽肛門スパパーンというバンドで一つは北区で、一つは小金井公園でロケをした二つのPVを見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=npqNUg3v7oM&t=2s
 これは北区田島団地(ヒップホップの聖地としても名高い)でロケをしたのだが、冒頭 子供が生き生きと楽しそうに遊んでいる様子が聞ける。大人など誰一人いなかった。
 そして同時期に小金井公園でロケしたこのPV。ロケ中に恐ろしい光景を目にした。
https://youtu.be/TiKHa6cezrw?si=R8DCNpKqTldJVqgh
 まず驚いたのが一番子供だけで遊んで楽しい小学三年生まわりの子供がほとんど皆無。小学5、6年と親がかりの幼児や小学一年生くらいの集団のみ。そして何かマッチョなノリのママ友ボスみたいなヤツが完全にママ集団を仕切っていて先輩として忠告する体で、「学校からの指導で小学5年生にならないと子供だけで公園に来てはいけないと言われている。もちろんそれは無視してるけど」!驚愕!!
 よっぽど議論に介入してやろうかと思ったが、ロケ中なので泣く泣く帰っていった。でも多分安全パトロールカーとか下校時のアナウンスとかを散見すると、憲法違反の「虐待推進条例」を先取り的に学校・警察・PTAが現場で実行してしまっている地域もあるのだろう。
 今年の夏に不幸な川遊び事故が熊本であった。熊本の学校関係者は「子どもだけで川遊びをするなと指導していた」の一点張り。だから起こるんだよ!事故が!。
 子供だけで川遊びをするな、と指導すべきではなく、子供だけでの川遊びの際に危険を回避できるようなスキルを教えるべきだろう。同じ時期にNHKで川遊びメッカともいえるあきるの市の小学校の教育実践を報道していた。
 そこではきちんと子供だけでの川遊びの際に危険を回避するスキルの教育を行っていた。そうあるべきだし、あきるの市の教育実践は素晴らしいと思った。一方熊本県教育委員会の酷さを。

 池田小事件とサカキバラ事件をきっかけに加速してしまったこの事実に基づかない「治安悪化神話」に基づく子供の遊ぶ権利の剥奪と管理強化を撤廃させていかないといけないと思う。
 虐待・自殺・いじめの軽減の鍵はここにある。
 

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