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『記憶のしくみ(上)』について1

脳科学の本。

個人的には 神回のNewPicks WEEKLY OCHIAI シーズン3の「集中力・ゾーン〟を考える」 

https://newspicks.com/movie-series/25?movieId=458
(この回”も”だけど、本当に面白い)
ここでゲストの青砥さんの楽しそうに話す”脳科学”の話しに魅了されてしまい、その青砥さんおすすめしていた本が『記憶のしくみ(上・下)』

2ページ進んで1ページ戻りググるを繰り返す。
攻略本を読むための攻略本が必須な難解な著書ではあるが読みごたえがあり、なんか理解の度に感動。
余談ですが、私は遺伝子キットで統計上2%の部類に入る記憶の悪い人間です。
これを読んだら記憶力良くなるとかは思ってませんが、なぜ記憶が悪いのかは少し説明できるようになりそうです。(というか期待です)

まだ1章ですが。2章にいく前にまとめとかないと絶対ムリ!と思い。まとめたのが以下。

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記憶についての研究は、もとは哲学から(認知)心理学へ渡り、長期的な記憶と短期的な記憶の仕組みの違いを知るところから本格化する。
心理学者の中でも行動主義が「古典条件付(ベルを鳴らしたらご飯をあげることをつづけるとベルをならすだけで唾液がでる、といった実験)」と「オペラント条件付け(ボタンを押すとご飯がでるといった実験)」という2種の実験方法にて記憶の科学研究の基礎をもたらした。だが、行動主義はその特徴から成果に限界があり、それが視野が狭いと判断され証明性に疑問の残るものだった。

「認知心理学が真価を発揮するには、生物学と力をあわせてブラックボックスを開いて脳を探求することが必要であり、行動主義者らはこうしたアプローチに注目しようとしなかった」 (p27)

その生物学は技術の進歩とともに遺伝子含む分子的アプローチも可能になってきた。現在、生物学は2つのレベルにおいて研究されている。
1つは神経細胞および神経細胞内の分子を標的ににし、
2つめは脳の構造、回路、行動に狙いを定めたものである。

では、記憶の神経システムはどうなっているのか?

てんかん発作をHMという人物が、(実験的な)治療により脳の内側側頭葉を切除することになった。そして、それにより彼は、新しい短期記憶を永続的な長期記憶に変換して蓄えることができなくなってしまった。
この結果により4つの重要な原理が導き出された。
1)新しい記憶を獲得する能力は、明らかに大脳昨日であり、それは側頭葉の内側(内側側頭葉)に局在しており、他の近くおよび認知能力とは区別できるものである。
2)内側側頭葉は即時記憶には必要がない。
3)内側側頭葉おおび海馬は、以前に獲得した知識を長期記憶として最終的に貯蔵しておく部位ではない。
4)HMのような(内側側頭葉を切除し、短期記憶を蓄積できない)人間でも、あたらしく覚えることの出来る種類の知識があり、その記憶は内側側頭葉には依存しない

これらから導くに、つまり「意識的に想起・回想できる記憶」と「運動のような技能を実行する無意識的な記憶(能力)」は違う構造と判断できる。
本書では前者を「陳述記憶」、後者を「非陳述記憶」と定義する。

これらの記憶の構造と遺伝子における紐付けをするにあたり、アメフラシやショウジョウバエを実験体として、既得に非陳述記憶の貯蔵に重要である数種のタンパク質を同定することができた。陳述記憶の遺伝子レベルの分析においては、マウスを活用し、遺伝子の変化が海馬やその他の領域でお記憶に置いて重要と考えられる神経細胞のはたらき方への影響を検討できるようになった。

ここから本格的な分子レベルでの記憶の研究がはじまり、それらを以降の章で説明していく。
そこでは長期記憶は神経細胞の構造の変化が関与しているということが大きなテーマとなってくる。

2章につづく・・・
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前述のとおり、知見がまったくないがゆえ、すべてが重要に感じられ要約難易度高です。

私がイメージするにこの本(上下)を読んだら毎日の自分含めた人間の行動においての観察がとても楽しくなるのでは、と思っています。

少しずつ悪戦苦闘しながらも読み進めていきたいと思いますので、時間をあけずに2章もまとめるつもりです。


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