手癖 (新作短歌七首)

手癖


きみはまた命知らずの恋をする 命知らずとばかり恋する

濡れ髪にこだわりもなく揉む油 誰でも死んでしまえば静か

業もシンプルに 鰯の手開きは慣れればとてもはやくできます

来てみてもなくなっちゃった店ばかり、っていう感傷ってあんがい若い?

おわりって音の甘くてためらったまま言う舌の柔いまま言う

はつなつの免訴ふたつの煙草火を蛍に喩えつつ目を逸らす

オーケーチャイメイチャイ ひたむきに暮らし、そのことを讃えあえたら 


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