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Voicy5周年に寄せて、代表・緒方が考えていること。【声の履歴書 Vol.60】

こんにちは。Voicy代表の緒方です。

この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。

今日は記念日です。音声メディア「Voicy」がリリースから5周年を迎えました。これまでの振り返りとこれからの展望について語らせてください。


祝日を会社の記念日にしてはいけない

Voicy、サービス開始5周年です。

2016年9月23日の0時00分にサイトをオープン、アプリを公開して、窪田と乾杯したんですけど、そのときは「皆でお祭りができたらいいね」なんて言ってました。

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当時、僕らは四六時中働いていて、お手伝いしてくれるメンバーもたくさんいました。みんな平日はそれぞれの仕事があるから祝日のほうが盛り上がれるということで、「9月23日が記念日、なんて素晴らしいんだ」と思っていたんです。

でも会社をつくってみたら、祝日だから社員のみんなと一緒に祝えないし、そもそもいまはコロナ禍だし…と。当時と今の働く環境の違いをまざまざと感じています。

実は完全にミスったと思っています。プレスリリースを打つにしても祝日じゃないほうがいいですし、サービスのローンチ日とか会社の創立記念は祝日にしてはいけません(笑)

Voicyも今回の5周年記念のニュースリリースは前日の9月22日に出しました。なんで当時の僕は祝日を記念日にして偉い!なんて思っていたんだろう…。

苦しかった時期を乗り越え、大きく伸びた1年

さて、あらためてVoicyというサービスがどのように伸びてきたかをざっくりと振り返ってみます。

鳴かず飛ばずの2016年と2017年。1年目は本当に何もできずに大変な日々を過ごして、2年目の途中でいわゆるネットのインフルエンサーのみなさんが参加してくれて、大きなバズとともに利用者が増えました。

2年目の途中にスマートスピーカーとかも出てきて、音声メディアに大きな流れがやってきて、2周年イベントとして初めて開催したVoicyファンフェスタもすごく盛り上がりました。

3年目はサービスを一生懸命つくり直して、そして4周年の瞬間はすごく苦しかった。全然サービスが伸びてなかったんです。2019年から2020年はもがき続けた1年でした。

転機としてはその後に西野亮廣さんが入ってきた。どんどんすごいパーソナリティが加わって、聴いてくれる人もさらに増えていきました。

大幅な機能拡充で成長サイクルに乗ったVoicy

2020年から2021年はじっくりと腰を据えてアプリのフルリニューアルに取り組みました。そこで「プレミアムリスナー」というユーザー課金の仕組みも入れられた。パーソナリティさんが声でお金を稼げて、リスナーさんも好きな番組をサポートするという文化がじわじわとできてきました。

いまとなっては1か月のユーザー課金の流通総額は1,500万円くらいにまで伸びてきました。あらゆる面で成果が出た1年。いままでは腕力で無理やり伸ばしていた感じがあったんです。すごいパーソナリティを連れてきたとか、イベントをやったとかね。

でもこの直近の1年はちゃんとサービスをチューニングしていくと、無理に力を加えなくてもきれいに伸びていくんだなと実感できました。ようやくサービスとしていいサイクルに乗ってきたのかな、と思っています。

そんな中で1月にClubhouseブームがドカンときて、「音声ってありじゃん」みたいな雰囲気が突如として作られました。僕らはここで再び腕力を使って全力で黒船に乗り、結果的に黒船に乗ってるお客さんを連れてくることに成功しました。

今年はじめはClubhouseバブルという盛り上がりがありましたが、いまではClubhouseとは関係なく、ずっとサービスが伸びていっています。

機能的にもプレミアムリスナーという課金機能や大型アップデートである生放送機能が出て、「あとで聞く」といったリスナー体験も入れて、すごく拡充できた年でした。これもすごく嬉しいです。

文化をつくる、そこに伴う責任を担う

声をエンタメにする、声で生活する人をつくるーー。Voicyが目指していた文化をつくるというところは進展があったと思います。6合目くらいまできている実感があります。

ただ、それをちゃんと事業としてかたちにしたり、産業にするというところは、まだ1合目にもいっていません。1度目の資金調達は音声市場の可能性を信じてもらえましたが、6年目・7年目にやってくる次の資金調達は現実の産業としてどれだけ伸ばせるか、事業としてどこまで育てられるか、会社としての実力を証明しなければいけないフェイズです。そこは経営者としてがんばりどころだと思っています。

一方で文化としてさらに定着させるためには責任も求められます。「Voicyに自分の歴史を全部入れておいたから潰れないでね」とか、「声のタイムカプセルとして使っています」といった声を寄せてくれるパーソナリティさんがたくさんいます。あらためて責任の大きさを感じています。

もともと声は資産になると思っていました。Voicyには病気で亡くなったパーソナリティさんもいます。その方の生きていたときの声はVoicyにいまも残っています。たびたび聞きに来てくれる人もいます。

やっぱり僕たちが担う責任というものは大きいですし、将来はNFTみたいな仕組みも入って、声がどんどん資産になっていくでしょう。その資産をお預かりする会社として、さらにサービスが永続的に続くようにする体力が必要だなと思っています。

6年目、「より強いプラットフォーム」を目指して

Voicyの6年目はどういう言葉で表現しようかな…。すでに計画されていることとして、より何段階かレベルの高いプラットフォームにバージョンアップします。

発信者にとって音声や動画、テキストも、全部含めて、発信者にとって最高のプラットフォームになるというところを目指したいと思っています。Voicyだからこそ聞ける面白いコンテンツが溢れてくる場所にします。

たぶん広告やCMなどを入れて話題をつくっていくのはもう1年後です。いまはそれに見合うだけの強いプラットフォームにする。

ここからの1年、この勢いで突っ走ったらダントツの音声プラットフォームになれると思うんです。ライブがあって、ギフティングがあって、あとはプラットフォーム課金を入れてパーソナリティさんに収益をお返しすることもできるかもしれない。

そうするとさらに面白い人、面白い番組の誘致ができる、というふうに回っていく。きっと一段違った音声プラットフォームの世界を見せられるようになると思います。個人としてもとても楽しみです。

もちろんVoicyらしい「ユニーク&ユーモア」も絶対に忘れないようにしたい。そしてとにかく「パーソナリティファースト」であるということーー。

ここだけは押さえながら、一気に成長していきます。

これからも応援よろしくおねがいします。

ーーここまで読んでいただきありがとうございました。明日から6年目がはじまります。このnoteも引き続きよろしくおねがいします!

声の編集後記

音声ではここには書ききれなかった話をお届けします!よかったら聴いてみてください。

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