見出し画像

「ねずみ大根」のこと。

■ねずみ大根
ねずみ大根は辛味大根(水分が少なく辛味の強い大根の総称)の一種。

下ぶくれのずんぐりした形が特徴で細長い根がネズミの尻尾のように見えることが名前の由来のようです。長野県埴科郡坂城町(ハニシナグン サカキマチ)で栽培されてきた伝統品種で「信州の伝統野菜」に認定されています。

写真の大根は神戸市北区の農家さんが育てたものですが、形質を良く表していますね!

確かにねずみに見えるかも?

水分が少なくツユが薄まらないため薬味として使われることが多く、郷土料理の「おしぼりうどん」はこの大根をおろして汁をしぼり、そこにお味噌や薬味を加えて茹でたてのうどんをつけて食べるのだとか。やってみたい!

産地ではほかにもおやきの具や沢庵漬けなどにも利用されているそうです。おしぼりうどんの情報は農林水産省の「うちの郷土料理」に詳しく記載されています。

■オガクロやさい料理のヒント
水分が少ないからか「かぼちゃ?」というぐらい固く、かなり力をこめないと切れないです。黒大根よりさらに固い。

まず女性が切ろうとしましたが断念して
男性にバトンタッチしていました。

生でかじると「甘っ!」の後にかなーり遅れて辛味が押し寄せるようにやってくるのが面白い!しかも口の中にずっと残る〜。わさびや生姜とも違う不思議な辛さ。

産地では「あまもっくらした味」と表現されているようです。んー、わかるような、わからないような…(笑)こういう個性的な野菜が残るのはやはり食文化や郷土料理があるからなのだと思います。

オガクロでは「やさいのせかいを広げる会」でこの大根を部位ごとに分けて試食してみました。

葉に近い方は辛さより甘さが先にきて、あとからゆっくり辛さが滲み出てくる印象。やはりダントツ辛いのは根の先!水を飲まないといつまでも口の中に残ります。さらに繊維も固くて生では食べにくい…。けど蕎麦の薬味にはこの辛さが最適なんだと思います。

加熱すると辛味が消えてホクホクするので辛いのが苦手な人でも美味しく頂けると思います。関西では滅多に見かけることはないかもしれませんが、もし見つけたらぜひ食べてみてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?