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良運の方程式 第31話

皆さんは、第35代アメリカ合衆国大統領、ジョン・F・ケネディをご存じでしょうか。1961年に41才の若さで就任し、2年後の1963年に暗殺された悲劇のヒーローです。今日は彼の有名な言葉をもとに、国と個人のあり方について考えてみたいと思います。

①就任演説での言葉

1961年1月20日、アメリカ合衆国の首都、ワシントンDCでの大統領就任演説で、彼は後世に残る名言を発します。それは、次の言葉です。

「Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country」

「国があなたのために何ができるかではなく、あなたが国のために何ができるかを問うてほしい」

この有名な言葉は、国と個人の関わりについて、端的にわかりやすく表現しています。そして、自由民主主義の根本原理を鋭く突いている言葉といえます。

②自由民主主義の根本原理

今、日本でも採用し、世界の多くの国でも採用している基本原理、自由民主主義について皆さんはどういう考えをお持ちですか?最近のメディアや世論の風潮を見ると、真の自由民主主義の考え方をねじ曲げて、とにかく自分の好きなように行動し、国の施策については、チェック機能と称して常に批判をして、国のためになどと言う言葉は、軍国主義的で自由民主主義に反する…という風潮に流されているように思えてなりません。自由民主主義とは、個人が責任を持って自発的に行動する自由を認める原理です。人任せではなく、個人が積極的に参画して、その集合体として形作られるのが国家なのです。ケネディの言葉は、あらためて自由民主主義の原理を国民に問うている言葉なのです。自分は好きなことをする、国は自分のために良いことを施してくれ…は、本当の自由民主主義の考え方ではありません。何でも国任せの考え方は、むしろ、共産主義に通じる考え方と言えるでしょう。

③キリスト教の教え

自由民主主義の考え方は、欧米発祥の考え方です。そして、その根本原理は、キリスト教の教えに由来しています。新約聖書の「ルカによる福音書 第六章」に次の言葉が記されています。

「与えよ、さらば与えられん」

まず自分が与えなさい。そうすれば神の恵みが与えられるでしょう…という言葉です。自由民主主義の根本原理は、まさにこの言葉に表されています。神様は、人が他者に恵みを与えるための行動の自由を与えているという教えです。この原理原則を、ケネディは国民に問うたのです。隣人のため、国のために皆が自発的に取り組みましょう。そうやって皆の努力で築き上げた国家は、いずれ大きな力で皆を守る存在になるでしょう!これがキリスト教の教えのもとに築かれ、そしてケネディが問うた自由民主主義の理念です。

④まとめ

いかがだったでしょうか。自由民主主義とは、個人が自分のためだけに好き勝手に生きることを指した言葉ではありません。そういう考え方は、自分勝手主義と言えるでしょう。自由民主主義は、義務と権利が両立している考え方です。そしてそれは、先に義務を果たした対価として権利を享受できる仕組みです。皆さんが、自由民主主義の原理について、あらためて考えてみるきっかけになれば嬉しいです。皆さんの中には共産主義を標榜していらっしゃる方もいるでしょう。もちろんその考えを否定するものではありません。皆さんが望む世界が実現でき、幸せな生活ができますよう、祈念致します!今日もお読み頂き、ありがとうございました。

数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!