オートクレーブを待ちながら、僕はトイレに引きこもる。
来週から社会人らしいが、今日の僕は大学の研究室に足を運び、オートクレーブが終わるのを待っている。どうしてこの時期まで大学に来ているのか理由を説明することは簡単で、単純に片付けが終わっていないからである。
聞きなじみのない人に説明すると、オートクレーブというのはでっかい圧力鍋みたいなもので、「高圧蒸気滅菌器」なる別名のとおり、実験に使う道具、および生物・微生物を培養する培地を滅菌処理するための代物である。それを使わないと培養した物にカビが生えたり、道具が不潔なままになるた