見出し画像

落合博満で語るウェールズと香港

香港に到着して、2週間の隔離を経てから2ヶ月ほど経つ。まだまだ広東語もわからないし、香港島にも行ってないので、香港を語るのはおこがましいが、それでも7年過ごしたウェールズに似ているところがちょこちょこあって面白いので、気付いたところを今回書くことにする。

歴史的な類似性と気質

香港もウェールズも、独自の言語を持っている(まあ広東語は表記は普通語と一緒だが)のもあるのか、香港は北京から、ウェールズはロンドンから離れて自分たちでやるんじゃー!な気質があるように思う。なんというか、愛国心という名の地元愛に近い感じはする。

だから、何かを言われたときに日本的に「えっ、あなたはそう考えますか。そうですか…」となるよりも、両国とも「俺のやり方」を優先する気質が似ているのだが、この”俺”を通すやり方は、似てるようでちょっと違うとは思う。


ウェールズの場合

ウェールズの場合は、よくツイッターに書いたが「これでええんや」という気質である。イングランド人にもスコットランド人にもあると思うのだが、ウェールズ人は特に強い気がする(偏見あり)。

例えば修理とか頼んだとする。なんだか大丈夫かなあという仕上がりだったりするのだが、彼らの態度は「これでええんや」という表情で、一人うなづく感じなのだ。そう、正確に言うと「これでええんや(うなづく)」である。人々に伝えるのと同時に、自分にも納得させている気がする。暗い空の下、少し遠い目をしながらうなづくと、かなりウェルシュである。


香港の場合

一方、香港の場合は「関係あらへん!」である。「これでええんや」と「関係あらへん!」は、どちらも俺Wayなのだが、香港の場合は、もう少し外部に対するパワーが高い気がする。

これは例えばだが、誰かに奢るとしよう。「いやいや、そんな悪いですよ」となるだろう。そしたら「関係あらへん!」である。逆に、あの高層建築物やネオン群(最近減ったが)をみんな見たことがあると思うのだが、あれも危険性が…とか指摘した瞬間に言われるだろう言葉は「関係あらへん!」である。


2つの国の”オレ流”

どちらも、結局は他人の評価云々ではなく、自分はどう思うのかなオレ流を優先しているので、似ているといえば似ているのだが、ウェールズの場合はうなづくことによるインターナルな詩的さ、静寂さ…すなわちフォーキーに、一方香港の場合はあの広東語のイントネーションのアップビートで、吐き出す感じ…つまりロックに表現している気がする。よって、

落合博満がフォークをやったらウェールズ人に、ロックをやったら香港人になる

というのが、今の所、香港滞在2ヶ月目の俺の結論である。きっと俺の滞在時間軸で変わると思うのだが、まずは2ヶ月目の印象ってことで。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?