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AppleとGoogle、エコシステムの違いと「デフォルト」の優位性【Off Topic Ep151】
アメリカを中心に最新テクノロジーやスタートアップビジネス情報を広く深堀りしながら紹介するポッドキャスト「Off Topic」。このnoteでは、番組のエピソードからトピックをピックアップして再編集したものをお届けする。
今回は「#151 AppleのThe Next Big Thingsは何か?パート1」から、Appleのエコシステムと「デフォルト」の優位性について。年間売り上げが約51兆円に達したAppleだが、イノベーションを起こすのはそんな同社ですら難しい。だからこそ、Appleは強大なエコシステムを、築き上げていったのかもしれない。次なる「デフォルト」の優位性を見据えた、これからのAppleのエコシステムはどうなっていく?
Microsoftの年間売り上げとほぼ同額のApple・iPhone事業
Appleは、2021年の10月から2022年の9月末までに3940億ドル(約51兆円)の売り上げを達成した。これはMicrosoftの約2倍、世界で7番目となり、利益は約1000億ドル(約13兆円)にものぼる。同社の売り上げの内訳をみると、iPhoneやMac、iPad、Apple Watchなどのプロダクトが3160億ドル(約41兆円)、それ以外のサービス事業(Apple Music、iCloud、広告など)が780億ドル(約10兆円)となっている。
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プロダクトの売り上げのうちiPhoneは2050億ドル(約26兆円)と2/3を占め(総売上の約半分)、Macが400億ドル(約5.2兆円)、iPadは290億ドル(約3.7兆円)、Apple WatchやAirPodsなどのウェアラブルデバイスが410億ドル(約5.3兆円)となっているが、iPhoneは事業とMicrosoftの売り上げとほぼ同じで、サービス事業がディズニーやソニー、P&Gの売り上げを若干下回る程度、ウェアラブルデバイスもコカ・コーラやKDDIなどをやや下回る程度である。
約12億人ものアクティブユーザー数をもつiPhone(Appleのアクティブなデバイスは約18億台)であるが、アメリカの投資会社パイパー・サンドラーの調査によれば、アメリカの10代の87%がiPhoneを所有し、88%が「次のスマホをiPhoneにする」と回答している。付け加えると、Apple Watchの所有率は同世代の3割であったそうだ。
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Appleの成長率を見ると、2022年は為替レートなど様々な要因から約8%にとどまったが、それらがなければ10%以上を記録していたとされ、Appleの売り上げの規模を考えれば驚異的な数字といえる。さらに、粗利率の改善率は2020年が0.4%、2021年が3.5%、2022年が1.5%と改善を続けている。1%でも改善すれば大きな数字となる規模の同社だけに、この数字も注目に値する。この点は、2011年にスティーブ・ジョブズからCEOを引き継いで以降、ティム・クックがAppleにもっとも貢献した部分でもあると、宮武は語る。
Appleですら、イノベーションには時間がかかる
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