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パン屋さんを開業するのって、いくら必要?

みなさんは町の個人経営のパン屋さんがお店をはじめようとすると、いったいいくらくらいかかるかってご存知ですか?

これ、ある程度ビジネスで関わりがないとなかなか知ることのない数字だと思います。ちょっと想像してみてください。お店を作る時、何が必要で、それらにどれくらいお金が必要なのかを。

このトレーニングでいちばん簡単なのは、町のパン屋さんに行ってみて目につくものを片っ端からメモってください。目に見える部分にあるものは、基本的に全てお金がかかっています。

さらに言えば、壁の裏側や天井の裏側、お店の裏側など目に見えない箇所にも必要なものがあり、もちろんそれらもお金がかかっているんですね。照明1つ、分電盤(ブレーカーの入っている箱)だって全て費用がかかってますからね。


パン屋開業に必要なモノを考えてみる

まず、絶対に必要なものがあります。出店場所の賃料と、契約金諸々です。そもそもで場所がないとお店は始められませんからね。

次に必要なのは何でしょうか?

パン屋さんなら、機材もろもろ。これがないとパンを作れませんね。

他には?お店を作るなら、水道・ガス・電気・空調などの設備機器は必要ですね。POSレジと決済端末を揃えるならインターネット回線も必要ですし、もちろんお店として内装を整える内装工事費も必要です。

パンを売るにはレジカウンターやトレーやトングも必要ですし、パンを持ち帰るための袋などもいりますね。こうした備品類だってチリツモでバカになりません。

従業員を雇用するなら人件費、広告を打つなら宣伝広告費、保健所などへの営業許可申請費、飲食店保険などに入るなら保険料なども必要です。

ここら辺をまとめると、さていくらくらいになるんでしょうかね?


300万円くらいだと思いましたか?それとも、500万円?

ちょっと計算してみましょうか。


初期賃料だけでもかなりの金額

まず、賃料。これは出店場所でかなりの差が出ます。都心の駅前一等地だと1坪あたり3万円〜5万円なんていう高額なものもあります。逆に少し地方に行くと一気に下がります。

一般的には3日で月額賃料分を稼げればペイできると言われていますが、これもビジネスモデルでさまざまです。まぁ、例えば月額20万円の物件だとしましょう。

これまたじゃあ20万円で借りられるかのか?というとダメなんですね。大体の場合は、半年分の保証金を積まないと貸してくれません。これは要は夜逃げ対策です。

初期賃料2ヶ月分+保証金6ヶ月分+契約事務手数料1ヶ月分=9ヶ月分の家賃、っていうのがわりとよくあるパターンです。

家賃が月20万円なら、初期費用で180万円必要ですね。実際は火災保険とか保証協会とか強制加入させられるので200万円くらいになるでしょうか。

はい、もう出店の場所確保だけでこれくらい飛ぶんですよ。ヤバいですね、リアル店舗。


設備機器と内装費用がいちばんでかい

次に、設備機器と内装費用。

これは出店者のクニヨシさんが機材まとめてくれているので、そちらをちらっと読んでみてください。

読みましたか?まぁ、ざっと読むと途中で数字が出てきますね。トータルで500万円+搬入設置で10%くらい乗っかるので550-580万円くらいです。

ここまでで、800万円くらいかかってます。ちょっとした高級外車1台分って感じです。


で、お次に内装費用。

内装といっても、ほとんどは設備工事費です。水道、電気、ガス、空調もろもろ。もちろん従業員用のトイレも必要ですし、お湯を出すには給湯器がなきゃだめです。エアコンがないと食材も劣化しますし、パン窯の熱を外へ排気する換気システムも必須です。

これ以外に立地や諸条件によっては消防設備も必要です。商業施設ならスプリンクラーや、フードダクト消化設備が必須になったりもします。

スケルトンと呼ばれる何もない空間を借りたら、床・壁・天井を作って、扉なんかも枠を作って吊り込んで、カウンターや棚などの造作類、入り口のドアにガラス格子のファサード組んだりもしたいですよね。

内装費用、切り詰めどころですけれど、だいたい坪あたり30-60万円くらいかかります。10坪のお店でも切り詰めて300万円くらい。こだわったら坪80〜100万円とかも全然いくので、10坪で500-800万円くらい内装費がいくときもあります。高級店なら10坪で1000万円超えもある。ツラいですね...

もうここまでで切り詰め気味でも200+600+300で、1100万円です。1000万円超えちゃいました。


忘れちゃいけない備品類

もうすでに1000万円超えていて虫の息なのですが、忘れちゃいけないのが備品類です。

パソコン、POSレジ、キャッシャー、レシートプリンター、トレー類やトング類、事務用品、パンを入れる袋や袋をとめるクロージャー、雨の日の来店のためにドアマットと傘立て、掃除用具....

ほんと、無限に出てくるんですよ備品類。そしてこれがね、意外にお金かかる。だいたい30万円〜100万円近くかかります。100均とか上手に使ったとしても、100均にはPOSレジもレシートプリンターも売ってないですからね。


パン屋開業はトータル1000万円から

というわけで、パン屋さんの開業ってお金かかるなぁ〜・・・というのがわかってもらえたかと思います。

もちろん、例外的な方法もありますよ。

居抜きと言って営業していたけれどやめちゃうお店の設備を引き取ったり、地方へ行けば消防署の火器使用制限が緩かったりするので家賃下げつつ薪窯っていう手もあるし、厨房機器を中古で効率よく揃えたりすれば多少は出店投資を下げられます。

とはいえ、です。1個数百円のパンで、1個あたりどれだけ儲かるのか?人件費、材料費、こうしたもろもろの出店設備の減価償却費もろもろを考えると、薄利多売のビジネスモデルであると伝わるハズです。

だいたい出店投資は2年〜3年で回収するのがリアル店舗のビジネスモデルの基本系なのですが、1000万円の初期投資を2年で回収するには、純利益で毎月42万円ほど必要なんですね。

純利益なんで、食材仕入れはもちろん家賃や自分への人件費も払った上でそれでも残るお金です。いや〜・・・大変なビジネスです。


こうして見てみると、町のパン屋さんってすごいですよね〜。。。

こんなの書いたらお店出したいとか夢見ている人の夢を叩きつぶちしゃうかもなんですけど、ビジネスなんで戦い方って色々あるんです。

せっかくお店を出すのなら、先人たちの戦い方から色々学んで、自分なりの戦略を立てていきましょうね。

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