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応援というドーピングに頼り過ぎないこと

未曾有の事態の中で、困っている事業者を応援しようという流れがたくさん出てきています。これ自体はすごくいいと思いますし、助け合いの文化、互助精神こそ文明的な社会インフラだと感じます。

ですが、応援や支援って、ずっと続けられるものなのでしょうか?

ちょっと極端な例を出します。

東日本大震災の時、募金をした記憶はありますか?
数年前の台風の時は?
その時、募金って何回しましたか?

2年前も日本では災害のオンパレードでした。去年も大規模な台風被害がありました。その度に、僕も少額ながら寄付をしてきました。

でも、寄付って自分に体力=財力がないとできません。毎月まとまった額をずっと払い続ける、それは難しい人が多いはず。

このことは応援する側はもちろんですが、応援される側・支援される側こそ受け取るときに覚悟をするべきことでしょう。

困っているときに無償で支援をもらえることはとても嬉しいことですし、実際にそれで助かることは多いです。

だからこそ、応援される・支援されることに期待してしまうと、その先で応援が途絶えたときに崖に落ちることになります。


応援や支援はご祝儀やお香典

応援や支援はいつか終わるボーナスタイム。言ってみれば、結婚式のご祝儀やお葬式の香典に近いものです。

ご祝儀を生活費のあてにして暮らしを依存してはいけない、というのは言わずもがなですよね。同じことです。

応援や支援は悪く言えばその場しのぎに過ぎず、崩れた体制を立て直すための補助。そのさきは自分たちで歩いていかなきゃいけないのです。

また、クラウドファウンディングなどで応援や支援を集めやすくなってきていますが、かといって誰もが集められるかと言えばそんなこともない。

キャンプファイヤーCEOの家入さんもおっしゃっていますが、「必ず支援や応援が集まります!なんて断言できない」のが現実です。

集める大変さもあり、集めたこと=信頼を換金したことの責任もある。

しかも、応援や声援は嬉しいけれど、そこに甘えたり慣れたりすると先行きが行き詰まるという罠もある。

結婚式を何度もあげて友人にご祝儀をねだるような振る舞いは褒められたものではないように、応援や支援をお願いするのって何度も使えない切り札なんですよね。

そういう意味でも、貯めてきた信頼を換金するタイミングには慎重でいないとな...と最近特に感じています。


そして、ずっと休業補償や応援で食べていくのは無理だというのは、お店をやっている人はみんな感じていることでしょう。

先が長く、仮に補償が出るとしても数回が限度。信頼の換金や将来の利益の前食い、未来からの借金(融資)、自分のこどもたちの財布に頼る(税金による補償)ようなことに持続可能性があるとは思えません。

今、急務なのはどうやって激変してしまった環境の中にフィットさせて持続可能なモデルに組み替えるか、です。


後半、定額マガジン読者さん向けに今考えている案をいくつか書いておきます。

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