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飲食店のSNSの使い方(基本編)

どうにもこうにも、自粛要請の影響もあり外出や外食や人の出そのものが減っていますね。

かくいう僕も今週はリモートの打ち合わせが連続していて、これはこれで直前まで資料作ったり調べ物できるし、電車移動の時間がないから子供の送り迎えもなんとかなるし、メリット多いなとも感じています。

とはいえ...僕の主なクライアントさんであるお店の人たちには手痛いところ...

そういう時にどうするの?というのはちょっと前に2個ほど書きました。

で、塩谷さんに拡散していただいたおかげで、結構いろいろな方に読んでいただけたこのnote

この中でポイントとして「情報発信」をあげていて、その方法としてSNSを使うことを書きました。

SNSのいいところは従来型の広告と比較してプッシュ&プルの両方ができるところ。

整理してみると...

プッシュ型:押す、一方的に情報を送る
DMやフライヤーやテレビ・新聞・雑誌、訪問営業や電話セールス

プル型:引く、情報を取りに来てもらう
SNSやクチコミや紹介、検索して見つけてもらう、ネット広告をクリック

で、SNSやネットのメリットってプッシュとプルを両方同時多発的に行える点です。

よし、じゃあ今日からSNSをやればお店もいっぱい知ってもらえてお客さんがいっぱいくる!...わけがない。現実はそんなに甘くないです。


情報爆発の時代

いざこうして客足が減ってくると何かしなければ...と焦りますよね。

で、じゃあ新しい手段としてSNSを使ってみるか!となった時に、でもどうやって使うかがよくわからない。

そこでお店の看板を写真に撮ってアイコンにして、メニューの売りや日記的なつぶやきを投稿したりする。

これ、成功率の低いパターンです。

ごく稀につぶやきのセンスが突出している人が運用するとズバ抜けて伸びるのですが、例外です。ほとんどの飲食店系アカウントがこの戦法で埋れて死んでいきます。


もちろん、行列のできるラーメン屋さんなどで営業時間や残りの食数や限定メニューを告知するという方法で成功例はあります。

でも、それはあくまでも先に行列のできる人気=味×価格×時代性があってこそ。

そうじゃない場合は、顔の見えない陳腐な自画自賛アカウントであり、ほとんどの人の役に立たない情報なのでまず見てもらえません。

要するに、今の時代は他にもいっぱいおもしろい情報も、役に立つ情報も、共感できる情報もあるんですよ。もっと感情の動くものが他にある。

その前では、ポストインされるダイレクトメール的な発言は紙ゴミ程度の価値なんです。見てすらもらえません。


お店がSNSを上手に使う方法

もしも、あなたがお店のオーナーや店長やSNS担当者さんなら...根本的なところを考え直してください。

まずはお客様のために、です。美味しく喜んでもらう前段階として、楽しんでもらったり、感情を動かしてもらうにはどうすればいいのか?

そこを一生懸命考えて、コツコツとやりながら何度も調整してくのがSNS=ソーシャルネットワーク=社会の網目のつなげ方です。

TIPS的なものはたくさんあります。

1.投稿時間を意識する
朝の出勤時間&夜の退勤時間

2.投稿内容を意識する
役立ち・共感・驚き・笑いetc...

3.地域全体を盛り上げる
近所のいいお店の紹介etc...

コツは他にもたくさんあります。上手な写真の撮り方も、来店したお客さんに口コミを書いてもらいやすい仕組みづくり、ハッシュタグの設定や告知、QRコードなどの導線の整備...本当に細かくやればかなりできる工夫があります。

それらを一個ずつ、細かく意識してやっていく。お店と一緒です。

食材の仕入れや仕込み、店舗の清掃、食器を温めたり冷やしたり、お声がけの工夫からお客様情報の記憶やメモ...リアル店舗でやっている工夫と同じくらい、SNSでの広告・接客・交流にも工夫のしどころがあります。

だから始めるって言ってもそんなに簡単じゃないんですけど、まずは「お客様のために」です。


今回、自粛要請の影響などでちょっと困って始めるとなると、ついつい「困っているからきてください!」って連呼したくなるんですけど、それは10回に1回くらいにしましょう。

「うちのお店のこのメニュー、こういう工夫をしていてめちゃくちゃ美味いのでぜひ一回は食べてください!」みたいなストレートな広告っぽいものでも、話し方と見せ方で本音であることが伝われば響きます。

「ご近所さんのここのお店のこれも美味いので、うちが休みの日にはこちらに!」とかもいいです。地域全体で買い回りしてもらえるようにするのは、結局みんなが助かります。

お店の秘伝のレシピの紹介や、食材の紹介、ちょっとした工夫etc...秘密にしておきたいことほど話してみると響きます。

そして、話したからといってパクられてネガティブなことにはほとんどなりません。知っているのと、実際に再現できるかは別物です。

ノウハウや豆知識は出し惜しみせず、ガンガン出していくのをオススメします。


もしも今から始めるなら、どうする?

最終的にはお客さまのための広告であり情報発信です。

なので、僕がもしも今困っているオーナーさんだったらどうSNSを運用するか...を書いておきます。


A.基本設定
1.まずはtwitteとnoteとinstagramの3本柱
2.アカウント名は店名+店長+地域名
3.プロフィールからGoogleマイビジネスに飛べる
4.食べログやGoogleMapなどに飛べるように設定
5.アイコンはお店の制服姿の自分の写真
6.ヘッダー画像はお店とメニューのわかる写真

B.投稿内容
1.twitterは短文でレシピや豆知識+写真
2.noteでは経営の裏話や食材の目利きの話など
3.Instagramは限定メニューと調理中の短い動画
4.投稿時間は毎日7:30 or 20:00 などと固定
5.一方通行でなく読者になり交流もする
6.同業他者やユーザーさんの声を拾う

僕ならこの上記のパターンで、まずは1-2ヶ月毎日やってみます。

【モデルパターン】
note書く(書いておいて朝7:30に投稿)
→twitterでnote書いたよと拡散する(8:00)
→反応にコメント返す(日中)
→twitterで短文レシピや豆知識を投稿(営業前18:00頃)
→instagram投稿(営業前18:00頃)
※19:00-20:00の投稿の方が伸びやすいが、だいたいでOK

ネタもたくさんあるはずです。自分で気づいていないだけで、外から見たらネタやコツの宝庫ですから!


そして、SNSを使ってみながら、本心で興味の持てそうなオンラインサロンやnoteサークルに入ってみたり、読んでいて気になる人をフォローして情報を追ってみたり、自分自身が参加者になってみましょう。

実際、飲食店オーナーさんってオンラインサロンとかにはまだまだ少ないです。そこに顔を出して月数千円の会費を払っても、10人の団体客さんが1回呼べたらペイします。毎月使ってもらえたら、それでもう全然採算とれるのです。

もちろん、最初から集客目当てで興味もないのに入って荒らすような行為はやめたほうがいいです。本当に気になるところに入って交流しつつ、お店やっているんです〜というステップでお話ししてお誘いするのがいいと思います。


でも、みなさんあんまり気づいていないんですけど、飲食のできるリアルな店舗=場所があるって実はとても訴求力あるんです。

それは立派な武器ですから、使い所では臆せずに使ったほうがいいです。


いずれにしても、お店ってリアルでもネットでもやることは一緒です。

すべては誰かのために、です。

リアルでもネットでも、コミュニティに貢献し、良質なものをお届けし、喜んでもらえるように工夫をする...合間でちゃんとビジネスとしての合理性も追求する、という順番で進めるのが成功率が高いです。

SNSって使い方次第でスタッフ何名分もの働きを24時間365日やってくれます。

なにより、楽しく使いこなすときっとあなた自身の人生がちょっとおもしろく充実する道具になります。

ぜひこの道具を上手に使ってみてください。

きっかけが自粛ムード対策なのがアレですけどね...このネガティブな空気、あたらしい挑戦で塗り替えていきましょう!

コツコツ続けるのがいちばんのコツです。
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