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しみタコ


今日は、最近SNSで話題の「しみタコ」を特集する。

出汁の効いたスープをひたひたに注いで、しゅくしゅくになった、たこ焼き。
その名も「しみタコ」。

オーソドックスは、鰹出汁ベースの和風スープ。
他にも、スープカレーや、トムヤムクン、きのこポタージュなどの味を取り揃えている。

たこ焼きは、普通のたこ焼きと違って、生地にメレンゲを混ぜ込むことでフワフワ食感に仕上げる。

高温で揚げ焼きにすることで、中はふわふわ、そとはカリカリ、スープを蓄えたたこ焼きを頬張ると、旨味の洪水が口内を駆け抜ける。


しみタコの良さは、温め直しても味が変わらず、むしろより味が染み込んで美味しくなること。

元々がスープをしゅませる仕様であるため、へたることを気にする必要がない。
「むしろ、時間を置いた方が好き」というファンも居るぐらいだ。

そして、その強みを最大限に活かしたのが、冷凍食品の通販。

「レンジでチンするだけで、あのしみタコが食べられる!」ということで、注文が殺到しているらしい。

コアなファン向けに、自作スープを染み込ませる用として、『しみてないタコ』も販売する予定しているとか。


「しみタコ」の店主に、開業時の話を聞いた。


「しみタコを思いついたのは、大衆焼き鳥チェーンで、ラーメンを食べたときなんです(笑)  スープがすごく美味しかったんですが、なんとなくたこ焼きの和風ソースを思い浮かべたときに、脳裏にはスープに浸かったたこ焼きが見えました」

「食事に関しては、お酒に合うツマミになる味付けが好きで。さらに言えば、スープとかお出汁でお酒を飲むのが好きなんです。だから、スープが主役になるような食べ物を作りたいと、前々から考えてきました。イメージが浮かんだ瞬間に、「これだ!」と思って、すぐにスタートしました」

「僕としては、お店で食べてもらえるのも嬉しいんですけど、自宅でゆっくり家族や恋人と摘みながら晩酌をしてほしいと思ってます(笑)  その空間をつくる一部を担えたらって。通販も冷凍にするのが大変だったんですが、チャレンジしてみて良かったですね。そろそろ新しい味も増やしていくので、そこそこに楽しみにしてもらえると嬉しいです」

「一番人気、鰹と昆布のシンプルな出汁で食べる『純』ですね。二番人気は、スープカレー。意外とダークホースなのがパクチーを効かせたトムヤムクンですかね。スープを残してご飯を入れて食べるのが美味しいと、お客さんから聞きました。ぜひ試してみてください」

素朴な人柄で、優しく温かな思いやりが感じられた。お店で人気の『純』もいただいた。美味。


しみタコを皮切りに、スープ主体の飲食店やテイクアウトが現れ始めてる。

これからの飲食動向に注目していきたい。


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※これらは全部フィクションです。


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