見出し画像

2020-2021 COVID-19

 「それ」と私たち

2020年は誰もが予測できなかった年となった。特に日本は、東京五輪の開催を控え、期待を膨らませたことだろう。大河ドラマ「いだてん」を放送し、明治以降のテーマとしては33年ぶりで話題を呼び、2020年にかける思いを視聴者に訴えた。しかし、「それ」は突如、世界中を襲った。「本日の感染者は、」の切り出しでニュースが始まり、2020年4月7日、「緊急事態宣言」が発令された。生活様式は一変し、マスクを付けてないだけで差別される世の中。多くのサラリーマンは、上半身だけスーツを着て、自宅でパソコンと向き合い、居酒屋では大声で喋るおっさんが疎まれ、航空系志望の学生は影に隠れた。そして、私たちは喜劇王も失った。「それ」が与えた影響は計り知れない。

「それ」と「闇」

 そもそも日本社会は明るいと言えるのだろうか。度重なった政治汚職疑惑、SNS上での誹謗中傷、職を失いホームレスになる人々、高齢者が感染し、浮き彫りになった8050問題。コロナウイルスはむしろ、私たちが見て見ぬふりをしてきた様々な日本の「闇」に焦点を当て、何かを訴えていると考える。

震災から10年

 新年を迎え、震災から10年が経った。未だ癒えぬ傷口に塩を塗るかのように、ウイルスの波がやってきて、いまだ満潮状態だ。1月4日、部分的地域で再び緊急事態宣言が発令された。アベノマスクやGo To トラベルなど、世間から「迷走」と捉えられる政府の施策。一体日本はどこへ向かうのか。

「経験」という名の希望

 最後に私の意見を述べたい。私は緊急事態宣言の発令に反対である。なぜなら青春時代を謳歌している子供たちから「経験」を奪うのは長期的に考えてリスクが高いからだ。修学旅行に加え、甲子園までもが中止となった。高齢者や持病持ちなど、重症化しやすい人を逆隔離して、クラスターリスク対策の上、子供たちに「経験」を積ませるべきである。
日本の将来は明るい、とは言い切れない。しかし、将来がある子供たちに、暗い未来を想像させたくない。だからこそ、社会に出る最後の「子供」である私たち学生が動くべきなのではないか。 



この記事が参加している募集

#最近の学び

181,413件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?