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国内旅行2024 ANA特典航空券のおまけで長崎カオスな旅

2024年1月、韓国に住む友人に急きょ会うべく
渡航予定1週間前に航空券を購入した。


1.航空券を探せ

行きの東京→ソウルは比較的安価な航空券を
探し出すことができたのだが、
帰りのソウル→東京が全然安くはなかった。
その日は日曜だから、たくさんの日本人が
帰国のために航空券をすでに買ったのだろう。
値段がすでに高止まりしていて下がる気配がない。

私は帰りの区間の航空券の購入をあきらめ、
マイレージの特典航空券を発券することにした。
期限切れが近付くANAマイルを利用して
昨年インド行きの航空券を発券したのだが、
それでもまだマイルの余りがあったはずだ。

ANAマイルでANA国際線に搭乗すると
燃油サーチャージが課され、2024年1月発券時点で
日本から韓国までは片道5000円を
サーチャージとして旅行者が支払う必要がある
(2か月ごとにサーチャージ額は変動する)。

しかし今回の場合、ソウル発東京行きが第一区間となり、
旅行開始国が日本国外という扱いだ。そうすると
燃油サーチャージの金額が違ってくるのだ。
この場合、日韓間のサーチャージは円建てではなく
片道US25ドルとドル建てになる。

つまり、日韓間の燃油サーチャージ代が
旅行開始国が日本の場合は片道5000円。
旅行開始国が韓国の場合は片道25ドル。

まぁ5000円払うより、25ドル払った方が
少しは安くなるからまだマシか、
と、高額な燃油サーチャージに
不満を隠せない自分を無理やり納得させ
空席のまだ残るANA便を予約した。

更に、ANAの国際線特典航空券のルールでは、
日本国内線を2区間無料でつけたすことができる。
昨年私はマニラ発JAL特典航空券のおまけで
沖縄行きの航空券を無料で追加したが
同様にANAも国内線を無料で追加できるのだ。

ちなみにANA便の国際線特典航空券って
予約しにくい(満席続きで空席がない)イメージだったが
今回は意外とあっさり予約できた。
わずか1週間先の日程のフライトだというのに。

東京ソウル間は短距離フライトなので、
わざわざANAなどの高額なFSCを使わないで
より安価なLCC各社を使う人が多いので
かえってFSCは不人気なのではと勝手に推測。

2.行き先を探せ

では今回の国内の行先はどうしよう。
沖縄は昨年9月に行ったばかりなので却下。
北日本や日本海側は積雪が懸念される時期だから却下。
どこに行こうか迷う。

私は今回、ソウルからANAで羽田に戻る。
その足で国内線に乗るのだが、
航空会社は各空港において
MCT(Minimum Connection Time 最低乗り継ぎ時間)
を定めている。

羽田空港でANAの国際線からANAの国内線へ
乗り継ぐ場合、MCTは70分だ。
国際線到着時刻の70分後の国内線出発の便から
予約ができるシステムになる。
乗り継ぎ時間が70分未満だと、国際線と国内線を
同一旅程として予約できないのだ。

(国際線と国内線が同一旅程で予約されていると
国際線遅延時などで国内線に間に合わないときに
後続便等に無料で振り替えてもらえる利点がある)

行き先に迷った私は、羽田での乗り継ぎ時間が短い
国内線から探すことに決めた。
すると、ちょうど国際線到着70分後、
つまりMCTギリギリの時間に長崎行きのANA便が
あることがわかった。しかも空席アリ。

という理由で決まった長崎行き。
いや、そういえば私の飛行機デビューは
高校生のときの修学旅行で
ANA便の羽田→長崎だった。

うん、今回のテーマは追憶の旅。
消去法で長崎に行くのではなく
学生時の思い出の追体験。
ソウル→羽田→長崎という、よく考えたら
意味不明なほど遠回りの旅程になったが
とにかく長崎。30年ぶり。

3.ホテルを探せ

学生の時は、稲佐山のあたりに宿泊したはずだ。
長崎の夜景がきれいだったが、朝起きて明るくなると
眼下に墓場が見えて友達とゲラゲラ笑ったことだけは
記憶に残っている。

グーグルマップを頼りにホテルを探すと
たぶん現在の大江戸温泉長崎ホテルが該当。
えっと、大江戸温泉って家族とか団体で行って
風呂に入ってバイキング料理を食べて、
っていうイメージなんだけど、
明らかに一人旅は浮くんじゃないかな。

ということで勝手に宿泊を辞退(そもそも予約せず)。
結局は大浦天主堂近くのホテルに泊まることにした。
そうそう、大浦天主堂やグラバー園にも
30年前に行ったのだ。ほぼ記憶にないが。

4.晴れ間を探せ

ソウル→羽田→長崎と無駄に遠回りの移動後
ホテルで1泊。公式サイトによると18㎡らしいが
体感13㎡の狭さ。部屋は狭いのにベランダ付き。

翌朝、風がびゅーびゅー雨もちらちら。
低気圧の接近に伴い長崎の天気は荒れ模様。

旅先の悪天候って本当に困る。
まぁ豪雨ではないので出かけたのだが
空模様を見ながら行き先を決め、
雨が強いと屋内に避難、雨が小降りになったり
やんだりしたら屋外の観光や移動するといった具合。

翌日は天気がよくなりますように。と
期待を込めた次の朝は雪が横に降っていた。
強風のため雪が横に降っていたのだ。
関東平野育ちの私にはその苦労はわからないのだが
こんな坂だらけの街で降雪っていろいろやばいんじゃ?

宿泊先のベランダから。画面右上にグラバー園がご覧になれまーす(雪でよくわからん)。

5.代替交通手段を探せ

結局「追憶の旅 長崎」は、連日の悪天候により
追憶どころじゃなく最終日を迎えてしまった。
相変わらず天候は最悪だが、ネットで確認すると
東京行きの飛行機は飛んでいる模様
(五島とかの離島行きは欠航していた)。

私の飛行機は長崎発が14時なので、余裕をもって
空港に13時に到着していればいい、ということは
新地中華街12:24のリムジンバスに乗ればいいので、
ホテルを12時チェックアウト。うん、完璧。

日本ほど時刻に正確な国はなく
日本人ほど時刻に正確な人々はいない。
海外数か国に住んだことがあり、
数十か国に訪れた私が自信をもって断言する。

私は予定通りホテルをチェックアウトし、
予定通り余裕をもってバス停にたどり着き、
寒空の下、リムジンバスを待った。

途中、タクシーが私の前を何台も徐行し
「空港まで乗ってけYO」という暗黙の勧誘を受けたが
時間に余裕があるのでノーサンキュー。
というかタクシーだといくらだ?1万円?1.5万円??
バスだと1200円だ。タクシーという選択肢は私にはない。

って、リムジンバスが来ないんだな。
バスは始発の茂里町を出ていくつかのバス停に止まり、
最後に新地中華街に止まって空港へ向かう。
だから多少の遅れは理解できるのだが、
予定の時刻より20分過ぎてもバスが来ないのは
さすがに遅すぎだ。ここは日本だ。時間厳守の国のはずだ。

バス停には屋根があって雪こそよけられるが
風はビュービュー吹き込み寒いったらありゃしない。
バス停には「空港バスをお待ちのお客様は
長崎バスターミナルホテルのロビーで待ってていいYO」
と看板があったので、避寒のために
ホテルのロビーを使わせてもらうことにした。

長崎BTホテルのロビーに入ると
そこにはリムジンバス乗車券の自動販売機があり
でかでかと紙が貼ってあった。
「本日は運転を見合わせているYO」

マジか。
飛行機の運航状況はチェックしていたが、
まさかの地上交通が不通になっていたとは。
そこまでチェックしなかった私が悪い。
ってか飛行機はあらかた予定通り飛んでいるのに
リムジンバスはあっさり運行停止しちゃうものなの?

現時刻は12:45、飛行機は14時なので
空港着13:40が超ギリギリのタイムリミット。
タクシーならまだ間に合う、けど超高額。
そうだ。長崎は新幹線が開通したはずだ。
新幹線で空港近くまで行けば間に合うかも!!

あわててスマホの乗換案内を検索。
するとバスで行けと候補が出てくる。
違うんだよ。バスが走ってないんだよ!
だからあせりまくってるんだっつーの。

スマホに八つ当たりをしながら
長崎駅発の新幹線の時刻を調べると
12:41発→もう出発済みで乗れない
13:45発→空港に13:40に着けるわけがない
という、まさかの1時間に1本の運行間隔。
東海道新幹線とは運行頻度が違うらしい。そりゃそうだ。

詰んだ。
タクシー以外の選択肢なし。
1万円(もっと?)払うか、今の航空券を捨てて
新しいチケットを買い直すかの鬼の二択。

いや、違う。航空券の変更ができたはず。
私はANAの特典航空券を発券しているのだ。
うろ覚えだが、予約の変更ができたはず。
なのでスマホでANAサイト内の
特典航空券のルールを再確認。

ご予約済の便の出発前かつ
ご搭乗希望便出発の24時間前まで承ります

ANAサイトより

再び詰んだ。
時すでに13時。出発1時間前だ。
特典航空券のルール上は本日中の後続便に変更不可能。
24時間後以降、つまり明日の13時以降の飛行機になら
変更可能だが、私はどうしても今日中に東京に戻りたい。

一応電話で状況を話してみよう。
悪いのはこれしきの雪でバスの運行を止める
長崎県営バスなのだから←違う

そして、こういう非常事態の時に限って
「お電話が大変混雑しているYO」って自動音声。
いやー本当に今、精神削られてるよ。
5分ぐらい(体感50分)待った後、オペレーターと話せた。

一通り事情を話し、オペレーターが私の予約を確認すると
「あ、これは国際線航空券(の国内線区間)だYO。
ここは国内線デスクだから、この予約を動かせないYO。
国際線に電話を転送するから待ってろYO」

再び保留の音声が流れて精神削られタイム。
もうタクシーでも間に合わない時間と思われる。
そしてさっきのオペレーターが
「すまん、国際線デスク激混みで転送無理。
お前が電話しなYO。番号は・・・」

一縷の望みをかけ、案内された番号に電話をする。
案の定自動音声に精神をゴリゴリ削られる。
もはやタクシーでも絶対無理。間に合わない。
背水の陣で新しいオペレーターに事情を話し、
予約や状況を確認してもらう間、
保留の音声に精神を極限まで削られる。

「しょうがねぇな、今回は特別だYO」ということで、
同日の遅い便(長崎発18時)に変更してもらえた。
絶体絶命から奇跡の生還。脳内でアルマゲドンの例の曲
I don't wanna miss a thingがリフレイン。
うれしさのあまり平和記念像のポーズしたよ(トップ画像参照)。

これを読んでいる皆さん。
今回のANAの対応はあくまでイレギュラーであり
出発24時間前を切った便への特典航空券の予約変更は特別対応で、
デスクに電話すればいつでも変更可能というわけではないことを
きちんとご理解ください。

あと私は別にゴネにゴネたわけではないぞ。

LCCだったら「ルールですから」の一言で
ばっさり予約変更を断られて当然の状況だったが
ANAが漢気を見せ変更に応じてくれた今回。

燃油サーチャージ代が高いとか、国際線特典航空券が
予約しにくいとかって文句言ってすいません。
悪いのは原油を減産しているOPECのやつらですもんね。
ANAはSKYTRAXで5スター連続受賞する航空会社ですもんね。
私は今までもこれからもANAに乗りますよ!
(JALより安かったらの話だけど)←小声




ま、長崎は今日も雪だったという話です。
北日本や日本海側を避けて選んだ1月の旅行先だったのに
まさか東シナ海側も雪とは想定外もいいところ。

雪が降って喜ぶのは犬と子どもと
熱帯地域にお住まいの東南アジアからの観光客だけ。
あとは空港リムジンバスがあっさり運行停止するから
長崎のタクシー運転手も稼ぎ時到来で笑顔かも。


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