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ツチノコ捕獲大作戦 ではなくてヨーロッパ行きの航空券を購入した話in2024

南ドイツ在住のドイツ人の友人がいる。
「ドイツに遊びに来なYO」と度々言われ、
その都度いつか行けたらいいなと
遠回しに断っていた。

Noと言えない日本人だもの。
円安だもの(みつを)。

私はそういえば大昔に基礎的なドイツ語を履修した。
かろうじてWurst(ソーセージ)が男性名詞ではなく
女性名詞だということは覚えているものの
(ソーセージは男性名詞でしかありえないと
自信満々だったのにテストで間違ったから)
他のドイツ語のほとんどすべてを忘れてしまった。
そして結局友人とは英語で会話をしている。

お互い母国語ではない言語ではあるが
十分意思疎通ができていると思っていた。
のだが。
私が遠回しに断っていたはずの渡独の件が
なんだか友人の中では具体的になっていたようで
いつの間にか渡独を断れない雰囲気になっていた。

しょうがねぇな。円安だけどドイツ行くか。

2024年現在、私のスケジュールは盆と年末年始に
ちょっと長めに休める程度の一般的な会社の奴隷仕様。
冬に凍てつくドイツに行くよりかは
夏にエンジョイした方がよかろう、
ということで2024年5月吉日、ミュンヘン行きの
お盆の航空券争奪戦に出陣することが大決定。


ビジネスクラスを探せ

さて、私はこのドイツ人とは別の友人と
「バン・シン・ハワイ協定」という紳士協定を結んでいる↓

協定に従いドイツ行きのビジネスクラスの航空券を
遠慮なく購入して構わないのだが、
航空券を検索して想定通りの事実が判明した。
高くねぇか?お盆のミュンヘン行きビジネスクラス。
ズバリ直行便往復のお値段100万円。
ちょっと日にちをずらしても90万円。

日本でも経済格差は広がっていて、
この100万をぽんと出せる層と出せない層に
分かれてきているのだが、もちろん私は出せない層。

だってたかが旅行、たかが趣味。それで100万。無理。
私の前世はマリーアントワネットである(妄想)。
パンがないならケーキを食べれないいじゃない。
直行便が高いなら経由便にすればいいじゃない。

経由便にすると50万円ほどから。直行の半額だ。
ということで、ミュンヘン行きは経由便で決まり。

とならないんだよ、私の場合は。

私が一番ビジネスクラスで重きを置いている点は
シートピッチの広さ。
一般的な航空会社の長距離線機材だと、
ビジネス席のシートピッチはエコノミー席の
2倍は少なくともあるはずだ。

ここで私は勝手に計算する。
同じ便のエコノミーとビジネスの価格差。
ビジネスクラスがエコノミーの値段の
2倍以下だったら即買い。それはお得。

そして2~2.5倍は要検討。
2.5~3倍だとかなり慎重(ほとんど却下)。
3倍以上だと却下。

今回は中国系の航空会社がミュンヘン行きの
ビジネスクラスの中で料金が安めなのだが
エコノミー席で同じ便を購入すると20万ほど。
つまりエコノミーの2.5倍の値段がビジネス席だ。

要検討ゾーンの価格なので、私は考えた。
乗り継ぎ時間とか、加算されるマイレージとか、
機材(特にシート)とか調べに調べた。

でも結論に至ったのは実に単純な理由だ。

たぶん私は6月末にボーナスがもらえる。
そこから50万円を引くと、残額はいくらになる?
おおよその金額を弾き出した私の結論は
50万円の航空券、無理、高いし。
(経済的には)買えるけど(精神的に)買えない。

エコノミークラスを探せ

東京-ミュンヘンはANAとルフトハンザの
2社が直行便を飛ばしているのだが、
お盆の期間、エコノミークラス往復で
ルフトは30万、ANAは45万する。

誰が乗るの?って価格だ。
まぁ会社がお金を出してくれる人とか、
そういう人が乗るんだろう。
私以外の誰かが乗ると思われる。

さっさと直行便エコノミークラスをあきらめ
経由便エコノミークラスの最安値を探すことに。

今年はお盆休みにプラスアルファで少し有休が
使えそうな雰囲気なので、ある程度日程に
幅を持たせて航空券の最安値を検索。
(この検索はgoogle flightが使いやすい)

そして見つかったのがエバー航空台北経由で
お値段15万円。冷静に考えると安くはないが
お盆付近のピーク期だし、燃料高騰してるし、
ってことで仮決定。

ブルボン社もびっくり

友人にメッセージを送る。
「この旅程でミュンヘン行こうと思うけどどう?」
私は金曜日の就寝前にメッセージを送ったのだが
土曜日は返信がなく、日曜日の起床後に
返信が届いたことを確認した。
「没問題だYO」

ならばさっさと予約をすませてしまおうと、
スカイスキャナーで早速検索。
エバー航空のホームページで購入するより
代理店経由の方が安い場合もあるのだ。

すると最安値が16.5万円?
1.5万円値上がりしてね??
金曜夜は15万だったのに日曜朝は16.5万。
あっという間に10%の値上げ。
ブルボン社の菓子かよ。ブルボン社長聞いてる?

友人にメッセージを送る。
「航空券値上がりした。10%の値上げ。無理だし」

しばらくWhatsappで議論した私たちの結論は

・週末は航空券を買う人が多く、航空会社や代理店が
一時的に値段を上げているかもしれない。だから
平日になったら値段が元に戻るかもしれない。
まだ3か月先のフライトが、そうそう席が埋まって
値段が上がっていくとは考えにくい。

・ミュンヘン行きが高いなら、フランクフルトや
ウィーン行きの安い航空券を探して、
そこから陸路移動もあり。

ということで、本命のミュンヘン往復の値下がりを待ちつつ
フランクやウィーンの航空券を探すことに。

再びエコノミークラスを探せ

東京発フランクフルト行きはスリランカ航空の
コロンボ経由が最安値。エコノミー往復12万円。
でも所要時間がとんでもなくかかる。
コロンボの乗り継ぎ時間も長すぎて
スリランカ航空が無償でホテルを提供してくれるレベル↓

所要時間だけではなく飛行時間も長い。
北緯50度のフランクフルトに行くのに
一旦北緯7度のコロンボに寄るという遠回りだし、
しかもコロンボからパリ経由でフランクに行くのだ。

(コロンボ-パリ往復、コロンボ-フランク往復の2便運航だと
集客が見込めないため、コロンボ-パリ-フランク-コロンボと
1便で1回で飛ばすことで搭乗率を確保する戦略。
それだけ時間はかかるので不便。だから安い)

確かに一番安いが、私はナウなヤングではない。
私の腰がスリランカ航空(の所要時間の長さ)を
否定している。機内食毎回カレーだし。

一方ウィーン行きだとやはりエバー航空が安い。
しかもミュンヘン往復より安いではないか。
でもウィーン到着後でヘトヘトになった体で
ミュンヘンまで陸路5時間とか?
死体に鞭打つ鬼畜仕様だなそれ。

そこで折衷案がオープンジョー open jaw ですよ。
出発地と目的地の単純往復ではなくて、
往路到着地と復路出発地が異なるような航空券のこと。
例えば、
行き:東京→台北→ミュンヘン
帰り:ウィーン→台北→東京
といったチケット。

狙った通り、ミュンヘン単純往復よりは安く
ウィーン単純往復よりは高いチケットが出てきた。
あとはこのチケットが平日に値段がさらに
下がってくれれば買うんだけど。。

ツチノコ捕獲大作戦

金曜の夜に見つけた15万のミュンヘン行き。
あれは何かの幻だったのか。
そう、それはツチノコのように・・・

待ってるだけじゃツチノコは現れない。
祈ってるだけじゃツチノコは捕獲できない。
こちらから仕掛けていかなければ。

ということで、私は基本的にスカイスキャナーで
航空券を見つけるのだが、設定の国を
変更することで、同じ航空券であっても
値段が変わる仕組みを知っていたので、
この際にいろいろ試してみることにした。

まずは設定をスペインにすると安くなると言う噂。
意外とそうでもなかった。日本とたいして変わらん。
とりあえず他のヨーロッパの国に設定し比較すると、
案外ドイツやイタリアが安かったのだが、
最安がベルギーということがわかった。

国ごとに価格が微妙に異なってくるので
ヨーロッパだけでなくアジアも何か国か試した。
するとインドネシアが安かった。

あれ、さっきのベルギーいくらだっけかな?
とベルギー設定にしてもう一度価格を見てみると
うろ覚えだけど、なんとなく値上がりしている。
んんん?さっきの最安値は幻??ツチノコ???

ここで私は一つのツチノコ捕獲作戦の方針を立てた。
どうやらツチノコは最初に検索したときが最安値で、
躊躇して何度か検索を重ねてしまうと
幻となって消えてしまう可能性がある。

だったら検索をして納得できる安値が出てきたら
そこで一気に予約購入してしまうのだ。
迷っている隙はない。脊椎反射でクリックだ。

以降、私はスカイスキャナーの設定を
ベルギーとインドネシアに絞って
毎日航空券の検索をすることにした。
高かったらあきらめる、安かったら買う。
電光石火で即断即決で一期一会で脊椎反射だ。

決戦は木曜日

なかなか航空券の値段が下がらず
(日本円はどんどん下がっているというのに)
あせりを覚えてきた木曜の夜のこと。

インドネシア設定のスカイスキャナーで
いつものようにミュンヘンinウィーンoutの
エバー航空便を検索すると、値下がり来た!
予想通り平日に値下がりが来た。

最安値を提示している代理店はtrip.com。
過去何度も使ったことあるし、
何かあっても日本語でやり取りできる。

ベルギー設定での値段も気にはなるが
ここでツチノコを逃してはならない。
二兎を追う者は一兎をも得ず。

インドネシア設定のスカイスキャナーから
trip.comのページに移動し、
料金が変動していないのを確認。
必要事項を入力して購入クリック。

獲ったどー。
一時期は逃がしたと思ったツチノコ獲ったどー。

なお、ツチノコ捕獲費用は13.7万円。
往復ともに台北で8時間ぐらい待ち時間あるし
(台湾に一旦入国して木瓜牛乳でも飲む予定
→トップ画像参照 私の台湾でのルーティーン)
安すぎでANAのマイレージに加算不可だけど
(エバー航空の予約クラスはV)
2024年5月下旬ではこの値段が最安値かと。




ま、未確認生物はロマンがある、という話です。

私は昔、カナダのトロントから大西洋を越えて
スコットランドのグラスゴーまで飛んだことがある。
グラスゴーの入国審査官に旅行の目的を聞かれたため
「ネッシー(英語だとLoch Ness Monster)を捕まえるため」
と正直に答えた。ネス湖に行く予定だったし実際行ったし。

私はけっこう数多くの国に訪れたことがあるのだが、
90%以上の国の入国審査官は無言でスタンプを押す。
しかしイギリスの入国審査官は必ず私に質問をする。
上記グラスゴーの他、ロンドンでも数回入国したのだが
絶対無言でスタンプは押してくれないのだ。なんでだろう。

今回はドイツ入国なので、もし入国目的を聞かれたなら
「Wurstを食べに来た」と言うつもり。
ソーセージは女性名詞!Die Wurst!!


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