イップス or 老化現象?

「イップス」という症状がある。ベテランのプロゴルファーが、普段ならいとも簡単に入れることのできるはずのパットが突然全く打てなくなったり、プロ野球のコントロールのいいピッチャーが突如ストライクが入らなくなるというものだ。原因ははっきりしないらしいが、脳内の神経回路のエラーによって起こるようだ。

プロレベルの選手にとっては深刻な話だろう。場合によっては選手生命にかかわることもあるかもしれない。

しかし、そこまで深刻なものでなくても「イップス」らしいことを経験する人はいるのではないかと思う。

年末年始には文字を書く機会が多い。年賀状や令状、お年玉の宛名など、ちょっとしたことだがいつもよりペンを持つ回数が多い気がする。

そんなときに、なぜか簡単な漢字が書けなくなることがある。念のため辞書を引いて、改めて書こうとしても、文字を書いている途中でどうも自信がなくなってしまう。特に、ゆっくりと丁寧に書こうとするとこの症状が出やすいようだ。あまり意識せずにメモ書き程度の走り書きだと意外とあっさり書けたりする。

このデジタル時代には手書きの文字を書く機会が極端に少なくなっているのが最大の原因だろう。それより老化現象と言われてしまえばそれまでだ。でも、小学生の頃、習字の時間に手本なしでゆっくりと書こうとすると途中で次の一画がわからなくなった記憶がある。

あれもイップスだったのかな?

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