賞味期限の不思議

朝食の時、あるジャム類を食パンに塗ろうとしてたまたま気づいた。「開封後は要冷蔵」と小さく書いてある。もう何週間も冷蔵なんてしていなかった。大丈夫なのかな?常温で保管していた理由は、同じ注意書きの欄に「常温で保管」と大きく書いてあったから。

ややこしいなあ。混乱する。

よく見ると、目立つ字で「冷暗所で保管」、「常温で保管」、「日光を避けて」などと書いてある。一方、それよりもずっと小さな字で「開封後は要冷蔵」と書いてある。要するに開封前なら常温でもいいが、開封後は冷蔵庫に入れろということのようだ。

うっかりしていた。というか、そもそも店で売られているのは常温の棚だし、目立つ字で「常温」なんて書いてあればそのまま食糧倉に置いてしまうだろう。こちろん、注意書きを全部じっくり読めば、開封後は冷蔵しなければいけないという情報は与えられているわけだから、それに従わないのはこちらが悪い。おなかを壊したって知らないぞ。ということなのだろう。

それにしても、せめて開封してから何週間も何か月も使うものについては、その間の注意事項の方をもっと目立たせてほしいと思う。ここからは想像だが、この手の食品表示には何かの法律に基づく基準があって、店での陳列方法をまずきちんと表示しろという決まりになっているのだろう。売った後のことは、但し書きで、"一応言っておくけど蓋を開けたら冷蔵庫に入れてね" みたいな軽い扱いになっているのかもしれない。

これからはもう少し気を付けて表示を見ることにしよう。とは言っても、これまで一度も実害はなかったから、結局同じようなやり方を繰り返してしまうような気もするが。

それともう一つ気づいたことがある。賞味期限というのは、それまでに食べ終わればおいしく食べられる期限と勝手に思っていたが、必ずしもそうではないようだ。商品によっては「賞味期限(開封前)」と表示されている。こちらとしては開封してからどれぐらいで食べきればいいのかが一番知りたいのに、そんな情報はどこにも書いてない。「開封後はできるだけ早くお召し上がりください」と逃げ口上のような文言があるだけ。そんなにせかされても困るなあ。

まいったな。では、どうすればいいのだろう?結局、常識的な感覚に従うしかないのか。

元凶は、賞味期限が日単位できっちり表示されていることだろう。だから買い物に行けば、一日でも賞味期限が後の商品を棚の後ろの方から無理やり引っ張り出してくるなんてことになるのだろう。もう少しおおざっぱに、"未開封なら製造から一年ぐらいはOK"、"開封したら1か月ぐらいで食べて" ぐらいの表示にしてくれれば、食品ロスもきっと減るだろうなと思う。多分実現は無理だろうけど。

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