見出し画像

【人生ではじめて土下座した話】

つまんないことで夫に怒鳴られた。

野菜の切れ端の置き場所である。

いや。もうここは謝ったほうが早い、と思い、謝ったんですね。

そしたら、なんて言ったと思う?

「誠意がみられないし、反省していないからダメ」

「また同じことするよね」

「バカだもんね」

えんえんとこんなカンジで小言が続く・・・

しかしもう、どうにもできない。

野菜の切れ端はもう同じ場所に還れない・・・

タイムリープでもしないかぎり・・・

いや。あれ?

タイムリープってしても、現状いまここの切れ端は変わらないんじゃないか?

変わるのは切れ端にとっての「現在」で、私にとっての切れ端は相も変わらずこの場に存在し続けるだけでは・・・?

まあ、そんなことはどうでもいい。

耳のなかで、ぶーん・Booneと鳴る夫の言葉に耐えられなくなり、

わたしは

人生ではじめて、土下座をしたのである。

「ゴメンナサイ、もうしません」

しかもアタマを床に叩きつけるというアクロバティック・パフォーマンス付き。

で。

結果どうなったかって。

「くだらないことしてんなよ!!!!」

太ももに一発。

え・・・イタ・・・

拍車をかけて怒った。

え・・・まじドメスティックバイオレンスじゃん・・・

謝るってナニ・・・

土下座が最大級だという認識しかない私には。もう持ち札がない。

つぎは腹踊りか高速コサックか顔芸か・・・

もはやボケ的なラインナップしか浮かばない私。

しかも渾身の土下座がとても安く片付けられてしまったことに不服が募るばかりである。

今日は仕事を片付けたら健やかに寝よう・・・。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?