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「定型発達」第18回ー定型発達は自分の周囲を見て全体を判断する

#発達障害#アスペルガー #ASD )当事者から見た普通の人達( #定型発達 )の不思議な特徴とその理由について書いていきます。連載。

炎上する絵本作家

ネットでしばしば批判を見かける絵本作家がオリンピック/パラリンピックの文化プログラムに起用されたということで、また炎上しています。
この作家について、ある記事に「作家自身が『自分の作品は周囲の多くの人々に意見を聞いた上で作成している』と語っている。購入する母親達にアンケートを取って内容を決めている。」という意味のことが書かれていました。
実際にどうかはわかりませんが、この「周りの人の意見を聞いて行動する」という言動は定型発達的であるように思われます。
しかし、聞いているにもかかわらず批判が殺到するのはなぜでしょう。

定型発達にとっての「周囲」

この記事を読んで、この作家は「自分の周囲にいる人々(作品の購入者なども含めて)の意見」を「社会全体の(普通の)意見」だと考えているように思いました。
定型発達の人達はグループの「中にいる」ことで安心します。そのグループ全体が同じような考えを持った集団になるほど、安心感は高まるのではないかと思います。だから、周囲の(自分と同じ)意見を聞いて、それを全体の意見だと考えがちなのでしょう。
しかし、そうした考え方は、自分とは異なる考えの(自分からは見えない)人々を見落としてしまうことにつながります。

周囲の「外側」への視線

私達のような発達障害者もですが、同じ定型発達でも自分自身の「周囲」とは異なる考え方や立場の人もいるのだということは、自分の周囲しか見ていなければ、気づきにくいのかもしれません。
定型発達の人はよく「みんながそう言っている」という表現を使うように思いますが、この「みんな」はその人の周囲にいる人であって、その外側は無意識に除かれていると思われます。
自分の知らない「外側」もあるのだという視線を持つことが、ダイバーシティには大切であるように思います。



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