「定型発達」第20回-「定型発達」は無意識に団体行動ができる
こちらのマガジンの記事は久々になります。いろいろ変わってしまっていると思いますが、ご容赦ください。
トルコツアーに参加して
別の記事(引用)に書いたように、初めての海外旅行(トルコ)で感じたたくさんのことの一つが「自分が団体行動に向いていない」ということでした。
その理由のいくつかはASD由来で、努力では解決が困難と思われました。
ツアーの一員としての行動
では、(定型発達と思われる)ほかの人たちはなぜスムーズに団体として行動できるのでしょう。
今回の参加者は一つのグループというわけではありません。いつもはバラバラに生活しているし、参加の目的もそれぞれ異なっています。
それなのにほぼきれいにまとまって行動できているのです。
一緒に動くことを好む
見ていると、誰かがある方向に動くと、それにつられてほかの人も好んでそちらに動いていくように見えました。「まとまっていよう」と特に意識したものではなく、自然にまとまりが作られるのです。
私が同じようにしようとすると、そのことに全神経を払わなくてはなりません。アクティブ・ソナーのように常時ほかの人の位置を確認し続け、多大なエネルギーを消費します。
パッシブな行動
それに比べ、おそらくは定型発達と思われる彼らは、ほとんどエネルギーを使わず、いわばパッシブに他者の位置をとらえる力があるように見えました。
そして、他者が動く方向に自然と動いていくのです。
だから、団体で動くことにほとんどエネルギーを使わないですむわけです。
グループを作る理由
このマガジンの過去の記事「「定型発達」第3回-定型発達はグループを作りたがる」で私は、定型発達の人がグループを作りたがるのは一人でいることの不安から来るのではないかと推測していました。
しかし、今回のツアー参加者の大半は、単独行動もできるような経験豊富な人たちで、不安だけが理由とは考えにくいように思いました。
ナチュラルな行動としてのグループ化
不安による要素が全くないとは言えませんが、彼らは「そうするのが自然だから」特に意識せずグループを作っているように見えました。
それは我々ASDが、特に意識することなく一人で行動することと同じように、一番エネルギーを使わないでいられるからなのかもしれません。
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