見出し画像

【勝手にお仕事ナビ】広告代理店

どんな仕事にも面白さがある。どんな仕事に就こうか悩んでいる人のために少しでもお役に立てればと、キャリアコンサルタント・元人材派遣業界の私が、個人的見解で勝手に色んな仕事について解説します。ちなみに基本は福岡ローカルの話です。

「広告代理店」という響きに憧れる人も多いのでは?実際はどんな仕事をしているのでしょうか。広告の代理店と書いてあるように、企業の宣伝広告を代わりに行うことが基本です。テレビCMを作るなどは想像しやすいでしょうが、実際は様々なことをやっています。

■広告代理店のお仕事
クライアント企業は、自社の宣伝広告をするために何をするのが有効か自分たちでも考えますが、プロに一緒に考えてもらおうと代理店を呼びます。商品を一般消費者に買ってもらいたいのであれば、テレビCMを作るかもしれませんし、ラジオやネット広告か、電車の中吊り広告かラッピングバスか、イベントを仕掛けることかも知れませんし、雑誌に取り上げてもらうことかも知れません。その戦略を立てるところから一緒に考えます。

テレビCMを例にとりましょう。
まずはどんな内容にするか構成からプランニングします。出演するタレントを提案し、出演交渉もします。CM制作会社をコーディネートし、制作チームとクライアントとの意思疎通がうまく行くように、間に入って様々な調整をします。
CMが出来上がったら、今度はどこのエリアのどの局で放送するのか、どんな時間帯で流すのかを決めます。局や時間帯によって料金は様々ですから、クライアントと話し合いながら決めていく必要があります。決めたら流す局にCMを納品(放送局用のメディアで)し、オンエアをチェックすることも重要な仕事です。

上記の内容はほとんどが「営業」の仕事です。タレントの選定やCMの構成を考えるなどは専門部署がやりますが、専門部署がない会社もあります。

■どんな会社がある?
電通、博報堂は聞いたことあるのでは?こちらは総合広告代理店ですので、ありとあらゆる分野を取り扱います。他にも大手と言われる会社は、ADK(アサツーディ・ケイ)、大広、東急エージェンシー(以下AG)など。福岡地場では、JR九州AG、西鉄AG、第一AG、BBDOなどなど。
福岡にある電通は、正式には「電通九州」で東京本体からは独立したグループ会社です。博報堂もこの4月から「九州博報堂」と独立し、西広と合併しました。

同じ広告代理店といっても、扱う内容が特化している会社もあります。ネット広告をメインに扱う会社、求人広告だけを扱う会社、交通広告が得意な会社(親会社が鉄道の場合多い)など。

※トップ写真は「JR九州AG」制作の広告。九州新幹線開通の時、東日本大震災が起きてTVCMがお蔵入りになりましたが、様々な賞に輝き一躍有名になりました。

■独立系とハウス系
広告代理店には大きく分けて独立系とハウス系があります。ハウス系は親会社の名前が社名についていることが多いのでわかりやすいです。
東急AG、西鉄AG、読売広告社、朝日広告社、NTTアド、、、

ハウス系は、まずは親会社の広告を取り扱うというミッションがあります(例えば西鉄AGなら、バス運転士募集から住宅の販売、ホテルの宣伝など)。仕事はすでにあることが前提となりますから、やることも自ずと決まったものが多くなります。

一方独立系は、全てが営業にかかってますので、何でもやるしやらないと生き残れないギラギラ感は出てきます(個人の感想デス)。

ハウス系は割と安定していますが、トップが親会社から天下ってくることが多く、親会社の意向に左右されがちです。独立系は新しいことへのチャレンジが多く慌ただしい印象です。好みはそれぞれでしょう。

■まとめ
「広告代理店」にもさまざまな種類があります。文字だけで電通のようなイメージを持つと、実態とズレますのでお気を付けください。でも、求人広告だけを扱っているうちにその道のプロになる、ということもあります。専門性を極めるのか、オールマイティにこなしたいのか、そこも判断材料にしてください。
この業界は昔から転職が盛んです。ひとつずつやってみながら、自分に合うものを探していくといいでしょう。


最後に小ネタをひとつ。
昭和天皇が崩御されて執り行われた「大喪の礼」
この大イベントの実行には、大手の広告代理店も関わっていました。
なんでもやるのが「代理店」です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?