タウシュベツ日誌 第0号 <note版>①/7
2020年4月4日に刊行した『タウシュベツ日誌 第0号』のnote版をリリースします。収録写真全点のほか、本文やキャプションを抄録。一記事につき一ヵ月分の写真を掲載しています。
本稿冒頭では『タウシュベツ日誌』シリーズ自体についてと、シリーズ刊行に欠かすことのできないクラウドファンディングについての解説を加えています。すでにご存じの方は目次欄から本編へお進みください。
『タウシュベツ日誌』(zine版)は、A4サイズ変形判で制作し、半年に1度実施するクラウドファンディングを通じてご支援下さった皆さんにお届けしている限定本となっています。
タウシュベツ川橋梁の写真集としては、2018年に北海道新聞社から上梓した『タウシュベツ川橋梁』があります。こちらは現在もAmazonはじめ全国書店で手に取っていただけます。
『タウシュベツ日誌』シリーズとは
制作にあたってのコンセプト
『タウシュベツ日誌』は文字通り、タウシュベツ川橋梁の日々を現在進行形で記録していく写真集です。崩落間近と言われる橋を後世に記録として残していくことを目的に、2005年から長らく同橋梁を撮り続けている岩崎が創刊しました。
現在までの取り組みはマガジンハウス社のローカルネットワークマガジンCOLOCALなどで紹介されています。
2020年4月に創刊準備号となる第0号を出版して以来、半年に1冊のペースで4月と10月に刊行を続けています。各号には、直近半年分のタウシュベツ川橋梁を捉えた写真を収録。制作した冊子は国立国会図書館に納本してきました。
どうすれば手に入る?
『タウシュベツ日誌』シリーズは制作数が少ないため、一般書店に並ぶことはありません。1年に2回、2月と8月に行なうクラウドファンディングで制作費をご支援下さった皆さまにリターンとしてお届けしています。
また、部数はわずかですが北海道士幌町の道の駅・ピア21しほろ内に設けた特設コーナーでは実物の本を手に取っていただけます。
さらにタウシュベツ日誌編集室では不定期にオンラインショップを開設しています。こちらでは部数に余裕がある場合だけの取り扱いとなりますので、確実に手に入れていただくにはクラウドファンディングでのご支援をお願いします。
バックナンバーについて
在庫があるものに限り、新作の制作に向けたクラウドファンディングプロジェクトへのリターンとしてご用意しています。
クラウドファンディング(以下CF)について
『タウシュベツ日誌』は、その制作費をクラウドファンディングサイトREADYFORでのプロジェクトを通じて調達しています。
なぜCFを使うの?
本シリーズの制作にCFを使っているのにはいくつか理由があります。
必要な制作部数を見通せる
まず制作側の都合として、支援者の数に応じて印刷部数を調整することで、無駄な在庫を抱えるリスクが減るとともに、欲しい人の手元に届かない機会損失を防ぐことができます。支援金額を本のクオリティに反映できる
冊子印刷の特性上、制作部数が増えるほど1冊あたりの単価が下がります。そのため、支援者の数が増え、印刷部数が多くなれば、集まった支援金を本の仕上がりのクオリティを上げることや、ページ数を増やすために充てることができます。
支援者の数が増えるほど、「同じ金額」の支援に対してお届けできる本のクオリティが高くなります。
事前予約と同じ機能を持つCFならではの展開かもしれません。タウシュベツ川橋梁の知名度を上げられる
『タウシュベツ日誌』シリーズのCFプロジェクトには毎回多くのご支援をいただいています。そうすると「支援の集まるCFプロジェクト」として他の媒体でも話題になることがあり、それまでタウシュベツ川橋梁という名前にも触れたことがなかった人たちの目に留まる機会へとつながっています。シリーズ終了のタイミングをつかめる
「崩落へと向かう橋の記録」と銘打って制作している『タウシュベツ日誌』シリーズをいつ終えるべきか。ひとつには当然、橋が崩落して存在しなくなった時が考えられます。ただ、それがいつになるのかは誰にも分かりません。
もうひとつは『タウシュベツ日誌』が誰にも求められなくなった時だと考えています。CFはその尺度としても考えています。
『タウシュベツ日誌 第0号』本編
書誌情報
巻頭言
巻頭写真
続き:『タウシュベツ日誌 第0号』Column+2019年9月
いただいたサポートは、引き続きタウシュベツ川橋梁を記録していくために活用させていただきます。