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法の矛盾の最前線

人々よ。



警察ものを読むと、どうしても法秩序と道徳観ってのが付き纏う。法治国家であれば、法に則るのが然るべき。とは言え、この世に生を受け、散々虐待され虐げられ、捨てられ、地獄の日々を送った子供が恨みだけを糧に10年以上の時をかけ、実の親を探し出し、復讐の名の下に殺めを犯す。

法であれば罪になるが...

体制として批判されがちな国家権力であるが、法の矛盾に最前線で葛藤するのは彼らかもしれないな。

本作は短編集。姫川シリーズの過去作品のあの頃を描く。

ただ、やはり誉田作品は長編の方が圧倒的に好みだな。
長編の箸休め的な一作でした。

人間臭さを描く手腕はお見事。

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