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黒服の日々 堪え性

人々よ。

仕事をすぐに辞めてしまう人がいますね。

堪え性がないと表現されるあれです。

「最近の若いものは」
このセリフはいつの世にも言われてきたものです。
皆さんも思い当たる節はあるでしょう。
言われてきたことも、言った経験も。

遡れば、クスコの壁画でも。
紫式部も、最近の若者は言葉を知らないなどと嘆いていましたね。

2022年、元号は令和となり、働き方は大きな変容を迎えました。

こと日本に置いて、終身雇用制、勤続年数で年収が上がるという神話は崩壊しました。
郵便貯金に預けておくだけで金利10%超という夢のような時代は泡となり消え、現在メガバンクの金利は無いに等しい時代です。

コロナを迎え、会社に出社通勤するというスタイルもかなり少なくなりました。

先日、二十歳の社員の子が退職することが決まりました。入社二週間といったところです。

さて、これについて皆様はどう思われるでしょうか。

もちろん、彼の人生です。彼の好きなようにするべきです。嫌なら、辞めれば良い。
私はそう思います。

ただ、もったいないと思うのも事実です。
二週間では、自分がその仕事に向いているか向いていないかさえ判断できる期間ではないのではないかと思います。

辞めるなら、無駄に長いより早い方が良いのも分かります。

経営者側すれば、高い人件費を投資し続け中途半端に長くいて持ち出しを食らって辞められるよりは、どうせなら早いうちに辞めてもらった方が痛手は少ないですね。

転職理由に上がる上位は人間関係ですね。

人が集まり、組織となれば、必ず様々な人間がいます。合う人も合わない人も。
社内全員が最高にハッピーという環境もないことはないですが、稀です。そして、皆がハッピーだと言っていても、実際は誰かが我慢していたり、割を食っているが、そうと感じづらい素晴らしい方がいらっしゃるものです。

人との折り合いの付け方というのは、人との中でしか学べません。社会性というものです。

リモートワークが盛んになり、人との関わりが少なくなったのも事実。しかし、少なからず、納品や搬入、確認、随所で必ず関わるもの。

組織が嫌なら、フリーになるという選択肢もあります。可能性は無限です。

しかし、二週間で彼が何か得たものがあったのかが気がかりです。彼のこれからはあまりにも長い。
きっと多くのことを学んでいくことでしょう。
そうであって欲しいと願っています。

堪え性。忍耐力。
この言葉は形骸化したのでしょうか。

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