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音声配信アプリ2022秋

Googleで探しても、まともな紹介記事がないので、改めて日本で使える音声配信アプリをまとめておきたいと思う。
ここでは、登録さえすれば誰でも配信できるものだけを紹介します。そのためVoicyとhimarayaは割愛しています。
また、キャラクタ配信で顔出しがいらないものも、音声配信に含めて紹介します。

2022年秋現在、音声配信は次の三種類に分類されます。

  • ライブ専用

  • 収録専用

  • ライブ収録両用

さらに、コンテンツとして、次の三種類があります。

  • 音声のみ

  • 音声+音楽

  • 音声+キャラクタ

ここでは、ライブ、収録、両用をメインの項目としてご紹介し、それぞれの特長として、音声のみ、音楽あり、キャラクタありを確認しやすく表記しています。
※ここでいう「音楽あり」とは、市販の楽曲。例えばヒット曲などが、そのまま使えることをいいます。歌ってみたやオリジナル曲などの配信は含みません。

ライブ配信専用アプリ

リアルタイムにお喋りなどが配信できるアプリです。映像がないライブ配信アプリだと考えて構いません。

HAKUNA|iOS|Android|PC|OBS|

https://hakuna.live/ja

2019年スタートの比較的新しいライブ配信アプリ。音声配信のラジオと映像配信のビデオがあり、いわゆるライバーアプリとしても使えます。
現在、iOSとAndroidのスマホに加え、β版ですがパソコンからの視聴と配信に対応しています。
音声配信の壁紙(バックグランド画像)は、プロフィールのアイコンが使用されます。また、配信へのURLリンク機能がありません。
パソコンからの配信は、OBSも使えるため、Vtuberやゲーム配信も可能です。
スターという投げ銭機能により、収益を得ることもできます。

HAKUNA配信マニュアル

VoicePokocha|iOS|Android|

https://www.voice-pococha.com/

2022年に、ライブ配信アプリPocochaの音声配信版としてスタート。登録は元のPocochaにも反映されます。
一度の配信時間は23時間という制限があります。
現在、iOSとAndroidのスマホで使えます。配信の壁紙(バックグランド画像)は、配信前に変更できます。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
ダイヤという投げ銭機能により、収益を得ることもできます。

VoicePokocha配信マニュアル

WAVE|iOS|Android|archive|

2022年に、ライブ配信アプリ17LIVEの音声配信版としてスタート。
現在、iOSとAndroidのスマホで使えます。プロフィール画像がサムネイルになり、配信の(バックグランド画像)は、配信前に変更できます。
配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
ダイヤという投げ銭機能により、収益を得ることもできます。

WAVE配信マニュアル

AWA LOUNGE|iOS|Android|PC|Music|

https://app.awa.fm/lounge

2022年に、一般会員のラウンジの開設が解禁され、音声とサブスクの楽曲を交えた配信が行えます。
サブスクの楽曲は、ハイライト再生として、30秒から1分半だけ再生でき、プレイリストでまとめて流せば、BGMとしての利用も可能です。
現在、iOSとAndroidのスマホで使え、パソコンからは視聴だけが行えます。
配信のサムネイルと壁紙(バックグランド画像)は、配信前に変更できます。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
フラワーという投げ銭機能により、収益を得ることもできます。

AWAラウンジ配信マニュアル

STATIONHAED|iOS|Android|PC|Music|archive|

https://www.stationhead.com/

海外では一部で話題になっている音声配信。音声とサブスクの楽曲を交えた配信が行えます。
メニューなどは英語ですが、日本から日本語入力で使えます。
ただし、リスナーも配信者も、Spotifyプレミアムユーザーか、AppleMusic正規ユーザーでないと利用できません。
サブスクの楽曲は、フルコーラス流すことができ、BGMとしての利用も可能です。
一度の配信時間は5時間という制限があります。
現在、iOSスマホとパソコンからは配信も行え、Androidのスマホは視聴だけが行えます。
配信予約機能があり、配信へのURLリンクを事前に、TwitterなどのSNSで告知できます。
いまのところ日本からは、収益化が利用できないようです。

STATIONHAED配信マニュアル

STATIONHAEDの使い方

TwitterSpace|iOS|Android|archive|

https://help.twitter.com/ja/using-twitter/spaces

音声SNSを目的にした配信機能ですが、音声配信として手軽に利用できます。
現在、iOSとAndroidのスマホ、パソコンのブラウザ版で使えます。事前にスケジュール予約もできます。


コラム:Music(音楽配信)
録音が残らないライブ配信でも、CDやサブスクなどに収録された楽曲を許可なく配信することはできません。著作権などの違反になります。
ただし、歌ってみたや、弾いてみたなどであれば、配信後に各アプリのJASRAC申請機能を利用すれば問題ありません。
さらに、サブスクと連動した音声配信アプリであれば、サブクスに登録されたの楽曲をラジオやテレビの番組のように、音声と交えて配信できます。


収録専用アプリ

収録した音声データが配信できるアプリです。じっくりと練り込んだコンテンツ作りができます。

Anchor|iOS|Android|PC|Music|Podcast|

https://anchor.fm/

Spotifyが提供しているPodcastの総合アプリ。録音や音声データ登録、編集、そして配信までトータルで行えます。
Spotifyのプレミアムユーザーであれば、サブスクの楽曲をフルコーラスで収録することができます。BGMには使えません。
また、リスナーがSpotifyプレミアムユーザーでない場合は、楽曲は再生されません。
現在、iOSスマホとAndroidのスマホ、パソコンから利用できます。
いまのところ日本からは、収益化が利用できないようです。

Anchor配信マニュアル


コラム:Podcast(ポッドキャスト)
米国では人気といわれる音声メディアで、さまざまなポータルが存在します。日本では、各種の音楽サブスクサービスやGoogleなどが、ポータルの役目を果たしているだけで、まだまだメジャーなメディアとは言えません。
Podcastそのものは、mp3の音声ファイルデータで、個人のパソコンでも簡単に作れます。そのため、個人や企業のサイトで直接配布しているものもありますが、Podcastのポータルに登録されているものをPodcastと呼んでいます。


ライブ収録両用アプリ

ライブ配信も、収録配信も、どちらもできるアプリです。配信したいコンテンツに応じて使分けられます。

Spoon|iOS|Android|PC|archive|

https://www.spooncast.net/jp

老舗の音声配信アプリ。音声配信のCASTと生配信のLIVEがあります。
現在、iOSとAndroidのスマホに加え、パソコンからの視聴と配信に対応しています。
ライブ配信は、一回2時間という制限があります。
音声配信のサムネイルは、配信前に設定でき、そのまま壁紙(バックグランド画像)になります。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
投げ銭機能以外に、メンバーというサブスクで、収益を得ることもできます。

Stand.fm|iOS|Android|PC|archive|

https://stand.fm/

老舗の音声配信アプリ。音声配信の収録と生配信のライブがあります。
現在、iOSとAndroidのスマホに加え、パソコンからの視聴と配信(収録)に対応しています。
ライブ配信は、一回120分という制限があります。
音声配信のサムネイルは、配信前に設定でき、そのまま壁紙(バックグランド画像)になります。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
ギフトという投げ銭機能以外に、コンテンツ毎の販売、メンバーシップというサブスクで、収益を得ることもできます。

RadioTlak|iOS|Android|PC|archive|Podcast|

https://radiotalk.jp/

老舗の音声配信アプリ。音声配信の収録と生配信のライブがあります。
時間制限があり、収録は12分、ライブは30分で、ライブはリスナーの延長チケット1枚ごとに、30分延長されます。
現在、iOSとAndroidのスマホに加え、パソコンからの視聴と配信(収録)に対応しています。
収録もライブも、Podcastとして各種ポータルを通じて配信できます。
音声配信のサムネイルは、配信前に設定できます。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
ギフトという投げ銭機能などで、収益を得ることもできます。

ピカピカ|iOS|Android|PC|archive|OBS|

https://pikapika.live/

老舗の音声配信アプリ。音声配信の収録と生配信のライブがあります。
収録には10分の時間制限があります。
現在、iOSとAndroidのスマホに加え、パソコンからはライブ配信だけに対応。OBSが利用できるので、Vtuberやゲーム配信も可能です。
音声配信のサムネイルは、配信前に設定できます。配信へのURLリンク機能もあり、TwitterなどのSNSで告知できます。
ギフトという投げ銭機能で、収益を得ることもできます。


コラム:archive(アーカイブ)
音声配信アプリの中には、ライブ配信の録音が残せるアーカイブが利用できるものがあります。
アーカイブは収録同様に、いつでもリスナーに再生させることができます。


キャラクタ動画アプリ

2Dまたは3Dキャラクタを使って、Vtuberのような配信ができます。あらかじめ用意されたキャラを使えば、音声配信と同じ手軽さで配信できます。

IRIAM|iOS|Android|

https://www.live.iriam.com/

2Dキャラクタで、顔出しせずに音声だけで配信できるアプリ。カメラを通した配信者の動きに連動して、キャラクタが動くライブ配信が行えます。
1日1回、8時間まで、週40時間までという制限があります。
現在、iOSとAndroidのスマホに対応。2Dキャラは事前に用意したイラストを登録するだけで、動かすことができます。
ダイヤという投げ銭機能で、収益を得ることもできます。


Mirativ|iOS|Android|PC|OBS|

https://www.mirrativ.com/

スマホ画面の配信に特化した配信アプリ。スマホゲームに音声をプラスして配信できます。
一度の配信時間は10時間という制限があります。
現在、iOSとAndroidのスマホに対応。パソコンからも視聴だけでなく、OBSを利用した配信ができます。
ランキングやクラスに応じて収益を得ることもできます。

REALITY|iOS|Android|

https://reality.app/

2Dキャラクタで、顔出しせずに音声だけで配信できるアプリ。カメラを通した配信者の動きに連動して、キャラクタが動くライブ配信が行えます。
現在、iOSとAndroidのスマホに対応。2Dキャラはアプリでパーツを組み合わせて簡単に作れ、そのまま動かすことができます。
ギフトやコメント、視聴数などで、収益を得ることもできます。

topia|iOS|Android|

https://topia.tv/

バーチャルカラオケ配信アプリです。3Dキャラクタで、顔出しせずに音声だけで配信できるアプリ。カメラを通した配信者の動きに連動して、キャラクタが動くライブ配信が行えます。
カラオケ楽曲は、JOYSOUNDの10000曲が無料で使え、歌ってみたなどに特化していますが、音声配信もできます。
現在、iOSとAndroidのスマホに対応。3Dキャラはアプリでパーツを組み合わせて簡単に作れ、そのまま動かすことができます。
ギフトという投げ銭機能で、収益を得ることもできます。

ツイキャス|iOS|Android|PC|OBS|

https://twitcasting.tv/

ライバーアプリですが、ラジオ配信とカメラ配信があり、ラジオ配信では音声だけで配信し、画面には表示したい画像を設定することができます。
一度の配信時間は30分という制限があります。
現在、iOSとAndroidのスマホに対応。パソコンからも視聴と配信が行えます。また、OBSを利用した配信ができるので、Vtuberやゲーム配信もできます。
お団子という投げ銭機能で、収益を得ることもできます。


コラム:OBS
パソコンの画面をリアルタイムで動画キャプチャして、配信できる無料ソフト。ゲーム画面だけでなく、アバターのモーションキャプチャ画面もそのまま配信できます。パソコンに不慣れだと、OBS対応アプリへの配信設定など、最初は操作が分かりにくいかも知れませんが、慣れれば手軽に扱えます。
パソコンの画面を動画として保存できるので、モーションキャプチャで、Vtuber動画を作成するのにも最適です。


音声配信の現状

一世を風靡したClubhouseやSpotifyLiveなど、SNS色が顕著なアプリも割愛。あくまでも配信として、MCとリスナーという関係性があるアプリに限定して紹介しています。

利用者との関係性

アプリによって、配信者とリスナーの関係性に違いがあり、その違いによって、リスナーの集め方も変わってきます。
各アプリのトップ配信者を別にすれば、多くのアプリは相互補助で成り立っています。ただ、それが強いか弱いかで、リスナーと配信者の関係に違いがあります。
お互いに配信を視聴しあう傾向が強いアプリでは、いきなり初配信をしてもリスナーがほとんど集まりません。1時間たってもゼロ人ということもあります。
相互補助関係の強いアプリの場合は、事前に目立った配信を訪問し、存在を認識してもらい、話題の中で今度配信を始めることを伝えるといいでしょう。もちろん、フォローやお気に入り、無料のスタンプなどを使うのは効果的です。
相手や他の参加者にフォロバしてもらえれば、配信をする際に相手に知らせてくれるので、リスナーとしてやってくる可能性が高くなります。
また、Twitterなどに親しい知り合いが多いのなら、事前に告知して、配信開始後にリンクを知らせることも大切です。
多くの配信アプリは、パソコン非対応でも、リンクをクリックすれば、アプリに未登録でも直接視聴できます。

逆に、新しい配信を常に求める傾向にあるアプリの場合は、10分以内にリスナーがやってきます。
せっかくのチャンスが簡単にやってくるので、リスナーを逃がさずにリピーターになってもらえるよう練り込んでから配信をするといいでしょう。

どちらの傾向のアプリでも、コンスタントに配信を続けることも大切です。以前は、毎日配信、できれば一日複数配信、と言われてきましたが、それをやっている配信は多数あります。
無理に、回数を増やすより、週一回でもいいので、決まった曜日の決まった時間に配信し、少なくとも3か月、できれば半年以上は続けることが理想です。
毎日配信をしている配信者は、無理をしてでも、短期で一気にリスナーを増やしたいと考えています。そのため、リスナーが思うように増えなければ、3か月以内に配信をやめてしまう配信者も多いです。
無理することなく、長期的に安定した配信を行うことが大切です。

ライブか、収録か

やはり、ライブ配信の方が勢いがあります。見切り発車で始めることもできて手軽ですし、リスナーとの関係性も作りやすいので、視聴数が多いのもライブです。
ただし、ライブしかできないアプリもあり、ライブ配信自体の数が多いので、ライバルが沢山います。

収録配信であっても、ゴールの無いまま喋るだけで作ることはできます。しかし、臨場感がなく関係性も築きにくい収録配信の場合、ある程度は番組として成立する組み立てを考えて収録することをお勧めします。
例えば、声劇などは収録に向いていますし、歌ってみたなどもいいかもしれません。というのも、聴きたいとき、楽しみたいときに聴くことができるからです。
逆に雑談やトークなどは、内容によっては、ライブ配信でないと楽しさや面白さが伝わらないことがあります。

実際に、どんな配信をしたいのか、しているのかを考えて、ライブと収録どちらが効果的なのかを考えるといいでしょう。

音声にプラスα

音声配信は、聞流せるから、リスナーは何かをしながらでも利用できる、というのは、収録配信の場合に限ります。
実際、ライブ配信では、チャットでリスナーの発言を拾いながらトークすることが主流というより、規約で定められていることもあります。
そのため、スマホ画面を観ながらでないと、話の流れが見えずについていけません。
というのも、画面を見ないと、他人の電話を近くで聴いているのと同じ状態に陥るからです。

そこで、お勧めしたいのが、音声にプラスして音楽やキャラクタが配信できるアプリです。

音楽が配信できるアプリであれば、会話に参加しなくても、音楽を共有することで、連帯感を感じられますし、リクエストにも応えられるので、音楽だけを楽しんでもらうこともできます。さらに、共通の話題として、テーマが立てやすいので、会話も弾みやすくなります。

そして、キャラクタが利用できるアプリなら、チャットだけの画面に比べて、エンタテイメント性が高く、ライバーに近い感覚で、いっそう楽しんでもらうことができます。
また、キャラクタが魅力的であれば、声だけよりも大きな訴求力をもたらすことに期待できます。

収益化は必要か、そして可能か。

ほとんどのアプリで投げ銭が使え、数円単位の投げ銭を積み上げるだけの投げ銭もあれば、百数十円~1万円程度のアイテムをリスナーが購入して投げ銭できるアプリもあります。
レートなどが違うので、一概には言えませんが、各アプリのヘルプページなどで、1万円の収益を得るのにどれだけの投げ銭が必要か計算してみるといいでしょう。
もちろん、一度に1万円の投げ銭ができるアプリなら、それで1万円になりますが、実際には、リスナー1人当たり、一回の配信で数円から数十円の投げ銭をしてもらうのがせいぜいだと思います。
それでも、数万人のリスナーがいて、1万人が投げ銭してくれれば、一回で数万円から十数万円の収益になりますが、そうした配信者は一握りでしかありません。
多くの配信者は、一回の配信で数十円の収益が得られればいい方だと思います。トップ配信者を目指しているのでない限り、満足のいく収益は難しいでしょう。

そもそも、収益化を目指す必要はあるのでしょうか?
あなたが副業として音声配信を行い、トップ配信者を目指して、あらゆる努力を惜しまないなら、収益化を目指してもいいかもしれません。
そうでないなら、趣味や娯楽として音声配信をしているのなら、収益化を目標にする必要はありません。
結果として、多くのリスナーが獲得できれば、自動的に収益が得られるアプリもありますし、投げ銭も徐々に増えてくるかもしれないからです。
もちろん、収益化を目指していないので、たとえ少人数でも、リスナーがいるだけで、充分音声配信を愉しむことができます。

偉そうに書いていますが、私のリスナーもあまり多くはありません。みなさんの方が多いかもしれません。
私の場合、一人でもリスナーがいる限りその配信を続けています。そして、誰も来なくなったら、仕切り直して新しい内容にリニューアルして続けています。この記事が、これから音声配信を始める方、現在配信しているものの、リスナーの数や配信方法で悩んでいる方に役立てばありがたいです。

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