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赤の鼓動

雨の彼岸
雨の秋分

どんよりした空に
濡れた曼珠沙華

秋分の日に
寸分狂わず咲く赤

鬱蒼と並び赤を放ち
一層、映える赤は悲しげ

何も言わず燃やす
ひとときのいのち

火花を散らす
花火みたいな赤

不確実で不安定な時勢の中で
変わらないものがあることを

スッとたたずみ
黙って放つ赤

自己のエゴにつかり
刹那主義に流されている切なさ

自然の摂理さえも見失い
うしなって気づく存在の大きさ

ひとは、しぬ
メメント・モリ

彼岸と此岸が近づく
死者に一番近い日

受け取るメッセージ
応える墓参り
生かせてもらえている
せめてもの施し

グッと合わせた手
ほどいた掌が赤みがかる
この身体に宿るいのちが
熱く燃えだす

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「秋分の日」は祖先をうやまい、
なくなった人々をしのぶ日です。

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