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AIがミックスに与える影響と変化

おはようございます!MaCoです。(MaCo@oddeyelabo)

僕は普段、レコスタでの録音やミックス、ライブやイベントのPAなど、音に関するエンジニアをやっております。

音楽制作の現場は常に進化していますが、ここ最近は特にAI(人工知能)が大きな話題になっていますよね。
実はこのAI、ミックスの世界にもどんどん浸透してきていて、僕たちの仕事に少なからず影響を与えています。

今回は、そんなAIが2024年現在でミックスにどう影響を与えているのか、僕なりに感じたことをお話ししていきますね。
この記事を数年後見返した時に、『え!?まだ、そんなことやってたの?』ってなりそう。。。

それくらい、AIの進化はこれからも加速していくのは容易に体感してます。
将来的には、AIがミックスの全工程を自動化するなんてことも普通になるかもしれませんし、もっと複雑なニュアンスまでAIが判断してくれるようになるかもしれません。
そうなったときに、僕たちエンジニアがどうクリエイティブに関わっていくかが、今からの楽しみでもあります!!


ミックス作業の効率化と自動化


まず、何と言ってもAIのおかげでミックス作業がめちゃくちゃ効率化されております。
正直すごいことだと思います。例えば、iZotopeのNeutronとかOzoneなんかは、自動的にトラックの音質を分析して、EQやコンプレッサーの設定を提案してくれます。

ミックスにおいて各トラックの収録音は自分で録音から制作出来るデータが100%ではないです。
これは他の方が録音したデータだと音が悪いって言うディスではなくて!プロのエンジニアさん全員がそうだと思うのですがミックスは録音の段階から音や定位を考えてマイクセッティングや選定を行うのです。

そこの差異があると、これまでは時間をかけて手動で調整していた部分が、アっという間に完了するので作業のスピードアップが半端ないです。

例えば、1番良く使う&助かっております!っていうのはノイズ除去系のプラグインで「歌ってみた」の宅録でのボーカル素材には まず欠かせないと言っても過言ではないです。

でも、ここで重要なのは、AIに全部任せっきりにしないことです。
やっぱり最終的な仕上がりはエンジニアの耳とセンスによります。
AIはあくまでツールであって、(ツールというかめちゃくちゃ優秀な助手って言っても良いです。親に紹介したいくらい)その提案をどう活かすかは僕たち次第なんです。


初心者でもプロ並みのサウンドが手に入る

次に、AIがすごいのは、初心者でもプロっぽいサウンドが手軽に作れるようになったこと。
これって特に「歌ってみた」なんかで宅録している人たちにとって大きなメリットですよね。これまでスタジオでしか得られなかったプロっぽさが、自宅でも可能になるって、かなり革新的だと思います。

ただ、ここで気をつけたいのは、AIに頼りすぎると音の個性が薄れてしまうことです。
やっぱり、どんなにAIが優秀でも録音の段階でしっかりと狙った音を作り込む事や各トラックの定位やバランスって任せたまんまだと 今の感覚ではシックリ来る事は少ないです。

元音がしっかりしていれば、AIが提案する処理もすごーく生きてくるし、という事は最終的なミックスの質もぐっと上がります。


新しいサウンドの可能性

AIは、僕たちが普通じゃ思いつかないようなサウンドデザインのアイデアを提供してくれることもあります。
たとえば、AIが自動でEQやコンプレッションを調整することで、新しい響きやバランスが見つかることもあります。
こういう新しいサウンドを試す機会が増えるって、すごくワクワクします!!

ここでも生かすも殺すも僕たちエンジニアの経験と耳が重要になってくるので。AIの提案をうまく取り入れて、尚且つ自分らしいサウンドを追求することが大事だと思っています。

ミックスに全然関係ないですが、実は最近 個人的にプライベートでは suno ai という 作曲をしてくれるAIにハマっていて、これが歌詞とイメージで爆誕するのでめちゃくちゃ楽しいです。


AIと人間のバランスが鍵

最後に、AIの進化でミックスの世界が大きく変わってきている一方で、AIと人間のバランスがこれからますます重要になると思います。
AIがどんどん賢くなっていく中で、僕たちがどうやってその力を活かし、自分たちのクリエイティビティを発揮するかが問われる。

例えば、AIは大量のデータをもとに標準化されたサウンドを作るのが得意ですが、それは時には個性を損なうリスクもあるという事です。
だからこそ、僕たちがAIにどう指示を出し、どの部分で自分の手を加えるか、その判断が作品の個性を決める重要なポイントになりそうです。

まとめ

AIがミックスに与える影響は確かに大きいですが、それをどう活かすかは僕たち人間次第です。
効率化や新しいサウンドの可能性を楽しみつつ、最終的な仕上がりは自分の耳と経験に委ねる。
それが、これからのミックスにおけるAIとの付き合い方なんじゃないかと思います。

これからもAIと一緒に、もっと面白いサウンドを追求していきたいですね(^^)/

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