【ゆる歴史学①】歴史は「彼」の物語?
私がnoteを始めたのは、自分の研究や歴史学について発信する場が欲しいと思ってのことでした。現状、趣味の魚の記事が多いですが…
そう思った理由は、歴史に対してこんな声をよく聞くためです。
「歴史って暗記ばかりでおもしろくなかった」
確かに、歴史は好き嫌いがはっきり分かれる科目で嫌いな人からすると暗記が苦痛な科目にすぎないのかもしれません。
実際、テストでは覚えているかどうかが点数に直結しています。
かくいう私も中世・近世史を覚えるのが苦手で、何度も酷い点数をとったことがあります。
一方で、私は歴史の魅力も知っています。
むしろ、その魅力に魅了されたがために大学で日本近代史を専攻し、性懲りも無く大学院でその研究を継続しています。
そんな歴史が持つすごい魅力を伝えたい!
その思いで「ゆる歴史学」というシリーズを考えました。
このシリーズは「歴史は大嫌い」という方に、
「歴史って思ったよりも悪くない」と気づいてもらえることを第一目標に考えています。
また、歴史に興味がある方にも新たな視点が提供できるような投稿にすることも目指しています。
ぜひ最後までのぞいてみてください!
歴史は誰の物語?
歴史は誰の物語なのか---
この問いの源は"History"という英単語から来ています。
英語で歴史を指す"History"という英単語。
この英単語を分解すると、違う二つの英単語が見えてくるのです。
"History"を分解すると、「彼の」を表す"His"と「物語」を表す"Story"の二つの英単語が見えてきます。
この二つの単語を合わせると、"His Story"=彼の物語となります。
つまり、歴史は「彼の物語」と言い換えることができるのです。
では、「彼」は一体誰なの??
歴史を表す"History"は「彼の物語」と解釈できることはわかりました。
しかし、「彼」とは一体誰なのでしょうか。
まず言えることは、「彼」は人物だということです。
例えば、「彼」を坂本龍馬にしたならば「坂本龍馬の物語」となります。
つまり、坂本龍馬の伝記や彼をめぐる歴史になるのです。
このように、「彼」に人名を当てはめるとその人物にまつわる歴史になるのです。
つまり、「彼」は人物であるようです。
一方で、「彼」に人以外のものを当てはめるとどうでしょうか。
例えば「彼」を戦艦大和にしたならば、「戦艦大和の物語」となります。
つまり、戦艦大和というモノやそれをめぐる歴史と言い換えることができるでしょう。
このように「彼」には人以外を当てはめることもできます。
つまり、「彼」は人物でない場合もあるのです。
…あれ??
「彼の物語」は誰にも、何にでもある!
結局「彼」は誰なのでしょうか?
「彼」は人であって人でないだとか、とてもややこしくなってきました…。
なんかややこしい周り道させられた気がしますが、
実はもう答えは出ています。
そう、「彼」は誰でも何でもいいのです。
「彼」は何にでも当てはめることができるのです。
私たちにとって歴史は、学校でやる日本史や世界史といった歴史の印象が強いため、どうしてもそれをイメージしがちです。
(学校でやる歴史は日本や世界各家の国を「彼」に設定しているため、「国の物語」と考えるとわかりやすいかもしれません。)
しかし、そうした学校で学ぶ歴史科目だけが歴史というわけではありません。
私たちが住む土地には郷土史と呼ばれる歴史が存在し、私たちの日常生活とも関わりの深い会社や企業にも社史と呼ばれる歴史が存在します。
この世に存在するもの全てが「彼」であり、それぞれに「彼の物語」、つまり歴史が存在しているのです。
さらに付け加えるならば、「彼」を私に当てはめることも可能です。
私たちひとりひとりにもこれまで生きてきた歴史があり、それぞれが「私の物語」を持っているのです!
おそらく、最も使用される歴史はこの自分史なのではないでしょうか。
私たちは自分の経歴等の自分史を語ることで自己紹介をし、あるいは他の人の自分史を聞いてお互いに理解を深め合います。
すなわち、歴史は人同士のコミュニケーションにも用いられるのです。
このように、歴史は私たちとともに生きる非常に身近な存在なのです!
おわりに
ここまでの内容を軽くまとめるとこんな感じになります。
英語で歴史を表す"History"には"His"と"Story"がみられる
二つ合わせると"His Story"、すなわち「彼の物語」となる
「彼」は人だけでなく何にでもあてはまる
この世に存在するもの全てに「彼の物語」、すなわち歴史が存在する
今回の記事で、歴史は思った以上に身近な存在だということはなんとなく掴めました。
それを踏まえて、次回は学校の歴史科目をおもしろく学ぶ方法を考えたいと思います!
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