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岡崎市 災害時におけるペットとの避難の現状

宮崎県で地震がありました。

被災された方に心からのお見舞いを申し上げます。酷暑つづくなかでの避難生活は心中をお察しいたします。ご自愛いただければと思います。

その後、南海トラフ地震臨時情報が発表されました。妻からきゅうな買い出しを頼まれるなど、お盆前からなにかと緊張感がつづく日々となっています。


そのようななか、旧知の方からお尋ねをうけました。

「地震がおきたら、うちのワンちゃんとどうしたらいいの?」

ペットとの同行避難については、さきの能登の地震でも課題とされていました。とはいえ、わたし自身もあらためて問われると即答できません。

不明を恥じいるばかりです。そこで、少しだけ調べてみることにしました。

まずは議会の状況から。

議員の質問に対し執行部が答えているものを二つほど持ってきました。ここで書かれていることが、おこなわれていることであり、おこなわれていくことになります。

まずは令和5年3月の議会で青山市議の質問に対しこたえたものです。

◎保健部長(神尾清成) 
まず、現状でございますけれども、地域総合防災訓練のペット同行避難は、コロナ禍の影響で令和2年度、3年度は中止となっておりましたが、今年度は1か所の訓練会場で実施することができました。

実施会場では職員が飼い主に対しまして、同行避難する際の持ち物や平常時から備えるべきことなど留意事項の啓発を行いました。

また、共助の当事者意識を高めるため、避難所開設訓練参加者の皆様にもその受付準備をしていただきました。その際の聞き取り調査では、発災時にはペットの飼い主の誘導、受付やペットの世話は市が主導して対応してもらえると考えている市民の方がいらっしゃる状況でございました。

次に、課題でございますけれども、実際の災害時は避難所でペットを飼っていない方へも配慮しながら、飼い主が主体となってペットを適切に世話していかなければなりません。

また、ペットを飼っていない方にも同行避難の必要性など、相互理解を深めて、地域主導で様々な事情を抱える方々の共同生活となる避難所運営の展開期から受入れ体制を整えていただくことが求められております。

その対応としまして、今後も地域総合防災訓練に合わせ、ペット同行避難を多くの方に参加をしていただくとともに、令和3年3月に改正をいたしました岡崎市災害時におけるペットのための行動指針を活用していただくよう、防災関係部局と連携し、普及啓発に努めてまいります。

R5.3月議会より
太字は筆者

もう一つは、この一年後、令和6年3月議会で近藤市議の質問に対し、こうこたえています。

◎保健部長(安藤治樹) 
本市では、岡崎市獣医師会と平成16年2月16日に災害時の動物収容活動及び救護活動に関する協定を締結しております。

その内容は、被災した動物の収容及び管理などを市獣医師会に応援要請ができ、そのときに必要なペットフードなどを獣医師会の会員である動物病院で備蓄していただいております。

愛知県では、愛知県獣医師会と災害時における動物救護活動に関する協定を締結しておりまして、この協定に基づき、発災時には県獣医師会に動物救護本部が開設され、被災動物の保護、搬送及び飼養管理や、収容した動物を飼い主へ返還することになっております。

それから、本市をはじめ県内の中核市は、愛知県と愛知県獣医師会並びに愛知県動物保護管理協会とで構成します、愛知県被災動物対策連絡協議会において、動物救護本部の設置、被災動物の保護及び適正な飼養、国やほかの自治体などとの連絡調整及び支援の要請、ボランティアの確保について協議をすることとなっております。

そのほか、岡崎市地域総合防災訓練では、平成25年度より各年度1から2か所の訓練会場で、犬などのペットを同行して避難する訓練を実施してきております。

また、平常時の備えにつきましては、市内の防災倉庫に首輪やケージなどのペット同行避難用品の配備を順次進めておりまして、今年度中に新規で10か所分の配備を予定しております。

今般の能登半島地震におきましては、環境省が発災直後に現地入りいたしまして、石川県と調整して被災自治体への後方支援を行っております。具体的には、逸走した放浪犬の捕獲や動物の収容・搬送に関する応援を、環境省が全国の自治体宛てに要請し、人員や物資の応援体制を調整しておりまして、同様の支援は今後の大規模災害にもあり得ます。

能登半島地震では、放浪犬や避難生活の長期化に伴う飼養など、ペットに関する様々な課題が明るみになっております。特に、飼い主による自助は欠かせないため、飼い主に発災後の見通しを立ててもらうこと、預け先の確保を検討してもらうことが必要であります。

さらに、地域の皆様や支援団体などによる共助も欠かせないと考えております。本市も公助として、被災した際に必要な支援を、国やほかの自治体などへ速やかに要請できる体制を検討していきたいと考えております。

現在は、能登半島地震で見えてきた課題や必要な支援を整理している段階でありまして、支援体制を今後、県や獣医師会と調整するなど、本市としてできることを検討してまいります。そして、これらの新たな課題を踏まえ、災害時におけるペットのための行動指針を改正してまいります。

R6年3月議会
太字は筆者

少し長い引用でもうしわけありません。

現時点でペットとの同行避難は、避難所のルールとしてとりいれ、そこにいる地域住民のみなさんと相互に協力をしながら暮らしていくとされています。

そのために、平時より理解をふかめ、防災訓練において、避難所内におけるペットの飼育場所をどこにするのかをはなしあっておく必要がありそうです。


より詳しくは、「岡崎市 災害時におけるペットのための行動指針」にまとめられています。

web上にもありますので、リンクを共有しておきますね。

岡崎市 災害時におけるペットのための行動指針www.city.okazaki.lg.jp/1550/1562/1617/p029833_d/fil/petshishin.pdf

いろいろと不安はありますが、少しでも備えをして、有事に備えることがたいせつです。

その一助になれば幸いです。

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