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The chicken and the egg 保育園編1

 2024年、私は二児(長男5歳、長女3歳)の父である。これは私と子供たちとの育児記であり、新たな挑戦のプロセスストーリーである。

 子供が生まれて私は父親になった。男性は女性と違い、ある日を境に父親になる。正確には法的に、または事務処理的に父親になるという側面と、現象的に父親とみなされるという側面がある。しかし本質的なところは昨日と今日ではあまり変わっていないのであろう。何しろ実感がわかないからだ。しかしそれは我が子を抱き、過ごす時間が長くなるにつれて変化していく。少なくとも私は急速にそうなっていき、今では子供たちが生きがいになっている。本当に思考ががらりと変わり、物事の優先順位は大きく変わったのだ。全ては子供達が最優先にと。 
 
 私と妻は共にフルタイムで働いているため長男は1歳ちょっと前から、長女は1歳数ヶ月から保育園に預けている。長男が生まれたのは令和元年、2019年9月で数ヵ月後には例のコロナ騒動が始まった。2人ともそうだが、特に長男はコロナ騒動の被害を徹頭徹尾受け、勿体無い時間を過ごしたと感じている。

 初めての育児で不安な時期に他人とのコミュニケーションを良しとせず、ひたすらに核家族で過ごすことを強要されるという、台風一過な今思えばなかなかに謎な、そしてハードな時期を過ごしていたと思う。それゆえに他人とのコミュニケーションに飢えていたのであろう。そんな私は現在、子供たちの通う保育園でFather's Association(仮名、以下FAと略す)というコミュニティに参加している。独身だったころの私からは想像すらできないだろう。

 この保育園は親が参加する行事が多いことが特徴の一つらしい。それは入園後しばらくしてから分かったことなのだが他を知らないため、むしろこんなものなのだろうと思っていた。さまざまな参観、懇談、公開保育、運動会、まつり、などなどもっとある。面倒くさいと思う保護者は多いと思うが、私にとっては子供と関われる機会が多くそれを好都合に感じている。

 たしかに入園してすぐにフルサイズの行事参加を求められたら圧倒されていたかもしれない。しかし長男の入園時はコロナ真っただ中でさすがに行事は園内だけでと限られていた。そこから少しづつ段階的に解禁されていったので参加できる喜びの方が大きかったと思う。コロナを楽観視していた私にとって当時は本当にもどかしい時期であり、鬱憤がたまっていたことは言うまでもない。

 過去に書いたこれは徐々に解禁されていた頃である。

 今読み返すと生き生きとしている様子が伺える。会議でなくてもただ日常的に子供について会話がしたかった。これが根底にあるため、水を得た魚になったのであろう。この会議は夏祭りについてであり、この夏祭りからFAの活動が開始された。どうやら前から保育園からFAのような組織を結成してほしいと要望があったらしい。発起人が意を決したそのタイミングが、私が水中の魚になったタイミングと重なり、そのアンケートにFAの運営にかかわりたいと書き参加を申し出た。そうして私はFAのナンバー2になった。

 FAの役割は、男性の得意分野で保育園の活動をサポートすることであり、それが期待されることであろう。しかし私は裏テーマを持って参加している。それは改革だ。いろいろな行事に参加できるからこそ見えてくる園内の体質や子供や保護者へのアプローチはやはり旧態依然としている。なのでそれを少しでも変えたい、変えられなくてもきっかけを作りたい、という野心を持って参加している。これはそんな改革のプロセスストーリー。今後、卒園までの期間に起こるであろう出来事を書いていきたいと思う。

ODA SYCLE
小田


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