やりたいことリストは若いうちに書いとけ
「みんなのフォトギャラリー」で画像を参照いただくと通知が来て、どんな内容の投稿に私の写真を選んでくださったんだろうと読みに行く。その中で面白かったのが「人生の100のリスト」の話だった。
人生でやりたいこと100個を書いて1つ1つ叶えていくというもので、元ネタである本そのものは未読なので読みたい。
とは言え面白そうだし、リストを作ること自体はできそうなので書き始めてみたら...50個あたりで行き詰まった。
もちろん、それぞれの人生ステージで「人生の100のリスト」を持つ意義はあるけれど、どうせなら人生の早い段階で書いておけばよかったと感じた。その理由について、過去の自分にオススメするようにいろんな角度から述べる。
(※この記事自体はやりたいことを100個挙げる訳ではない)
既に達成したものにチェックできた
「富士山頂でご来光」「フルマラソン完走」「トライアスロン完走」「3.2kmオープンウォーター完泳」「日本実業団水泳競技大会出場」「親族4人で水泳のリレー出場」「スーツでスキー」「自転車で淡路島一周」「披露宴で新郎が完食」「オアフ島をハーレーで一周」「ガンジス河で泳ぐ」「アビーロードを歩く」「ルーブル美術館鑑賞」「バチカン入国」「拳銃を撃つ」「カジノでスる」「情報処理技術者試験レベル4区分」「フォトマスター1級」「泳力検定1級」「特許をとる」「仕事で本部長表彰」「私が開発者ですと言う」「バニーちゃんの店でドンペリを開ける」「デザインに転職」「SXSWを生で観る」「仕事でサマソニ観る」「雑誌の紙面を飾る」「専門学校の教壇に立つ」「フォトコンテスト入選」「VLOGコンテストでカメラを貰う」「写真でメシを食う」「勝間さんをオンライン配信」「チキンジョージでライヴ」「屋外ステージでライヴ」「百人以上の前でライヴ」「モヒカンにする」「ライヴ演奏でスラッシュメタルBIG4を制覇」「作曲した曲が街で流れる」
上に挙げたものは、「人生の100のリスト」として挙げても良さそうな内容ながら、私が大人になってから今日までに達成したものである。平凡な会社員の中では、比較的いろんなことに挑戦している方だと思う。自分からと言うより、積極的な周りの人の恩恵も大きい。
もし二十歳の時に100個を挙げていたら、既に成し遂げたこととしてリストされていた。だけど、アラフォーになってスタートラインに立つと、過去を焼き直す訳にはいかない。
トライアスロンだとオリンピックディスタンスは完走したので、次に挙げるとすればアイアンマンだろうか。しかし実際には、同じことを成し遂げるにも体力は衰えて難易度が上がるものである。
被害者のことが頭を過ぎる
もし仮に「やりたいこと」として「バスジャックを成功させる」みたいなことを挙げると、それ自体が非難されることになるだろう。人道に反するし、どのような手段で成功させたとしても悲しい想いをする人がイメージできるからである。
上は極端な例ではあるけれど、例えば私が次の「やりたいこと」として「博士号をとる」という目標を挙げた場合に、それを達成するにはどう考えても妻子に負担を強いて悲しい想いをすることがイメージできてしまう。そりゃぁ漠然と手に入れたくはあるけれど、そこまで欲しいものだろうかと天秤にかけてしまう。
本田健先生の本にも才能を見つけるためにいろんなことに挑戦しろと書いてあった。妻から見た私の評価として「そこそこ出来ているよ」という評価をいただけたけれど、その背後には妻の支えがあることを忘れてはならない。
もちろん、子育てを終えるまでタイミングを待ってライフワークとして取り組むのも一手ではあるけれど、その間にも体力は衰える。直近で行動に移すとしたら「そんなことは聞いてなかった!先に言っといてよ!」という話になる。
「先に言っとく」に当たるのが、結婚時点で「人生の100のリスト」をぶつけて「私はこういう人間である」ということを表明しておくことにあたる。この意味でも、若いうちに表明するのが良い。
世間知らずだからこそ書ける
やりたいことを何の制限もなく書きまくるのがシンプルに難しい。上に挙げた「家族のことを思うと...」というのは他人に理由を転嫁しやすい一例ながら、実は無意識に自分自身にブレーキをかけていることの方が多いんじゃないかと気付いた。
二十歳のころは世の中も己のことも知らないからこそ、可能性は無限大で何の制限もなく好きな事が言えた。無茶や無謀で挫折しようと、回復も早い。この意味でも、若いうちに書くほうが100個を挙げることへの難易度は下がる。
アラフォーにもなると、自分の能力や周囲に対する見積もりの精度が上がり、流石にこれは無理なんじゃないかという見切りがつく。年々、転んだ傷も回復しにくくなるので、自分を守る意味では妥当な能力ではある。「起業する」とか「政治家になる」とか書こうものなら、「おまえ今の仕事辞めるんかい?」と言うややこしい話にもなる。
年齢を言い訳にせず無意識の制限を外そう
リストを書きながら感じたのは、「酸っぱいブドウ」みたく手に入らないものを「最初から欲しくなかった」と思い込もうとしているんじゃないかということ。背伸びして手に入りそうなことを出し尽くしても足りないので、制限を取っ払う意味でも100個が必要だったんだ。
自分の努力だけでは難しそうなことを成し遂げるための方法はおぼろげに解っていて、「7つの習慣」で言うところの「影響の輪」を広げればよい。つまり、自分が既に出来ることに集中して取り組めば、出来る範囲が広がって、最初は「手に入らない」と思い込んでいたことが出来てしまうというやつだ。
タイトルが「若いうちに」なんだけど、10年後に言う「あと10歳若ければ」は今なんだ。この記事はそのまま自分に捧げて、若さを言い訳にせず明日までには100個を埋める。