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あぁ、あの子かい?あの子はよく来るよ。しばらく、あぁやって座ってそのうち帰っていくさ。さ…
お皿の上に苺ゼリー 淡い光を通して揺れて 毎朝毎晩 楽しそうに笑って揺れて いっつもいつも …
アナタのようになりたい と キミが言う キミはキミで ボクはボクで 入れ替わるなんてこと で…
キミの嫌いなあの街には 今頃強い潮風が吹いているだろう 板塀続く舟宿や ペンキの剥げた釣り…
ここにかけてもいいかと尋ねたのはキミ そんなことは忘れたと頬を軽く膨らませ いや そんなこ…
悪魔に好かれた少女は悪魔ですか 悪魔に嫌われた少年は天使ですか 誰も少女を見ようとしない …
今の気分に名前を付けてともし頼んだら どんな名前をつけてくれる? 穴が空いたトートバッグ とか 冷めたミルクの膜のよう とか 割れてしまった貰い物のカップ とか そういうのじゃないんだけどな 名前って 手の中でひとり大事に飼っていた小鳥が ある日突然いなくなったんだ しろい羽とあおいクチバシと みどりの目と長い尾 あんなに好きだったのに 飛び去ってしまったのか それとも 猫にでもやられてしまったのか わからないけど 手のひらには温もりが残ってるんだ 今も 失くす
桜はいいな と君が言う 生を受けた場所でそのまま生を終えられるからと 風は見えないのかな …
木目の家具が好きだと言った 温もりを感じられるからと 並んだ椅子の座り心地確かめるように …