【イベントレポート】WHO AM I? ー何者かを語るイベントー #3 新卒ファッショニスタのパイオニズム
過去2回開催し、好評を得ている「ー何者かを語るイベントーWHO AM I?」の第3回「新卒ファッショニスタのパイオニズム」が4月24日(水)に開催されました。
▼過去2回のイベントレポートはこちらから
登壇者は岡崎 拓未さん。
この4月より小高ワーカーズベースに新卒で入社し、小高パイオニアヴィレッジの運営を担当しています。
今回は、これからお世話になる小高やOPVのコミュニティのみなさんに、ご挨拶も兼ねて自分を知ってもらおうと実現しました。
野口のファシリテーションのもと、1時間程度岡崎さんがスライドと共に過去に迫っていく会となりました。
本イベントのキーワードは「洋服」と「神は細部に宿る」。
自宅から洋服を数着、大好きなブランドのポスターも持参。
OPVのスタッフという肩書きを片隅に置き、本イベントでは1人の人間でお話し。当初の感覚を取り戻したいとその場で服のチェンジやBGMも入念に準備しての開催です。
ー推しと私と時々洋服
仙台で生まれ育った岡崎さん。
高校時代は乃木坂46の大ファンで(特に推しは久保史緒里)、聖地巡礼や1タイトルで15枚のCDを買うほど。15枚のCD購入理由は、握手会に行きたいため。結果として、握手会に行けることになったが、握手会で着ていける服がないという課題にあたったとのこと。友人に勝負服を選んでもらいつつも、1枚のロンTから服に対するこだわりが付き始めたということです。
ー自由は服と共に
大学入学により、自由を手に入れたと思えた矢先、コロナが襲います。大学受験もあったことで、アイドル熱は収まっていましたが、自分磨きという意味でも洋服へのこだわり・愛着は残っていました。
ファッションに関するインフルエンサーから情報を得たり、動画を見たりする中で、購入に踏み切り始めますが、動画で見ていた服と手元に届いた服のイメージが違った経験にショックを受けたと言います。
この経験から、仙台の洋服屋に自分の足で赴くようになり、古着屋にも足を踏み入れるようになりました。ブランドの服が安く手に入れられて、かつ生地感も好きという理由で古着を中心に選んでいましたが、高校時代から続けていたバイト代がたまりつつあるタイミングで、ブランドにも興味を持ち始めます。
ー邂逅(運命の出会い)
仙台の百貨店の中に入っていたCOMME des GARCONSに行ってみたことで、今の服バカが爆誕したとのこと。この日のコーデもほぼCOMME des GARCONSで揃えていました。
”完璧な”シャツとカーディガンを試着した時は衝撃を受けたが、値段(8万)により丸1日悩んだとのこと。一緒にいた友人と別れた後も悩み続け、買うと決めた時には夕方になっていたといいます。
そこからは着ている時も着ていない時もブランドのことを考え、本やWebなどどんな媒体ででもファッションを知り・探求し続けたくなる。階層構造であるファッションの変遷の面白さに取りつかれるようになっていたといいます。
また服を通してデザイナーの意思に襲われるような感覚を覚えたことで、デザイナーの心も気になったり。さらに洋服を届ける側への憧れを抱くようになり、「洋服を()売る」という一文であっても、この()※余白の中に自分に合う売り方を探求できると思っているとのこと。
その中で一つ、日常と非日常にプラスして時代を大切にしているANREALAGEを例に上げ、
今当たり前のことでも、時が経てば当たり前ではなくなること。服作りにまで深いこだわりがあり、誰にも似合わない服こそ、誰もが着られる服をコンセプトに。長編小説のように過去を編んでいるこのブランドが大好きだと語っていました。
(※この話をしている時に流れていたBGMも、ANREALAGEのファッションショーで流れていた曲でした)
ー私は何者だったのか、何者になるのか
仙台でモデルやストリートスナップなどの活動を通して、洋服を魅せて売ることから洋服の”よさ”を伝えて”よさ”を共有してもらうことや、共有というフェーズで人とお話しすることが好きなのだと認識したと言います。
ある時は洋服の繊維について某繊維会社でインターンの経験も通して、洋服の最前線であるブランドを支える繊維はもちろん、中小企業の世代交代に関して卒論にするなどひとつの”ファッション”という分野でも、様々なことを学んだり「洋服を()売る」の()を探す旅でもあると言っていました。
アパレル業界への就活の中で、自分の価値観は自分だけのものであるが、生活をしていくうえで重荷になるのでは、と気付いたのと同時に後輩が出来たと言います。この後輩たちにより、自分の洋服に対する想いを改めて大切にしていきたいと示せたと。
そのうえで、「洋服を()売る」の()に何が入るのか、どう思っていくのかは分からない。
何者になるのか、今現在何者なのかもうまくは伝えられない。
ただひとつ言えることは、3月30日から小高に移住して約3週間の小高生活の中で既に多くの思い出が出来ていること。糧にしてどんどん放射・チャレンジしていきたいと話してくれました。
ー未来は自分の手で開拓してほしい
これは、両親が名前(拓未)を付ける上で込めてくれた想いということです。私が何者であるのか、核・行動指針を生まれた時に作ってくれたのだと。
初心を、自分の原風景を忘れずに小高という地で、未来を自分の手で開拓していきたいと力強いコメントで締めくくりました。
わずか1ヶ月で人前で堂々と話せたり、個性が確立されているファッショニスタによる、これからの躍進がとても楽しみです。
編集後記
3回目となる今回は、OPVに滞在していたインドの方やみらい農業学校の生徒さんなど、幅広い属性の方にご参加いただきました。構成やBGMなどにもこだわるなど、非常に岡崎さんの熱量が五感で伝わる回となりました。
今回のイベントに来ていただいた方から「僕もWHO AM Iやりたい」と言っていただけたりなど、みんなが何者なのかみんなが知っている状態を作れるよう、継続的にこれからも行っていけたらと思います。
本日お越しいただいたみなさま、ありがとうございました。
次回の「ー何者かを語るイベントーWHO AM I?」のお知らせ
次回は5月10日(金)19時より「奏でる森のパイオニズム」ことNext Commons Lab 南相馬のラボメンバーである小野 雅也さんをゲストにお迎えします!
”森”を探していたり、instagramのリールではいろんなことをしていたり…。何をしているのか・したいのかがよくわからない小野さんの脳みそをのぞきに行きませんか?
第4回目はなんと!!Youtubeライブで同時配信も行いますので、小高に来られない方でもご参加いただけます!
5月10日(金)の夜は是非、小高でもオンラインでもみなさま、奮ってご参加下さい。お待ちしております!
(編集:小高ワーカーズベース 中村)
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