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【スモステ報告会レポート⑦】ランタンフェスティバル:小山 美妃さん

浜通りでの若者のチャレンジを応援する「浜通りスモールステッププロジェクト」の報告会が3/18(土)に行われました。2023年1月から活動をスタートし、3ヶ月の期間で行われたイベント実施の報告やプロジェクトの途中経過など、7名の参加者に発表していただきました。

▼浜通りスモールステッププロジェクトとは?

→福島県の浜通りは原発事故の影響により長期間避難を余儀なくされた地域がたくさんあります。浜通りでのプロジェクトの推進や、新たな活動のきっかけにつなげていきたいと考え、審査を通過したチーム10組に、活動支援金として最大5万円を補助をする『浜通りスモールステッププロジェクト』を発案しました。

▼ランタンフェスティバル:小山 美妃さん


私は小山美妃といいます。

早稲田大学教育学部社会科公共市民学専修の2年で、今年新3年生になります。出身は三重県松阪市で、渡り鳥のように引っ越しながら生活してきました。影響を受けて、旅行や本を読んで知識を得ることが好きです。

今年の目標は、誰かに面白い、新しい価値になる、良いと思ってもらえるものを提供することです。

プロジェクトに参加した理由は、浜通りについての私の中で浜通りっていう場所がどんな場所だったのかイメージが湧かなかったんですね。

福島震災や原発の問題は話題になりましたが、その後の変化や浜通りの状況について知りたくなりました。

そこで、人が集まって慰霊もできるようなイベントを計画することで貢献したいと考え、プロジェクトに参加しました。

活動内容は情報収集と企画書の作成でした。

まず、浜通りについて調べ、ランタンに必要なことや問題点なども調査しました。また、ランタンの代替案も考えました。その結果を元に、企画書を作成し、経費や行動計画書をまとめました。

3月11日と12日には、実際に浜通りを訪れ、現在の復興状況を把握しました。キャンドルナイトや地域イベントにも参加し、人々の思いや雰囲気も知りました。また、移住した人にも会いました。

キャンドルナイトに参加して、復興に向けた思いを感じました。地域のイベントにも参加し、その雰囲気や実際に行われている内容を実感しました。

今回の学びは、自分の見通しの甘さを痛感しました。

自分でイベントを行うことは考えたことはあったのですが、実際にやってみるというプロセスが初めてだったため、必要な行動を把握していなかったために、何から始めればよいのかという点でつまづきました。

そこで、メンターの高岸さんに相談し、イベントの方向性や必要なことを明確にすることができました。

実際に現地で行われているイベントが、本当にその地域で求められているのかという需要の点も、私たちはあまり把握していませんでした。

そのため、計画を立てる際には不確実な点が多く、実際に現地を訪れる機会をいただいたことで、自分の認識と現実とのギャップを把握し、計画を修正することができました。

学びとして、福島の現在の状況を知ることができたことは、自分の中で大きな成果だと感じました。

津波によって流された様子や、散乱した木材などから始まった状況のテレビの中のイメージから、現在の復興状況や未復興の地域の様子を知ることができました。

現地で暮らす人々の活気や、福島で活動する移住者たちに出会い、実際にその活気を目の当たりにすることで、モチベーションが高まりました。

活動資金の使い道としては、福島を訪れる際に使用した交通費、お世話になった宿泊施設の方へのお土産代、そして宿泊費を含め、約2万円を活動資金として使わせていただきました。

今後の展望として、一度企画書を修正して4月頃に小高の商工会の方々とお話できると良いなと考えています。

最終的なイベント開催については、8月の小高の夏祭り前後が良いかなと思っており、一度考えてみたいと思っています。

ただ、イベントのイメージが大きく変わる可能性があるため、8月ではなく来年の8月や3月に延期する可能性もあります。

まずは4月までに商工会の方々や他のイベント関係者に、こんなイベントをやりたいということをちゃんと話すことができるようにしたいと思っています。

イベントスタッフの集め方やクラウドファンディングの設立など、資金を集める手段については現在検討中です。

最後になりますが、今回の活動において、自分ができることやできないこと、得意なことや不得意なことを再確認するだけでなく、福島という土地を知り、震災の影響を自分の目で見ることができました。

この機会を得られたことに感謝します。また、ご協力いただいた小高ワーカーズベースの皆様、メンターの高岸さん、そして案内してくれた中村さんに心から感謝申し上げ、今回の報告を終わりたいと思います。ありがとうございました。

<観覧者からの感想>

▼1人目
イベントをやったことがないため、色々と見通しが甘かったという話がありましたが、このプロジェクトはそういう人のためのスモールステッププロジェクトです。

現実的な今、着地点を探ろうとしており、前向きなことだと思います。夏祭りや冬のイベントなどで盛り上がることもあるため、情報提供しながら実現できるといいです。引き続きサポートしていきますので、何かご意見があれば気軽にお伝えください。

▼2人目

シェアハウスにもいらしてくださり、ありがとうございました。

僕もこれとは全く別で、南相馬市で新規事業作りみたいなのを1年実施し、ちょうど昨日集大成で発表してきたんですね。最初にまずアイデアが出て、いいね、面白そうだって思ったものを、潰してもらい、ぐちゃぐちゃになったものを拾い集めてこう組み合わせたら、なんか形になるみたいな。

アイデアってそういうもんなんです。僕もある種、スタートラインは小山さんと同じなので、これから形にしていく立場として、ぜひ切磋琢磨していければなと思っております。

▼3人目

これからが本当の始まりだと思います。
ハイクオリティで素晴らしいものを作ろうと気負いすぎず、まずは小さく始めることが大切です。

例えば、今年の夏に何ができるかを考え、1つ自分で飛ばしてみることから始めるといいでしょう。たとえば、お祭りで1つランタンを飛ばしてもらうとか。

そうやって1回やってみると、来年の8月には100個飛ばせるようになるかもしれません。実現することに意味があるので、形にこだわりすぎずに、自分の持っている力でやりたいことを実現することが大切です。応援していますので、頑張ってください。

<メンターのさんからのコメント>

まずは小山さん、お疲れ様でした。イベントって結果的には見た目が派手な部類に入ると思いますが、実際にはイベントの企画や運営は当日よりもその準備期間が大変だったり、協力者や理解者を集めることが根回しで大変だったりするんですよね。また、お客さんを集めるために必要なスキルも必要になってくることがあります。

最初、この「スモールステップのプロジェクト」でイベントをやると聞いたときには、難しいチャレンジを選んだんだろうなと思って、心配になっていました。限られた予算と時間でイベントを開催して、ゴールにたどり着けるかどうかということもありますからね。

面談で色々話を聞いているうちに、イベントの規模が色々あります。例えば、すでに集まる予定のお客さんがいるイベントにジョイントすることも考えられます。そういった場で、自分自身が参加してコンテンツを提供することもアドバイスさせていただきました。

また、現地の人の意見を聞くことをアドバイスさせていただいた後は、あまりフォローはできなかったのですが、小山さん自身が運営事務局の人や地元の人たちとコンタクトを取り、他の参加者と一緒にイベントをやろうとする中で、積極的にアプローチしていったことに感心しました。

実際にイベントを実現させて成功させるために、何が1番大切だろうか。私は、行動力だと思います。人に会ってみることや、もしかしたら馬鹿にされるかもしれないけど、まずは自分がやりたいことを話してみることが重要だと思います。

これがファーストステップであり、予算も集まり、人も集まり、賛同者も集まり、お客さんも集まっていくことにつながります。そのため、今回の5万円の予算の中で、ファーストステップをうまく切れたのかなっていう風には個人的には思ってます。 

イベントを成功させるには、コンセプトが大事で、行動の象徴をどう作るかも重要だと思います。私もよく小高に行くのですが、冬の小高ではライトアップがとても素晴らしく、地元の市民たちが自分の家をライトアップする様子や市役所、区役所が工夫してライトアップをしている様子を見て、真っ暗な中に明かりを灯すことのメッセージが地元の人々にとって象徴的だと感じました。そのコンセプトはとても良いと思います。

あとはどう広げていくか、誰と協力して何をしていくかですね。先ほどおっしゃっていた通り、規模は小さくても全然問題ありません。まずは今年できることをちょっとずつ始めてみてはどうでしょうか。

商工会の方と話をして、例えば4つでも、5つでもランタンを飛ばすイベントを計画し、それぞれにメッセージをつけてみるとか。そして、それを見た人たちが次の年にはもう少し大きな規模でやろうと一緒にイベントを拡大していけば良いと思います。

ぜひいろんな人に会って、いろんな明かりを灯せるようなことができれば、小山さん自身も成長できると思うし、すごく楽しみにしています。実現した際には、ぜひ見に行きたいなという風に思ってますので、引き続き頑張ってください。

<次回のスモステのスケジュール>

次回は、7月〜9月の期間で実施を準備しておりますので、ぜひご参加お待ちしております。

● 募集開始 :2023年5月頃〜
● プロジェクト期間 :7月上旬~9月下旬
  ☆選考に通らなかった方に対して、月1回のフォローアップゼミも開催!
● 活動報告会 :9月末予定
 ※スケジュールは変更になる可能性がございますので、ご了承ください。


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