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#977 「上司が決めないから仕事が進まない」からの脱却

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週もあっという間に木曜日です。
毎週木曜日恒例、チャンネルを一緒に運営するなつさんの質問コーナーを今日はお届けしたいと思います。
今週のなつさんの質問はこちらでございます。

「上司が決めないから前に進まない」からの脱却

【今日の質問は、「上司が決めない、だから前に進まない」からの脱却についてです。】
なつさんの上司として、ドキッとしますよね。

【仕事を進める上では、会社や上司が示した方針に沿って活動し、重要な場面では判断を仰ぐ機会が日常的にあると思います。
私自身も、前職では上司の承認を獲得するためにあれこれ試していたのですが、上司からはなかなか方針が出てこない。判断を仰いでも結論が出ないということもあり、そこで自分のアクションも止まってしまうという経験をたくさんしてきました。
今、振り返ると、方針がないことや上司が決めないことを、自分がやらない理由にしてしまっていたなと、自分自身の未熟さを感じるのですが、このような場面で、メンバーという立場でも物事を前に進めるためのヒントを小田木さん視点で教えてください。】

という質問です。
なつさん、いつもありがとうございます。
まとめると、「上司が決めないから前に進まない」からの脱却という、こんなお題をつけていただきました。
上司が決めないから進めない。方針がおりてこないから動けない。
こういう状況にたびたび遭遇しましたという過去を取り上げて、ちょっと自分の逃げもあったかもしれないけれども、メンバーという立場でも物事を前に進めるためのヒントをくださいと、まとめてくれました。
いつも思うんですけど、「ああ、こういうのありそうだな」みたいなツボをついてくるあたりが、なつさんですよね。
ちなみに、今のなつさんは、私をかなりうまくハンドリングして仕事をグイグイ前に進めてくれていますので、なつさんでも昔はこういうことがあったんだなということを、私自身も「へえ」という感じで聞きました。
ということで、ここからまた小田木所感ですけれども、「上司が決めないから仕事前に進めない」からの脱却というテーマで考えてみたいと思います。

こんな時はどうしますか?ヒントください。という質問のまとめ方をしていただきましたけれども、具体的にどうしたらいいかは結構ケースバイケースじゃないですか。
なぜ前に進められないのか?というところでいくと、確かに上司が自分でできる意思決定をしないというケースもあるかもしれないですけれども、もしかしたら上司の上司が決めないことによって、上司も「俺も決められないんだよな」と思っているかもしれないし、そもそも誰が決めるか曖昧なこともあるだろうし、もっと言うと、本当に変動的な状況で、今は結論を出さないほうが良いという、そんな状況も普通にあると思うんですよね。
そういう意味でケースバイケースで、具体的にどうするかというのがなかなか難しいテーマだと思います。
なので、もしかしたら質問の切り取り方が、なつさんの期待と変わっちゃうかもしれないんですけど、上司が決めないから仕事が前に進まないというテーマから脱却するという、ここはずらさずに、私がこのテーマに関して共有したい考えがあるんですけど、それをシェアさせていただいてもよろしいでしょうか。

仕事やキャリアが上司次第だと、とにかく不確実

それは何かというと、サラリーマンとして仕事をする上で重要なテーマは、仕事における上司の影響をいかに小さくするか?これが、リーマン人生を楽しむ、かなり強力な武器になると思うんですね。
仕事における上司の影響をいかに小さくするか?
もちろん大前提として、組織やチームで仕事をする中で上司の影響力というのが、私たちにとって半端ではなくでかいということは重々承知しています。
だからこそ、仕事における上司の影響力をいかに小さくするか?ここの工夫がすごく大事になると思っています。

なんでこんなことを言うかですけど、これはどんなシチュエーションにおいても不変の原理なんですけど、上司だっていろんな人がいるじゃないですか。私たちの過去を振り返ってみても、本当にいろんな上司がいたな。
タイプもスキルも能力も、どこに得意を持っているか、どこに不得意なことがあるか。人とのコミュニケーションの取り方だって一人一人に個性があるし、どうやってチームを率いるか、動かすか、みたいなところにも、やっぱり個性が出ると思うんですよね。
そういう意味で、上司はいろいろ。十人十色というか、百人十色ですね。
そんな中で決める上司もいると思いますし、決めない上司もいるし、例えば、細かく指示するタイプの上司もいるし、一方で、割りと誰に対しても放任という人もいる。感情を出す上司もいるし、全く出さない上司もいる。言語化が得意な上司もいれば、寡黙で自分自身のやり方や背中を見せるタイプの上司だっていると思うんです。
本当に上司はいろいろ。
これは誰にとっても普遍の原理ですよね。
たぶんみんな、そこはそうですよねだと思うんです。

そう考えると、上司はいろいろだという普遍の原理に対して、仕事やキャリアが上司次第だと、めちゃくちゃ不確実だと思いませんか。
どんな上司と一緒に仕事をするかなんて、くじ引きか、おみくじぐらいの運というか、ほぼそこに自分のスキルだとか技術というのは全然影響しない中で上司とのペアは決まる。
でも、その結果としての仕事の手ごたえやおもしろさや、もっと言うと、自分のキャリア形成が上司次第だと、とにかく不確実で仕方がないですよね。
まさに足が一本しかない椅子の上に、さらに片足で立つみたいな。そんなグラグラした足場に近いぐらいの不確実性があると思うんです。
なので、仕事における上司の影響力をいかに小さくするか?ここがそう考えられるかどうか、それに対応した仕事術を磨いていけるかどうかというところが、私たちの仕事やキャリアをおもしろくて持続可能なものにする、そこに相当インパクトがあると思っています。

「仕事における上司の影響をいかに小さくするか」に発想を転換しよう

言ってることは分かるけど、そうは言っても、上司の影響がめちゃくちゃ大きい中で、どうするの?って思いますよね。
具体的に一個一個、このシーンで上司の影響を小さくするにはどうしたらいいかな?こんなふうな発想が持てると、私は皆さんぐらい経験がある中堅ビジネスパーソンであれば、いろいろ思いつくと思うんですよ。
例えば、背景だとか意図を説明しないタイプの上司がいるとするじゃないですか。
その場合は、例えば、レベル1の対応は、こっちから聞くですよね。
「ちょっとこれの背景を詳しく教えてください」こんな感じで、レベル1の対応はこっちから聞く。
レベル3の対応は?というと、一緒になって言語化する
「こういう背景ですかね?」「いやいや、違う、こういうことだよ」「なるほど、なるほど」と、レベル3は一緒に言語化するですし、レベル5になってくると、そもそもその仕事の位置づけだとか、これまでの経緯だとか、この辺の情報を元に、自分で言語化して「こういうことじゃないですか?」みたいな感じで、上司にすり合わせにいく。上司は、「考えてください」というと、時間がかかったり、判断が難しいという人もいるかもしれないんですけど、イエスかノーかは、だいたいどんな上司でも言えるんですよね。
「そうそう、そういうこと」とか、「いえいえ、ちょっと違うな」みたいな。
そして、何よりもレベル5が一番早いんですよね。
これがまさにレベル1からレベル5まで、どんどん上司の影響が小さくなっていくという図がイメージできるんじゃないかなと思います。
あと例えば、なつさんが言うように、決めないから進まないなという状況があったとして、じゃあ、今、仮決めでできることは何か?こんな感じで見極めるということもできそうですよね。
決められないとしても、例えば、前に進むのか、後ろに進むのか、これぐらい決定が変わるということって、あるかもしれないけど、ケースとしてはたぶんだいぶ少ないほうですよね。
ということは、「たぶん前だろう」とか、「たぶん後ろだろう」みたいなおおよその方向性は、たぶん仮決めでも見極めができると思いますし、例えば前に進むとして、直進の前方なのか、それともやや左に15度傾いた前方なの
か、それとも右寄りの20度傾いた前方なのか、この辺はもう少し仮決めが進められるかもしれないですし、例えば、ステップ5まである中で、ステップ2までは今の段階でも進められるな。そういった判断ができるケースもあると思うんです。

私たちは大概みんながこれができるんですけれども、ただ上司に期待したいという気持ちがあるし、期待通りにならない場合に、上司を責めたい気持ちも、人間だからむくむく湧いてきちゃうし、上司に対して「もっと〇〇だったらいいのに」こう思っちゃう気持ちは強く持ちますよね。
人間ですもの。
でもだからこそ、発想を転換して、仕事における上司の影響をいかに小さくするか?こういう発想のシフトができると、仕事での無力感とかストレスというのは小さくなると思いますし、何よりも私たちに力がついて、そしていろんな上司がいる中で、「おっと、今回はこのパターンが来ちゃったよ」みたいな感じで、対応の幅を広げていけるし、何よりも仕事がおもしろくなっていく、こういうメカニズムなんじゃないかなと思います。

ということで、完全に小田木所感でしたけれども、皆さんはどう考えられますでしょうか?
以上です。

先週の一番放送は、3周年記念イベントの生収録放送でした!&今週のコメントご紹介

続きはぜひVoicyでお聴きください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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