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#1099 自分が言えないことを、相手に言わせたいと無意識に思ってしまう

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週も金曜日になりました。
桜の開花が、当初の予定より遅れてるみたいですね。
今週、急に寒さが戻ったなという感覚ですので、早くポカポカ陽気になって桜が咲くといいなと思っている方も多いかと思います。
私も、植物の育成に関わるので、最高気温が上がっていくというのはすごく楽しみにしている一人です。

NHKの朝ドラ「ブギウギ」今週のシーンから考えたこと

今日の放送は、「最近、考えたこと放送」と題しまして、私が考えたこと、気づいたことを放送にして共有させていただこうと思います。
何がきっかけかというところなんですけど、皆さん、NHKの朝ドラ、連続テレビ小説『ブギウギ』を見ていらっしゃいますでしょうか?
NHKの朝ドラを見るのが、最近一年ぐらいのわが家の家族みんなでのルーティンになっています。リアルタイムで見るのではなくて、NHKプラスを使って、だいたい夕飯前後にみんなで見るというのがルーティンなんですよね。
民放のドラマは、だいたい一本が一時間じゃないですか。ペースは週一で。それもいいんですけれども、わが家の中では一日たった15分でいい、毎日、例えば夕食を食べるように、15分見るというのがルーティンにできるというのがすごくいいんですよね。15分見て、家族であーだこーだと会話する。これがなかなか定着しているなと思います。

NHKの朝ドラは半年1クールですので、今、やっている『ブギウギ』というドラマは、9月にスタートしまして、ちょうど3月末で終わりを迎えるという、そんなドラマです。
見ている方や知ってる方は、「はいはい、あれね」だと思いますし、見ていないという方は、「何、それ?」という感じかと思いますけれども、今回の『ブギウギ』というのは、「東京ブギウギ」という歌があるじゃないですか。昭和の大ヒット曲ですよね。それを歌われた実在の歌手をモデルにして、この女性歌手の生きざまや人生みたいなものがドラマになっているという、そんな企画になっております。
半年をかけて、あと1週間、2週間で終わりという段階だと、主人公の人生においても、大きなイベントをクリアして、ドラマ全体もかなりのエンディングモードになっているんですよね。
夫なんかは、「もう大きなイベントもないから、なんかまったり進んでいくよね」そんなコメントをしちゃうぐらいの段階になっているんですけど、この激動の人生を生き抜いたドラマの主人公スズ子は、今の段階は紅白のトリになれるぐらいの人気歌手になって、先週までがたついていた親子関係も円満に戻り、そして経済的成功、信頼できる人たちに囲まれて、仕事も家族も大事にできているといったステージに到達しちゃっているという段階です。
そういう意味では、あとは安心して見ていられるなという感じなんですけど、今週の『ブギウギ』の中で、私はすごく考えさせるなと思った点が二点ありましたので、そこを取り上げて、どんなことを考えたのかシェアをさせていただければと思います。
ちなみに、ドラマを見ていなくても、たぶん大丈夫なように話ができるかと思いますので、これをどう思いますか?というところを、ぜひ皆さんと考えられたらいいなと思っています。

自分が言えないことを、相手に言わせたいと無意識に思ってしまう

まず、考えさせられるなと思った点その一なんですけど、自分で決めることから逃げちゃうこと
これは、本当にあるあるだなと思うんですよね。
ここまで主人公スズ子は、自分のやりたいこと、自分でどうしたいかを、考え抜いて意思決定したり、状況の中で柔軟に現実を受け入れながらも道を切り開いてきたといった主人公でもあるんですけれども、今、ここにきて、自分で決めることから逃げちゃう。
これが、私は人間くさくて、すごくあるあるだなと思って見ています。
ドラマ的にはどういうシチュエーションかというと、大人気歌手になっているんですけど、一方で若手が台頭してくるんですよね。自分にはない若さとチャレンジ精神、そして人気を持った若手が台頭してきて、さらにその若手というのが心から慕う恩人の娘さんであると。さらに主人公スズ子の自分の歌によって本当に人生が豊かになった、だから歌詞を目指したというような
真っすぐな尊敬を向けてくる、そんな若手なんですけど、その子から、スズ子の思い出の深いデビュー曲を自分に歌わせてほしいという、そういったお願いを受けるシーンがありました。
恩人の娘さんだけれども、スズ子は心の中では、私の大事な大事なデビュー曲だし、歌わせたくない。本当に思い出が深くて、私が歌って完成する曲だから、やっぱり歌わせたくないという気持ちがあるんですけど、でも、恩人の娘さんを前にして、「いや、ちょっと先生に聞いてみないと分からないし」と。先生というのは、その曲を作曲した作曲家ですよね。ずっと二人三脚でやってきた作曲家の先生がいるんですけど、「先生に聞いてみないと分からない」と言っちゃうんですよ。
このシチュエーション、分かりますか?
自分は、嫌だ、自分はこうしたいという気持ちがありつつも、直接それを相手に言えないから、先生に聞いてみないと分からない。
私たちでいうと、例えば、上司に聞いてみないと分からない。夫に聞いてみないと分からない。家族に相談しないと答えができない。
まさにこういうシチュエーションと、もろ被りをしますよね。
実際にスズ子はすごく腰を重たくしながらも、先生に聞いてみるんですけど、聞いてみた先生には、「君にとってその程度の曲だったなんて悲しいよ」という、イエスとかノーとも分からない厳しい言葉をかけられてさらに落ち込むという、そんなことになりました。
そこで落ち込んだスズ子が、信頼する先輩に相談したときに、その先輩からビシッと言われるんです。「あなた、先生にだめだって言ってほしかったんでしょ?自分ではノーってはっきり言えないから、先生に言わせようとして逃げたんでしょ?それは卑怯よ」と言われて、その通りだわと言って気づくという、こんなシーンがあるんですよね。
これは、本当に人間くさくて、一方で私たちの誰にでも起こり得ることだと思いませんか?
相手にノーと言ってほしい。もしくはイエスと言ってほしい。
自分はどうしたいのか言わずに、もしくは考えることを放棄して相手に言わせようとする
そうすると、自分は最終的に決定に従ったというポジションが取れるじゃないですか。
自分が決めたという責任の持ち方をしたくないので、いや、私は決定に従ったんですというポジションにいたい。
こういうシーンは本当にありますよね。
例えば、日常会話の中で「これでいいですか?」とか「合ってますか?」というシーン、これも本当に要注意ですよね。
自分はこうしたいとか、状況に対してこれがベストだと思う。それに反論があれば反論をもらうし、賛同があれば賛同をもらう。それでいいじゃないか。改めてそう思いますよね。
このドラマにおいては、これまで自分の決定で自分の人生を切り開いてきたスズ子はでさえも、ふと自信をなくしたり、何かが怖いと思ったときに、そういう思考にはまっちゃう。これは本当にいろんなことを教えてくれる、考えさせてくれるなと思いました。

年を重ねるとともに、失敗が怖くなる

これとセットでもう一つの考えさせられるなと思った点は、やっぱり年を重ねるとともに、失敗が怖くなること。あと、挑戦しなくなっちゃうこと、これも本当にあるなと思いました。
スズ子が先輩にその助言を求めた時に、若手が台頭してきていて、自分は過去のようには歌ったり踊ったりできない、声量も落ちてきている、そういった心境の中で、一緒に紅白歌合戦で歌わなきゃいけない。怖い。負けたくない。負けたらどうしよう。そんな心境にはまっていた時に、これもまた先輩に、「でも、昔のあなただったら、ワクワクしていた状況でしょう?そういう状況、めっちゃ好きだったじゃん、どうしたの?」と言われて、またハッとするんですよね。
ドラマ的にうまいなと思うんですけど、先輩に相談する日の朝に、スズ子は自分の娘が、学校でずっとかけっこが一番だったのに、めっちゃ足の速い転校生が転校してきて、「負けるのがいやだ、怖い」と言っている娘に対してスズ子は「負けてもええやん」と言ってるんですよね。「一生懸命やったら、負けてもいいじゃない、とにかく一生懸命ぶつかってこんかい!」みたいな感じで言っていたこのシーンと対比して、先程の先輩の助言があるわけなので、やっぱり私たち人間というのは、経験を重ねる、できることが増えていく、一定の支持や信頼が集まっていくと、それを失うのが本当に怖くなるということがあるんだなと思いました。
そこで慎重になるというのももちろん選択肢だと思うんですけど、もし挑戦し続ける自分でいたいといった場合に、ありたい自分のほうに自分を寄せ直していく。こういったことができるといいんだな、必要になってくるんだなということも、あわせて考えさせられました。

そんなわけで、今日、私はこの放送をさせていただきながら、私自身も自分で決めることから逃げないようにしようとか、年を重ねても挑戦できる、もっと言うと、子どもの挑戦を後押しするだけに、自分も挑戦できていたらいいなと思いますので、そんな自分へのメッセージも兼ねて、こんな放送をさせていただきました。
『ブギウギ』を見ている皆さん、ラストまであと一週間、楽しみですね。

今日も一日よい日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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