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#761 多忙で疲弊し、愚痴が増えていくチームにどう向き合う?

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、家族・仕事・自分、全部を大切にしたい人へ、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日の放送は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
昨日に引き続き、2日連続質問ボックスコーナーのお届けです。
ご質問をくださる皆さん、本当にありがとうございます。

多忙で疲弊し、愚痴が増えていくチームをなんとかしたい

今日、いただいた質問は、しゅうさんからのご質問です。
しゅうさん、いつも聴いていただきありがとうございます。

【いつも放送を楽しみに聴いております。
新卒で入社し、9年目なのですが、仕事でもやもやしていることや潜在的に抱えていた悩みを、小田木さんが言語化して話してくださり、本当にいつも目からウロコです。
聴き返しながらメモを取った放送がいくつもあります。
今回は、最近抱えている悩みを相談させてください。
今のチームが、特にこの一年が多忙で、みんな疲弊している状態が続いています。
私はVoicyを聴きながら、悩んでいても前向きに解決していく癖がついてきて、最近やっと時間的にも精神的にも余裕が出てきています。
ですが、同僚の一人が、他部署や上司の愚痴を仕事中に後輩によく話しています。
さらには後輩たちも、同じように愚痴をこぼすようになってきてしまいました。
私は、忙しすぎる今の組織の状態が愚痴を言わせてしまっているんだと思い、愚痴を言う本人たちを憎まない様にしています。
上司にも一度相談したのですが、あまり真剣に取り合ってくれません。
愚痴大会に参加せず、私が聞かないふりをするだけならいいのですが、同じように愚痴をこぼすようになった後輩が心配です。
前向きにモチベーションを上げるような声をかけても、「それどころじゃないし」と思われないか不安で、どうすればいいか悩んでいます。
小田木さんならどうするか、ご意見をいただければ幸いです。】

しゅうさん、ありがとうございます。
今回のお題は、名前をつけるとしたら、「多忙で疲弊して、愚痴が増えていくチームをなんとかしたい」こんな感じになるかなと思います。
まず、質問を読んで感じたのが、しゅうさんのすてきっぷりですよね。
たぶん大変な状況なんだと思います。
そういった状況で前向きに自分を保って、そして誰かを責めずに、「チームにとって何がいいかな?」「仲間のために何ができるかな?」こういったことを考えているしゅうさんが、私はすてきだと思います。
そんなしゅうさんのテーマを一緒に考えてみたいなと思います。

状況が愚痴を言わせてしまっている

まず、愚痴が増えているという状況ですが、しゅうさんが書いている通り、私も状況が愚痴を言わせてしまっている。こういう構図だと思います。
仕事をしていて、忙しい、余裕がない、頑張っても頑張っても、変わらない、良くならない。こういった状況が続くと、まず一つは、「この状況は自分ではどうしようもない」という感覚を持つのと、「どうあがいても状況がよくなる希望が持てない」こういう閉塞感というか、壁に阻まれてる感覚になるんですね。
そうすると、人は誰でも私も含めて何かを責めたくなると思います。
もっと言うと、責めないとやってられないんですね。
自分ではもうどうしようもないって感じて、頑張っても頑張っても、状況が良くなる希望が持てない。もう、責めないとやってられない。
こういうところだと思います。

こういうときに何が必要かというと、客観的に見るとモチベーションを上げようとしたくなるのですが、私はモチベーションというのは、最後の最後に出てくる結果だと思います。
なので、ついモチベーションを上げたくなってしまうのですが、モチベーションが変わるのは最後の結果ということで、そうじゃない観点から考えてみたいなと思います。

「聞かれる」「希望が持てる」状況を上手に仕掛けよう!

自分ではどうしようもなくて、状況に希望が持てなくて、何かを責めたくなる、このサイクルを止めるのは、二つの掛け合わせだと思っていまして、一つは、聞かれる
ちゃんと聞いてもらえるということと、もう一つは、希望が持てる
このセットじゃないかなと思います。

聞かれる

聞かれるというのは、自分の状況、その中で感じているもやもやや閉塞感、「なんでここはこうなんだ?」「なんであの人はああなんだ?」「自分は頑張っているのに、もっと手応えがほしい」「もっと状況が変わってほしい」「でも、どうにもできない」こういった愚痴になる前のもやもやを聞かれる場所がある、もしくは、聞いてくれる相手がいる
これが一つかなと思います。
愚痴や批判って、もともと自分の中にある何か違う思いがどうしようもなくて、状況や環境や相手を責める形で出てきちゃうのが愚痴だと思いますので、その元にあるもやもやしていることや思っていることを聞かれる、聞いてくれる相手がいる、そこに関心を寄せて、自分の思っていることや状況を聞こうとしてくれる相手がいる
これが聞かれるということかなと思います。

希望が持てる

もう一つは、希望が持てる。
どういうことかというと、希望が持てるというのは、すごく大きい希望があるとか、劇的に状況が変わるというレベルではなくて、ちょっと何か違う、こういうレベルでもいいんですよね。
何かちょっと変わった。何かちょっと変わろうとしている。
ということは、この先は良く変わるんじゃないか?とか、このままではいかないんじゃないか?こういう一部の望みというか、ひとひらのキラッと輝く希望、こういうレベルでも全然違うんですよ。
そんなひとひらの希望が持てる状況を作る
例えば、今までは困っても一人でなんとかするしかなかったという状況があったとして、でも今は一緒に困ってることに関心を持って考えてくれる人がいるようになったとか、もしくは、相談していい場所ができた。例えば、毎朝やっているお通夜のようなミーティングが、何かちょっと雰囲気が変わった。もしくは、「これはもう変わらないか、仕方ないか」と思っていたことが、「ここを変えない?」みたいな話で、変えようという動きが起こり出した。
こんな感じのイメージですよね。

冒頭に状況が愚痴を言わせてしまっていると言いましたが、じゃあ状況が変わらない限り愚痴は止まらないのかというと、そうではなくて、「今の状況は、このままずっと続かないかもしれない」「なんかちょっと良く変わるかもしれない」「もうどうしようもないと思っていたけれども、どうしようもなくないかもしれない」そういった先への小さな小さな希望の芽が、ピンって出るぐらいで、劇的に人って変わりますので、こういった状況をどうやって仕掛けていくかというのが、二つ目の側面かなと思います。

なので、今の状況を変えていこうという私たちがまず目指すべきは、状況が変わった状況、これはもちろん最終ゴールなのですが、何かちょっとでも良く変わるかもしれないという希望を、みんなで持ち合う状況を作るいうのが、私はこれまでの状況の中で、すごく大事だなと感じています。

具体的で程よいサイズのテーマ感から入っていく

聞かれるということと、希望が持てるということの二つを、誰がどうやっていくのかという観点ですが、しゅうさんだけで仕掛けてみることもできなくはないと思いますが、ここにリーダーと一緒になってやれる状況があると、すごくいいんじゃないかなと思います。
質問の中に、「以前相談したけど、真剣に取り合ってくれなかった」という一文がありましたが、この相談が「愚痴が増えていて、なんとかしたいんですけど」だと、リーダーが「どうしようもない」とか「それより大変なことがいっぱいある」みたいな感じかもしれないですが、この相談の中身を「このテーマ、ちょっとなんとかしませんか?」とか「この仕事をちょっとやり方を変えてみませんか?」もしくは、「チームの中のこのやり方を、少し手を入れてみませんか?」こんな感じの具体的で程よいサイズ感のテーマを取り上げながら相談していく形で、「そうだね、確かにそこをちょっと手を入れたほうが良さそうだよね」「変えていこう」「やっていこう」となり、その「変えていこう」「やっていこう」が、みんなにとって、「なんか今のままじゃないかもしれない」「ちょっと変わるかもしれない」という希望に見えるサイクルをリーダーと一緒に作っていけたらいいんじゃないかなと思います。

ここで注意なのが、「このチームの状況を改革しましょう」みたいな、あまりにも大きくてふんわりしすぎるテーマを相談の対象にしてしまうと、みんながいろんなことでがんじがらめになっている状況だと思いますので、「うーん、分かるけど、ちょっと難しいな」みたいな話で止まってしまうので、一番最初は、具体的で程よいサイズのテーマ感から入っていくのがいいんじゃないかなと思います。
「あ、ちょっとずつ変えられるじゃん」といった小さい小さい成功体験が積み上がったときに、「じゃあ、もう少し本腰を入れていろいろやってみよう」こういったサイクルが回り出すと思いますので、まずは小さく一歩をはじめてみる。
こんなところをおすすめしたいなと思いました。

ということで今日は、「多忙で疲弊し、愚痴が増えていくチームをなんとかしたい」というお題を取り上げさせていただきました。
しゅうさん、ありがとうございます。
しゅうさんの「チームにとって何がいいだろう?」「仲間のために何かできないか?」という考えを心から応援してますので、一緒に頑張ってみましょう。

皆さんも、最後までお聴きいただき、ありがとうございます。
質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクが貼ってあるフォームです。
よかったらぜひお使いください。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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