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#190 人間関係への向き合い方を根本から変えてくれた本〜自分の小さな「箱」から脱出する方法〜

今週も木曜日になりました。
毎週木曜日は、チーム両立サプリの26歳メンバーリナちゃんの質問に答える日になっています。

今日はですね、『おすすめの本や読書の方法について話してください』とこんなテーマがきました。
リナちゃんもネタに困っちゃたのかな?って感じですけれども、3月に開催させていただいた「聴いてくださる方感謝祭」の中でも、本ネタいいねという声が出ていましたので、今日は本ネタを取り上げたいと思います。

人間関係への向き合い方を根本から変えてくれた本

何にしようかなと思って本棚を見たのですけれども、4月で新しい人間関係が始まる方も多いと思いますので、人間関係といえばやっぱりコレでしょうというものを紹介したいと思います。
タイトルは、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』結構有名な本なので知ってる方も多いと思いますが、私自身は人間関係構築力だとか、相手との対話力、なによりも自分に向き合う力にも絶大な影響力を与えた本だなって思っています。
繰り返しますが、タイトルが『自分の小さな「箱」から脱出する方法』。
本のタイトルだけだと何の本ですか?って感じですよね。
表紙は、目が覚めるようなグリーンでインパクト大なのですけれども、サブタイトルで『人間関係のパターンを変えればうまくいく!』こんなサブタイトルがついています。
ここまで聞くと、はいはい、コミュニケーションの話なのかなって思われると思うのですけれども、これがですね、実はコミュニケーションのテクニックの話ではないんですよね。
「こういうときはこうしましょう」、「こういう相手にはこういうふうにしましょう」、こういう話ではなくて、もっと深いものの見方というか、自分の本心との向き合い方について教えてくれる本だなと私は受け取っています。
私の拙い紹介でこの本の魅力が伝わりきるかどうか、かなり不安なのですけれども、ちょっと話をしてみたいと思います。

「箱に入っている」という表現

キーワードはなんといっても、このタイトルに入っている「箱」って表現ですよね。「箱」って何よ?みたいな。
この「箱」のことをですね、本では「自己欺瞞」という感じでいうのですけれども、分かりやすくいうと、「自分が正しくて相手が間違っている」とか、「自分は被害者だ」、「いかにして自分の正しさを証明しようか」、「いかにして相手の非を証明しようか」こういった考え方で相手や状況を見る。この状態を「箱に入っている」という表現をしています。
んん?って感じですよね。
本の中にですね、ちょっとした例えがいくつも出ているのですけれども、例えば、パートナーと3人で川の字で寝ていたら、子どもが夜泣きを始めた。これはシチュエーションとしてあるあるですよね。自分がふっと目を覚ます。「あー、起きなきゃいけないな、あやしてあげなきゃな、でも眠いな、寝たいな。」こんな状況の中でむっくり起き上がっていくのですけれども、ここでこんなことを考えませんか?
「なんでパートナーは起きてこないんだ、こんなに泣いてるのにおかしいじゃないか。寝たふりか?いつも自分ばっかり起きている。自分はよくやっている。でも相手はいつもやってくれない。子どもが泣いているのに起きなくて、かつお世話を私にばかり押し付けて、自分はのうのうとしている。相手はひどいやつだ。」
こんな感情が湧き上がって、この感情に任せたものの見方、振る舞いをすることを「箱に入っている」こんなふうにとられています。

本当の望みに即した考え方と行動をしよう

ここまで聞いてどう思いますか?
あるあるだし、そう思っちゃうの当然じゃんって思いますよね。私もそう思ってましたし。
こういった状況でこの本が「あなたが箱から出なきゃダメよ」こう言うんですね。「箱から出る」ってどういうことか。
あなたの本当の望みは何なの?その本当の望みに即した考え方と行動をしようよ。こんなふうに言ってくるわけですよ。
本当の希望って何なのか?
例えばこのケースでいくと、パートナーに対等に家事や育児をやらせることでもないし、相手に謝らせることでもないし、「本当はお互いにいたわり合える関係性でいたい」これがあなたの本当の望みじゃないの?
この本当の望みに気付いて、本当の望みに即した行動が取れたときに、「箱から出られますよ」って言うんですよね。
どういうことか?例えば、パートナーに対等に家事をやらせなければいけない、本当の望みはそこじゃないのにそこに固執してしまうと、「なんであなた起きないの?いつも私ばっかりやってるじゃない。」こういうアプローチになっちゃうんですね。
一方で、お互いにいたわり合う関係性でいたい、この本当の望みに気付けてそれに即した行動をとると、「起きてあやした時になかなか寝てくれない子どもに対して私一人で頑張っている気がして辛くなってしまったの。その気持ちをあなたが分かってくれたらいいな、分かってほしいな、そう思ったの。」こんな感じの対話ができるんじゃないかということですね。

相手がどうとのは一切問わず、自分の目的にとことん向き合う

この本のすごいところはですね、相手がどうであるかというのは一切問わないんですよ。「それは相手も悪いね、相手がやってくれないからだよね」そういうことを一切問わない。
とにかく自分がどう考え、どうするか、ここにひたすらフォーカスして向き合うというのが、この本の大きな特徴ですね。
「いや、そうはいっても、相手が××な場合はどうするんですか?」
相手が××な場合みたいなことは、一切問わない。これが特徴です。

もう一つは、やっちゃいけない事として、「自分自身が箱に入ったまま」、要は、相手を責める気持ちを持ったまま相手を変えようとしてはいけないとか、テクニックを駆使してコミュニケーションをとろうとしてはいけない。これはやっちゃいけないことですよ。そんなふうに言ってます。
どうでしょう。
例えば、相手と良い関係を築きたい、仕事でみんなで目標に向かって一丸となって頑張りたい、本来の目的はいろいろあるはずなんだけれども、自分の正当化と相手の非難が目的になることによって、こじれちゃうことって、家庭でもあるあるだし、職場でもあるあるですよね。
このものの見方を変えることが、たぶんサブタイトルにある人間関係のパターンを変えるということなのかなと思います。(私はそう理解しました。)

繰り返しになりますが、「あなたの本当の望みは何なの?」「何が本来の目的だったの?」これをひたすら通ってくるんですよね。
ただ、ここに向き合って考えて、歪んだものの見方を変えるということを繰り返すうちに、「自分自身の本来の目的は何だったっけ?」っていう感度も上がりましたし、「相手の本当の望みはなんだろうな?」こんなふうに相手のことにも思いを馳せられるようになったかなって思います。
そういう意味で、知識としてまずきちんと理解するって大事ですよね。この関係性みたいなところも。
この本の場合だと、「箱」という概念を提示してくれますので、「箱」という概念が理解できたことで、完璧じゃないですけれども、自分の状態を客観視できるようになったし、いろんなシーンがある中でどう考えるか、感情の赴くままの一択ではなくて選べるようになったなって思います。
まだまだ修行中ですけれども。

ということで『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を今日は紹介させていただきました。伝わったかな?
最後にお伝えすると、めっちゃいい本なんですよ。
しかも物語調ですごく読みやすいんですね。
例えていうと、『嫌われる勇気』みたいな感じの物語調になってます。
ただ読みやすいだけに、読み終えるというのが目的になっちゃうと、スーって流れちゃうんですよね。
なので、おすすめの読み方は、ページをめくるのを急がないで、じっくり考えながら読むといいなって思ったことと、その時々で気付きが変わってくるんですね、気付きポイントが。なので、側に置いて繰り返し味わうみたいな読み方をおすすめしたいなと思います。
私は線を引いて付箋を貼りまくるという読書法をしていますので、読み返す時には、またゼロから読み直すのではなくて、付箋を引いて、その時々で大事だなって思ったところをポイントに振り返るということをやっております。
ということで、おすすめの本でした。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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