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年金の資産価値とは

2024年6月11日(火)。久しぶりに快晴の朝。

年金は3階建てというのをよく聞きます。1階は国民年金、2階は厚生年金、そして3階は企業年金。

この年金制度だけで老後資金は十分、という人はそれでいいのですが、そうではない人も多いのではないでしょうか(私もその一人です)。

そこで、もうひとつ別の3階建てを考えます。1階は年金(上記の3階建てすべての部分)、2階はideco(個人型確定拠出年金)そして3階はNISAです。

ここまではいいのですが、具体的にそれぞれの階の資産価値ってどのくらいあるのでしょうか。

その時の考え方の一つとして、「年金現価係数」というのがあるので今日はそれについてご紹介したいと思います。

まず1階部分の年金は決して個人の資産ではないのですが、現実的に毎月一定額のお金を受け取る権利があるわけですから、資産といってもいいと思います。

そして、その資産価値を図るのが「年金現価係数」です。

例えば、

・毎年150万円を受け取る
・20年間受け取る
・その間、元本は年利4パーセントで運用する
・20年受け取った結果、元本は枯渇する

のような条件の時の年金現価係数は、13.59です。これに150万円をかけると20,385,000円。

つまり、65歳の段階で約2000万円の資産があり、それを年利4パーセントで運用し続けると、65歳から85歳までの20年間、毎年150万円ずつ受け取ることができる、そして85歳の段階で元本はゼロになる、というわけです。

単純計算すると、毎年150万円を20年なので受け取り総額3000万円になるのですが、年利4パーセントで運用し続けることで、元本は2000万円ほどで済む、というわけです。まさに複利の威力です。

この考えをidecoやNISAにも当てはめると、年金を受け取り始める時までに元本をどのくらいまでにしておくといいのかが、だいたい見えてきます。

例えば上記の例で言うと、年金の150万円だけでは頼りないので、idecoから50万円、NISAから40万円受け取るようにしたい。

計算方法は同じで、それぞれに年金現価係数の13.59をかけます。

idecoは680万円、NISAは540万円。これが65歳時点で目標とする金額となります。

以上、ご参考になれば幸いです。この次は、この年金現価係数を使って年金の受け取り時期をいつにするかを検討してみたいと思います。